2011年9月22日木曜日

サルコペニア① 長寿国ニッポン

長寿国ニッポンとサルコペニア

昨年、長寿とされていた人が実際にはすでに亡くなっていて存在してなかったという事実が発覚しました。日本人女性は長寿世界一を26年連続で維持しています。女性の2010年の平均寿命は86.39歳で、5年ぶりに前年を下回ってはいましたが、男性は79.64歳と5年連続で過去最高を更新し、順位は前年より一つ上げ世界4位でした。
日本はこんなに長寿な国ですが、言い換えれば超高齢社会で、要介護・要支援状態の高齢者は年々増加しているのが実態です。超高齢社会を迎えた今、「立ち上がれない」「つまずきやすい」「ものが握りにくい」など、生活の質(QOL)が低下している高齢者が増えています。そして、ちょっとした段差につまずき、転倒して骨折することから寝たきりになるというケースが増えているのです。特に太ももの付け根の大腿骨頚部の骨折は、そのリスクが非常に高く、年間約11万人以上にも及び、その内20%がそのまま寝たきりになるといわれています。「どうしてあんな所でつまずいたのだろう」といった本人の後悔が、さらにストレスとなってケガの回復を遅らせることにも繋がります。
そして、転倒による骨折の背景には、カルシウム不足による骨密度の低下などが挙げられていますが、それだけではないのです。もう一つ意外と知られていない大きな原因に、筋肉量の減少による“筋力の低下”があります。人は普段、脳が出す指令を受けて障害物を乗り越えていますが、 高齢者の転倒はこの指令を受けても筋肉がそのとおり動かないというギャップが生じ、つまずいてしまうことで起こります。自分ではまだまだ元気だと思い込んでいる人ほど、そのギャップが大きく、転倒したときの危険性が高くなります。こうした脳と筋力のギャップは、年をとれば多かれ少なかれ誰にでも起こります。加齢に伴い生活していく上で支障をきたすほどの著しい筋力低下に対しては、専門家によって「サルコペニア」という名称がつけられています。


加齢性筋肉減弱症又は筋肉減少症 サルコペニア①

サルコペニア(sarcopenia)とは、年をとるとともに、筋肉量が減少していく現象のことです。病名ではなく、こうした状態につけられた名前です。周知の病気「骨粗しょう症」は30歳を過ぎた頃から骨密度が低下する現象ですが、サルコペニアも、やはり30歳以降、筋肉組織の量や筋繊維の大きさなどが減少していく現象です。重要なことは、近年、筋肉の減少が急激に減る人が増えているという事実です。

栄養障害が一因
サルコペニアの原因としては、運動不足、サイトカイン系の異常、酸化ストレス、成長ホルモンや性ホルモンの異常などさまざまなものがお互いに関連しあって作用していますが、中でも最も身近な原因は「栄養障害」です。高齢者における栄養障害の要因は多岐にわたり、低栄養状態が高齢者におけるさまざまな機能障害の原因となっているのです。

【ADL】日常生活動作。
ADLとはActivities of Daily Livingの略で、食事、排泄、着脱衣、入浴 、移動、寝起きなど、日常の生活を送るために必要な基本動作のことです。このADLは、高齢者の身体活動能力や障害の程度をはかる上で、重要な指標の一つとなっています。

高齢者におけるサルコペニアの要因として、総蛋白質摂取量が不十分であることが考えられます。さらには、筋肉量を保つためには推奨一日摂取量を上回る蛋白質の摂取が必要であるという報告があります。これらのことから十分な蛋白質摂取量を確保することが高齢者におけるサルコペニアの予防や治療の第一歩であることが言われています。寿命を延ばす為に食事を減らす(サーチュイン遺伝子の為)と大変なことになります。「サルコペニア」は特集でお送りいたします。

いつもありがとうございます。
愛・感謝 五月雨ジョージ

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