2012年1月28日土曜日

冷え性と微小循環②


女性は本来、男性より温かいはずなのに…

 「冷えは万病のもと」といわれます。体の冷えが様々な病気のベースになっているという考え方です。
 人間は体温を一定に保つ恒温動物ですので、本来、必要な熱を自分で作り出す能力を持っています。ですから、体が温かいという状態が普通で、変温動物だったら冷えきってしまうような寒さの中でも活動できるはずです。それなのに冷えに悩む現代女性が多いのはどういうわけなのでしょうか? 

 体を動かしていないとき、体内で活発に熱を作っているのは、胃腸や肝臓などの内臓です。一方、体を動かすと、筋肉が伸縮して熱を発します。「内臓」「筋肉」が、体の中の2大発熱体になっています。内臓や筋肉が作り出した熱を全身の隅々まで運ぶのは、血液の仕事です。体の奥の方で温まった血液が冷えた手足に流れることで、手足が温まります。熱を奪われて冷えた血液は、温かい体の中心部に戻り、そこで再び温まります。
 「女性の場合、温める仕組みは2種類あります。自律神経と女性ホルモンです」(東峯婦人クリニック・松峯寿美院長)。

 自律神経は、内臓や血管の働きを調節する神経。体の緊張を高める「交感神経」と、リラックスさせる「副交感神経」の2系統があり、互いにバランスをとりながら体の状態をコントロールします。  「手足がポカポカ温まるのは、副交感神経の働き。緊張が緩んで血流が良くなると、温かい血液が流れてくるのです」と松峯院長。熱を作るのは交感神経、熱を巡らせるのは副交感神経。どちらも大切で、要はバランスです。

 そして、女性ホルモンには卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の2種類がありますが、温め作用を持つのは黄体ホルモンの方だそうです。「黄体ホルモンは、排卵から2週間にわたって量が増えます。これが基礎体温の高温期。受精した卵子が育ちやすいように、子宮の周りを温めているんですよ」。「排卵が始まる18歳ごろから更年期までの間、女性の体を温めてくれます。特に妊娠中は黄体ホルモンが出っぱなしなので、ずっとポカポカです」(松峯院長)。つまり女性には妊娠機能がある分、男性にはない温めシステムが備わっているのです。それにもかかわらず冷えに悩む人は女性の方が多いのは、一つは女性の“筋肉量が少ない”こと、そしてもう一つがやはり“血流に原因がある”ことだといわれています。


■冷え性と微小循環②

 冷えは全身の血管の末端にある微小循環の血流低下が主な原因のひとつとされています。そして血流低下のメカニズムには、様々な要因が係わっています。

前毛細血管括約筋
 外気の温度が低い時には、心臓や脳など深部の体温を維持するため、体の表皮には血液を毛細血管を通さずに動脈系から静脈系へショートカットする「経路動静脈吻合(ふんごう)」(AVA)という経路を介して素早く血液を循環させてています。寒冷刺激によって交感神経が刺激され、毛細血管の入口・出口の径を調節するのです。この調節の筋肉を「前毛細血管括約筋」といいます。

冷え性の原因のひとつは、前毛細血管括約筋の収縮!
 上記のようなコントロールがうまくいかずに、毛細血管が持続的に収縮しすぎてしまうことが、冷え性の原因の一つとして挙げられます。前毛細血管括約筋は、閉じる時は速いのですが、開き始めるには、時間を要します(10~40分程度)。そのため、一度手足が冷えると、温めようとしても、温まるまで時間がかかります。季節を問わず冷え症に悩む人は、前毛細血管括約筋が常に収縮傾向にあると考えられます。


 収縮傾向にある前毛細血管括約筋の拡張に期待できるもの、それが霊芝なのです。


いつもありがとうございます。
五月雨ジョージ

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