2012年3月31日土曜日

男性の不妊症②


生活習慣が問題? 現代人の不妊

近年、不妊専門クリニックでは、女性からの不妊相談の中で“男性が原因の不妊治療について”の比率が上がってきているそうです。女性は自分自身のカラダの状態をチェックし、それを改善しようという意識の高い方が多いのですが、男性はあまり積極的に改善しようという動きが見られないのが現状です。また「草食系男子」が増殖している近年、セックスレスやEDは社会現象にまでなっています。

 このような男性が増えた理由を調べてみると、
仕事上のストレス
・抑圧的な環境
・食生活の乱れ
・睡眠時間の乱れ
・体に悪いものの摂取(タバコ・酒・清涼飲料水)
などが多いようです。男性の場合「健康な体から健康な精子が作りだされる」というのが基本です。もちろん、晩婚化、非婚化が影響しているのは言うまでもありませんが、夫婦の妊娠力低下の大きな理由は「ストレスと生活習慣と食生活」だと言えるのです。カラダの遺伝子はほとんど変わりありませんので、これらが影響している可能性が非常に高いと言えます。

 このような不摂生な食生活の栄養バランスを考えて、浜松医科大学産婦人科・金山尚裕教授らが、アミノ酸のアルギニンに着目しました。アルギニンは男性の精子の質に影響を与えることはよく知られていましたが、浜松医大では女性の妊娠中の血管収縮についての研究を進めてきました。妊娠中にアルギニンが減少すると血管が収縮します。研究室でもアルギニンは妊娠中の血流亢進に重要なアミノ酸であることがわかったとのことです。また排卵直前は血流が上昇、これもアルギニンが関与しています。これらのことからアルギニンに注目して研究を進めてきたのでした。そして、子供を望んでいるカップル、妊娠中の方、特に高齢妊娠の方妊娠高血圧症候群のリスクがある方の栄養補助としてアルギニンが研究されています。

 さまざまな研究が進む中、男女共通して言えることは、男性の精子も女性の卵子も、実は“活性酸素の影響を受けやすい”ということだそうです。
対策は次項で!


■男性の不妊症②

世界保健機関(WHO)によれば、正常な精液とは、精液量、精子濃度、総精子数、精子運動率または高速に前進する精子、正常形態率、精子生存率、白血球数などを調べて正常値を示すものだということです。中でも受精のために大切なのが、総精子数(浮遊率)、精子運動率などです。

アミノ酸単体と違う「ペプチド」は、
               精子の浮遊率と質に期待ができる
「アルギニン」は、下垂体で成長ホルモンを正常に合成するために必要なアミノ酸の一種で、精子に大きな影響を与えます。しかし、アミノ酸単体ではその影響力は未知数です。
 小腸には、ペプチドをまとめて一度に吸収する仕組みと、アミノ酸を個々に吸収する仕組みが別々に存在します。アミノ酸だけを摂取した場合は、当然アミノ酸を吸収するシステムしか使われません。しかし、ペプチドを摂取した場合には、ペプチドからアミノ酸になって吸収されるものもあるので、両方の吸収システムを効率よく使うことができます。また、アミノ酸成分を単体で摂取した場合、胃で壊される種類のアミノ酸もあります。そして、アミノ酸単体ではなく、ペプチドの状態で精子に対して影響を与えることも考えられます。

精子の運動力影響するセレン
 細胞精子にはミネラルの一種、「セレン」が大量に含まれています。体内に入ったセレンの25~440%は睾丸に集中し、精子の生成とその活動に多大な影響を与えています。そして、セレンの不足は、右図のように精子の鞭毛に影響し運動能力が劣り、受胎率の低下を招きます。

こんな症例もあります!
 不妊治療で通院していた薬局の店主は、総精子数(浮遊率)が低いと診断され1年以上受胎できずに悩んでいました。そして知人に薦められた彼がある食品を試したところ、徐々に浮遊率も上がり、ついに彼の奥さんは受胎に至ったのです。その商品は『和漢研の食』でした。
 『和漢研の食』には、必須アミノ酸や精子の質と量に影響するたんぱく質が豊富な「サバペプチド」や、精子の運動率に影響するセレンをはじめとするミネラルを豊富な「霊芝」が含まれています。それぞれ決定的な影響力を持っており、どれが不足しても“パーフェクトな精子”は作れないといわれるほどです。


いつもありがとうございます。
愛・感謝 五月雨ジョージ

2012年3月29日木曜日

男性の不妊症①


日本経済と少子化問題

産業の空洞化や雇用問題が懸念される中、昨年の11月経産省の経済構造審議会では、今後の課題について中間的な整理を行いました。具体的には、人口減少や少子高齢化によって中長期的に日本の潜在成長力が低下する事を想定した、政策の方向性(考え方)を検討する内容です。

 審議会では、「潜在内需」の掘起こしに関するテーマの2番目に“ヘルスケア”が、そして3番目に少子高齢化に関する“子育て支援”が取上げられています。どんな国にもそれなりに難題はあり、日本だけが突出して苦しいというわけではありません。その中で日本は「人間のきめ細かさ」に最大の競争力を持っており、製造業にしろ、販売業、サービス産業にしろ、「顧客とのタッチポイントにおいて丁寧な対応を行う」「相手をおもんばかる」ところに最大の強みがあります。したがって、利用者の潜在ニーズに応える新しいサービスの参入を促進することがより強く求められているのです。

 “ヘルスケア”では、「医療はコストではなく、社会の基礎、国を支える基幹産業、戦略産業である。医療は総合生活産業であり、そのあり方が変われば国の経済が変わる」とし、「医療の自己負担割合を引き上げることで、健康管理など予防医療の分野への新規参入を促進することが望ましく、自己負担を拡大すれば、患者が医療の質をチェックするようになり、健康食品など周辺ビジネスが拡大する」との指摘もありました。

 また“子育て支援”テーマに関しては、女性の子育て環境の改善や雇用などが取上げられています。少子化問題は晩婚化が高齢出産につながり、女性の出生能力が減少するという観点から、特に女性の早期結婚が奨励されていました。しかし、男性の晩婚化については問題視されていなかった傾向があります。近年の欧米の研究では、高齢により男性の精子の質が劣化するため、子供ができる可能性が低下し、染色体異常が発生しやすくなることが報告されています。また、社会環境の変化によるストレスなどでその傾向が若年化しているとのこと。

 日本の夫婦の平均年齢差は2歳だそうで、不妊の理由は男女それぞれが半々となっています。女性ばかりが注目されがちですが、男性にも不妊の原因があることが十分に考えられる時代でもあるのです。

■男性の不妊症①

不妊の原因のすべてが女性に押しつけられていた時代は、もうとっくに過去のものとなっています。不妊に悩む原因について男女の比率を出してみると、100組いれば、40組強は女性側に原因があり、40組弱が男性側の原因によるものだということです。

造精機能障害

“造精機能障害”とは、精子を造る能力自体が低いか全く無いものを言い、男性不妊全体の90%以上を占めます。原因としては、造精機能が損なわれている、精子を作る細胞が全く見られない、精子の発育が途中で止まる、あるいは極端に量または質に問題が有るなどの場合が考えられます。

精子自体に問題がある場合も・・・

【精子無力症】
 精子の運動率が悪い場合を“精子無力症”と呼びます。通常ですと、射精された精子は、前進運動によって卵子にたどり着いて受精します。しかし、運動能力の低い精子だと、受精するどころか卵子にたどり着くことさえ難しいのです。

【精子奇形症】
 精液中に奇形を起こしている精子が多い場合を“精子奇形症”と呼びます。この奇形精子と正常な精子を比べると、運動率が悪かったり、受精能力が低下したりするため、妊娠の成功率も減少してしまいます。

現代人は精子が減少傾向にある!

精子の数は同じ人でも日によって異なりますが、過去50年の間に精子数が半減したという報告がされています。以前から、その原因として“環境ホルモン”が指摘されていました。しかし近年では、精子数現象の最大の問題は“ストレス”であり、ストレスこそが精子数の減少に大きく関連しているというのが研究者の見解となってきています。経済危機やそれに伴う仕事の減少などに悩む男性は、今後ますます多くなることが予想され、男性の精子数はさらに減少すると危惧されています。

 造精機能アップや、精子自体に影響を与える栄養素的な役割をはたすのが、必須アミノ酸などからなる“ペプチド”です。必須アミノ酸やセレンを含む〈霊芝+サバペプチド〉の商品和漢研の食』(和漢生薬研究所)が、男性不妊に悩む現代人に期待されています。体験実績が多数あります。次号で詳しくお伝えします!


いつもありがとうございます
愛・感謝 五月雨ジョージ

2012年3月24日土曜日

苦味は薬味③


苦味の生理活性作用

 呈味(ていみ)成分という言葉をご存知ですか? 

 呈味(ていみ)成分とは、食品に含まれる成分のうち,味を感じさせる原因となる物質を言います。たとえば塩味の呈味成分は塩類、酸味は酸、うま味は主にアミノ酸や核酸です。ほとんどの味覚の呈味成分は種類が限られているのに対し、苦味を感じる苦味物質には多くの種類があります。
 植物に含まれる代表的な苦味物質にアルカロイド類があります。これらの大半は、神経に作用する生理作用があります。コーヒーやお茶の中のカフェイン、カカオ豆に含まれるテオブロミンなどは、たばこのニコチンの仲間だそうです。多量に摂取すれば問題ですが、適度な量なら緊張を緩和させたり、逆に神経を興奮させて眠気を防止したり、気分転換や思考力を回復させたりします。コーヒーは、コーヒー豆を焙煎する方法が発見されて以来、独特の香ばしい香りを楽しむ飲み物となりましたが、それ以前は、豆をそのまま煮出して飲んでいました。嗜好品というより覚醒用に用いていたと言われています。お茶もはじめは薬用として使われていました。

そして、苦い野菜の代表といえば、ニガウリとも呼ばれるゴーヤ。独特の苦味は、ウリ科の植物に含まれる苦味成分のククルビタシンの仲間、モモルデシンによるものです。ククルビタシンには抗がん作用があることが知られています。モモルデシンも人体でインスリンと同様の働きをする成分で、血糖値を下げる効果や、健胃作用、食用増進作用があるといわれています。
 多くの種類がある苦味成分は生理活性作用も多岐にわたります。そんなゴーヤは沖縄での名前ですが、和名は偶然にも「ツルレイシ」と名付けられています(ちなみに私の田舎の秩父では昔から「レイシ」と呼んでいます)。ゴーヤと霊芝は名前が似ていて苦味で共通するところがあり、どちらも生理活性作用があるのが特徴です。
 霊芝の苦味成分は数十種類あり、その作用も多岐にわたっています。
 くわしくは次項で…。


「苦味は薬味」③
霊芝の特異成分は苦味成分の“ガノデリン酸”

 霊芝の有効成分の90%以上は傘の部分にあります。水溶性のβ-グルカン等の多糖類と、脂溶性のトリテルベノイド系(天然物化合物の総称)の苦味成分・霊芝酸(ガノデリン酸)が中心です。そして、霊芝酸を含有しているキノコは霊芝だけです。菌子体にも含まれていません。

ガノデリン酸の薬理作用
 ガノデリン酸は数十種類が確認されています。ガノデリン酸A,B,C1,C2,D~I,J,K,Ma~Mk、及びO~Zが知られており、霊芝の薬理作用との関係では‥‥

*ガノデリン酸A:肝保護作用・免疫活性作用
*ガノデリン酸B,D,F,H,K,S及びY:血圧降下作用
*ガノデリン酸U,V,W,X,Y及びZ:抗腫瘍作用
*ガノデリン酸R,S等:肝臓障害抑制作用
を示すものとして知られています。

 霊芝の苦味成分でもあるガノデリン酸等の霊芝抽出物も、信頼の抽出技術があってのことです。エキスの抽出技術は日々進歩しており、近年では、同じ原料の量でエキスの量が格段に多く抽出できる技術が出てきています(40%抽出可)。しかし、これはエキス量を増やそうとするもので、有効成分以外のものまで抽出されている可能性はぬぐいきれません。そしてこれが、霊芝の市場での衰退(期待できるものが低下している)に影響しているのではと考えられています。

 和漢研の霊芝エキスの抽出法は、長年のお客様の使用実績が証明する信頼の証といえるのではないでしょうか。


いつもありがとうございます。
愛・感謝 五月雨ジョージ


2012年3月22日木曜日

苦味は薬味②


苦味は究極の味

 味覚は、甘味、塩味、旨味などは素直に感じることができますが、酸味は時として腐敗を知らせる味でもあります。そして、薬などが持つ“苦味”は、食べづらい味として、人体の弱った時のシグナルの機能を持っています。

 ある反応を起こさせる最低の刺激量を、「閾値(しきいち)といいます。苦味を感知できる閾値は、他の味に比べはるかに低い値です(右表参照)。口に入れたときに、ごくわずかな量でも敏感に苦味を感知することで、毒物の摂取をさけることができるようになっているのです。そのため、殺虫剤や洗剤、不凍液、工業用アルコールなどには、誤飲を防ぐために強力な苦み成分が微量に添加されています。 
 また、微量の苦味物質は、食品や料理の味わいに“こく”“しまり”を与えて複雑で深みのあるものにしています。そして、苦味には甘味との対比効果があり、砂糖を入れたコーヒーの苦味が甘味を引き立てたり、苦いものを味わった後の甘味が特に甘く感じられたりするのはそのためです。

 苦味は一般的に好まれにくい味だけに、古くから薬品や加工食品の苦味を抑制する研究は行われてきました。しかし、甘味や旨味などの好まれる味に比べ、苦味自体の嗜好性の研究例は多くありません。それでも近年では、苦味は成人の食嗜好を考える上で重要な味として注目され、「究極の味」とも言われるようになっているようです。
 また、苦味成分から生活習慣病を予防するなど、人体に有用な生理活性作用が次々と明らかになっています。そして、こんな調査もあります。ストレスを感じた後は、苦味の感受性が低下し、苦味のある食品をおいしいと感じる傾向があるそうです。また、食に対する興味や関心が強いほど苦味を好む傾向も強くなり、ストレス解消の手段として苦味をより求めるようになるそうです。

 ストレスを感じたら、ぜひ「苦味」をご賞味ください。 


■「苦味は薬味」②

 食物が持つ味や性質のことを「五味五性」といいます。五味とは、酸・苦・甘・辛・鹹(塩)の5つの味のこと。五性とは、寒・涼・平・温・熱の5つの性質のことを指します。五味五性の食品を組み合わせることで、食品自体の味も深まり、体によい効能も得ることができるのです

通常の食品では摂りにくく調味料にない味『苦味』
 普段食べている食品全ての性質を理解し実践していくことは、とても難しいかもしれません。五味五性は、自分の体調が悪いとき、悪寒のする時は、体を温める熱や温のもの、夏場は熱をとる涼や寒の食べ物、冷えが気になる時は、夏でも寒や涼のものは控える‥‥、というように、『体が欲するもののバランス』を考えるのが基本です。しかし、通常の食生活で『苦味』のある食物は取りにくく、さらに『苦味』の調味料などは皆無です。

「薬味」について
 薬味とは、漢方薬において薬方(処方)を構成する個々の生薬のことを意味します。たとえば、葛根、麻黄、桂枝、甘草などで構成されている葛根湯は、七つの薬味でできています。また、日本の食習慣にある薬味は、食欲を増進させる、水分の摂り過ぎで冷えた体を温める、食べ物の腐敗や食あたりを防ぐなどの効果が期待できます。料理の味を引き立てると同時に、料理に薬効成分をプラスするためのものなのです。

 日々の食生活で摂取しにくい『苦味』は、五行思想においても小腸、心、舌、そして“血脈”をつかさどる大切な味として位置付けられています(図表参照)。

 生薬の最高峰といわれる霊芝にも『苦味』があります。霊芝の苦味は、医薬品のような“えぐい”苦味ではなく、『さわやかな苦味』が特徴です。


いつもありがとうございます。
愛・感謝 五月雨ジョージ


2012年3月16日金曜日

苦味は薬味①


“春に苦味を盛れ”

寒い日がまだまだ続いていますが、季節は確実に春に向かっています。
日本気象協会が発表した、今春の桜(ソメイヨシノ)の開花予想日では、3月24日ごろ宮崎市や高知市などから北上し、5月18日ごろ北海道根室市に到達するということです。同協会によると、全国的に今冬は厳しい寒さになった上、3月から5月にかけても一時的に冷え込むため開花が遅くなりそうです。それでも野山に目を向けると、フキノトウをはじめとする“春の訪れを告げる山菜”は厳しい寒さに負けず顔を出しはじめています。
食卓を彩るこの春の山菜には独特の味があります。それは「苦味」です。そして、この春の山菜の苦味には意味があるのです。

たとえば野生の動物の場合、冬の間、体温を逃がさないようにするため、できるだけ体を動かさず体内に栄養を蓄えて寒い冬を乗り切ります。そのため冬の間は脂肪がつきやすく、体重も増える傾向にあります。そして、春先になると新陳代謝が活発になり、冬の間、体内にたため込んだ脂肪や老廃物を体の外に出そうと体が変化していきます。冬から春にかけて体の変化がスムーズに行われるためには、苦味成分を持つ春の山菜が欠かせない食べ物だったのです。 冬眠から目覚めた熊が一番初めに口にするのは「フキノトウ」だといわれています。フキノトウの苦味を体内に取り入れることで、冬の間眠っていた体を目覚めさせるだと考えられます。

日本料理では『春に苦味を盛れ』という言葉があるそうです。そして、ほとんどの“春の味”は苦味があり、これを食して「春が来たなぁ」としみじみ感じるのです。そして、一説には苦味を持つ山菜には、抗酸化作用や、冬の間に低下した新陳代謝を促進する作用があるのです。また、味覚を刺激したり、唾液の分泌を促して消化を助けるなどが期待できますが、「苦味」はそれだけではありません。次項ではこの「苦味」をテーマに、数回シリーズでお送りしようと思っています。ご期待ください!


■「苦味は薬味」①

動物の五感の一つ、味覚は、甘味、酸味、塩味、苦味、うま味の5つが基本味として感じられます(※“辛み”は刺激として捉えられており味覚に含まれていません)。人の場合、主に舌で感じますが、5つのうちで最も感度が高いのが苦味です。

味覚によって感じる所が異なる
食べ物を口に入れたとき、すべての種類の味を舌で同じように感じるわけではありません。それぞれの味に対する舌の感覚はその味の種類によって感受性が高い部位が異なっておりそれぞれの味に特に敏感な舌の部分があります。中でも苦いという感覚は感受性が強く、特に舌の奥の方が敏感です。一般的に苦さに対する感覚は甘さや辛さに比べて強いものです。しかし、味覚に対する感覚は、年をとるにつれて鈍くなる傾向があります。

「良薬は口に苦し」の根拠とは?
苦いものといえば、「良薬は口に苦し」という諺を思い浮かべます。薬物は用量によって薬にも毒にもなり得ます。薬物として有効なわずかな量でも、人間の舌は毒物による苦味として敏感に感じ取ってしまいます。薬には苦味がつきものなのですが、良薬ほど口に苦いのには理由があるのです。
 苦味物質は、水に溶けにくく、油に非常に溶けやすい(親油性)ものが多く、親油性が高いほど低い濃度でも苦味が強いという性質を持っています。多くの薬は、人体の細胞膜の受容体に結合して、薬理作用を発揮します。このとき、親油性の高いものほど受容体と結合しやすく、細胞膜を透過しやすくなります。つまり、親油性の高い性質をもつ苦味物質は、低い濃度でも薬理効果をもたらし、苦味も強く、“薬理効果が高い良薬は苦い”ということになるのです。

 人々は苦味を取り入れることで生活に潤いをもたらし、味覚の世界を豊かにしてきました。苦味は人間だけが楽しむことのできる味であり、その効果が期待できる味でもあるのです。
 そうです、古来よりの生薬「霊芝」も苦いのです!


いつもありがとうございます。
愛・感謝 五月雨ジョージ

2012年3月15日木曜日

震災ストレス


震災報道ストレスへの注意喚起

テレビ放送界には放送倫理・番組向上機構(BPO)という自律機関があります。放送事業の公共性と社会的影響の重大性に鑑み、正確な放送と放送倫理の高揚に寄与することを目的とし、放送への意見や苦情、放送倫理上の問題に対して、自主的に独立した第三者の立場から対応する任意団体です。

 BPOでは、東日本大震災発生後一年を迎え、「真実を伝える報道の重要性を尊重しつつも、その一方で、震災ストレスに十分注意し、適切なケアを行う必要があると考えています。震災以後、青少年委員会にも震災報道を視聴することによるストレスについて、各放送局の自主・自律性を最大限に尊重した上でお願いすることにいたしました」と述べています。
 詳細な内容は「①震災関連番組内で、映像がもたらすストレスへの注意喚起。②注意喚起は、震災ストレスに関する知識を保護者たちが共有できるように、わかりやすく丁寧なものとすること。③特にスポットでの映像の使用には十分な配慮が必要。番組宣伝のためのスポットは、予告なく目に飛び込んでくること、前後の脈絡がない中で映像が切り取られて使用されることなど、受ける衝撃は通常の番組よりも強いものとなることが懸念される。震災関連番組のスポットで使用する映像に関しては、ストレスを増長する危険性の有無について協議した上で、十分な配慮を望む」というものでした。

 現実的に、震災発生から1年をむかえても、被災者の方々の中には、心身の調子を崩している人が少なくありません。あるアンケートで、余震や新たな津波、原発事故再発への不安を尋ねたところ、「かなり不安」「ある程度不安」との回答が合わせて76%をも占めました。過去5回のアンケートでも毎回70%を超え、1年が経過しても多くの人が大災害再発を恐れながら生活している実情がわかります。
 そして、その中で心身の調子を崩している人は3割にのぼったそうです。不安やストレス、不眠、高血圧、足腰の痛み、アレルギーなどの症状を抱える人が大勢おり、心筋梗塞で病院に運ばれた人もいました。被災地のある男性は、震災による心的外傷後ストレス障害(PTSD)に悩まされています。「津波の跡を見るのが嫌。テレビで津波の映像が映ると居ても立ってもいられない」と苦しんでいます。
 もちろん震災が忘れ去られることはあってはならないことですが、現在でも多くの方がPTSDなどで苦しんでおられることをメディアは認識してほしいものです。

 私たちも、被災された皆様方の心に寄り添って、少しでもお力になれるよう協力していきたいと考えております。

合掌


■震災後にも及ぶストレス

 震災発生後一年を過ぎても震災ストレスで悩んでいる人は、脳内のCRH(コルチコトロピン放出ホルモン)というストレスホルモンが増加して、セロトニン放出を抑制するという変化が表れることがわかっています。

ストレスホルモンが影響する精神神経系
ストレス ⇒ ストレスホルモン上昇 ⇒ 5-HT(セロトニン)低下 ⇒ 精神的自覚症状
【関連する疾患と症状】
パニック障害、PTSD(心的外傷後ストレス障害)、緊張性頭痛、偏頭痛、めまい、不眠、睡眠障害、拒食症、うつ状態など。

心臓血管系にも影響するストレス
ストレス ⇒ CRH上昇 ⇒ 5-HT低下 ⇒ ノルアドレナリン上昇 ⇒ 交感神経興奮 ⇒ 細動脈収縮・血圧上昇・心拍数上昇 ⇒ 心臓に負担
【関連する疾患と症状】
高血圧、狭心症、不整脈、血圧不安定など。 

情報の80%は目から入ってくる
 人の脳が外部から得る情報の80%は、視覚からと言われており、当然ストレス情報も目から入ってくることになります。ですから、今回のような震災報道によるストレスは「目を閉じて視覚を休める(光を遮断する)」だけでも脳へのストレスの8割の情報が遮断され、脳への負担は大きく軽減されるのです。
【目を閉じることがもたらす効果】
 目を閉じるだけでこんな効果があります。
○光が遮断される → 虹彩筋(光を調節)、網膜(映像を写す)が休まる。
○遠近調節をしなくて済む → 毛様体筋(ピントを合わせる)が休まる。
○目を動かさなくて済む → 外眼筋が休まる。
○外界からのストレス情報が遮断される → 脳が休まる。
○目の表面から涙が蒸発しない → 目の表面が休まる。ドライアイ対策にもなる。
○視覚以外の聴覚や嗅覚を活性化するので、ミュージックテラピーやアロマテラピーによる脳疲労解消に効果的

★ストレス対策
 経験した震災を思い出したり、震災報道が目から飛び込んできたりすることにより、脳内ではストレスホルモンが放出されます。するとセロトニン神経が抑制され、さまざまな自覚症状や疾病が表れることが考えられます。
 ストレス対策として、リラックスハーブ「ラフマ」「アイマスク」をお薦めします「ラフマ」がセロトニン活性に好影響を与え、「アイマスク」は視情報をカットして脳の負担を軽減させるので、ストレスの自覚症状解消に期待が持てるのです。




いつもありがとうございます。
愛・感謝 五月雨ジョージ

2012年3月12日月曜日

あれから1年/睡眠障害


あれから・・・色々・・・思いは・・・

 総務省傘下の独立行政法人、情報通信研究機構は8日、太陽表面の活動が非常に活発化し、1~3日ほど磁気嵐が続く可能性があるとして「臨時情報」を発表しました。
発表によると、最大規模の爆発(フレア)が7日に発生し、短波を使う通信や放送に一時的に支障が続出。今後、さらに大きなフレアが発生して人工衛星や通信などに障害が出る恐れもあるため、注意を呼びかけています。
「宇宙の気象は、この24時間で非常に興味深い変化を見せている」と、米海洋大気局宇宙天気予報センター宇宙機構学者談。今回の太陽フレアは地球の気象にも影響を与えるということです。
 昨年の東日本大震災が、宇宙規模の太陽の活動も関係しているかどうかはわかりませんが、あの3月11日からちょうど1年が経ちました。あらためて被災されたみなさまには心よりお見舞い申し上げます。被災した岩手、宮城、福島の3県の自治体が式典を行ったほか、経済団体などが犠牲者の鎮魂と復興を願う行事を行いました。また全国各地で黙祷が捧げられました。

 和漢生薬研究所及び食療医学舎では、発生直後より地震で甚大な被害が生じ被災された薬局の先生方に対して、いち早く支援を行っています。「地震により店舗が倒壊」「火災や津波により存続不可能」のお店には、早急な災害支援策第1弾として、震災直後の3月14に支払い免除を実施させていただきました。
 その後、復興に向けてのご苦労やご家族のご健康に対する支援策として、弊社商品「霊芝」「コエンザイムQ10」や、飲料水、簡易コンロのなどを無償提供させて頂いた第2弾を実施いたしました。
 また、被災地に向け緊急車両提供プロジェクトの参加などをさせていただきました。
 そして、現在、各行政と対応し除染などで協力できるような第3弾を企画進行中です。
 これからの継続した対策として、30有余年の地震研究実績のある方々と連携を取って情報収集を実施していきます。最近の情報によると、近々、震度6以上の余震がある可能性が伝えられています。私達も阪神淡路大震災、昨年の大震災などの際、20日前には一部の先生方に連絡し注意を呼びかけました。しかしなかなか理解していただけず、大勢が被災されてしまい、無念に感じています。しかし、阪神淡路の経験や今回の経験で私どもの情報が間違いないことはご理解いただいたことと思います。今後ともお取引のある先生方には、1ヶ月ほど前に躊躇せずに予報のご連絡を差し上げます。その際はぜひ対応してください。

 まだまだ遠い復興の道のりではございますが、少しでも被災された皆様方のお力になれればと思い、微力ですが支援させていただきます。
合掌


神経伝達物質
異常分泌→睡眠障害→糖尿リスク増大
 糖による依存症のメカニズムは、脳内でドーパミン神経に影響が出てドーパミンの異常分泌が依存形を形成することが原因です(3月2日号参照)。そして、ドーパミンの異常分泌が神経伝達物質のバランスを崩し、睡眠障害から善玉コレステロールの低下や中性脂肪、糖尿リスクに拍車をかけることがわかっています。

睡眠と血糖・中性脂肪等の関係

 上記のグラフは、睡眠時間と各数値の関係です。睡眠は、短時間と長時間に高い数値を示しています。逆にHDL(善玉)コレステロールは、低くなっています。睡眠不足は当然ですが長時間の睡眠も良くないことがわかります。つまり、睡眠は時間より「質」の問題なのです。

【睡眠障害対策】
 睡眠中は、メラトニンが分泌され深い眠りを作り、朝方になるとセロトニンが分泌量を増やして覚醒しスッキリ目が覚めるというリズムがあります。
 ドーパミンの異常分泌が、これらの神経伝達物質のバランスを崩し寝つきが悪く、ぐっすり眠れない睡眠不足、途中覚醒などの睡眠障害を引き起します。
 そして、神経伝達物質のバランスを整えるのがセロトニンです。セロトニン神経の活性→セロトニン分泌の促進→神経伝達物質のバランス調整に期待できるのがリラックスハーブ「ラフマ」なのです。


いつもありがとうございます。
愛・感謝 五月雨ジョージ

2012年3月8日木曜日

ビタミンEに関する注意!


再検討! ビタミンEサプリメント
 人が生きていくために最も必要な栄養素は、「たんぱく質」「脂質」「糖質」の3つです。これら3大栄養素に加え、身体の調子を整えるのが「ビタミン」「ミネラル」です。この2つを加え5大栄養素などと呼ぶこともあります。

 中でもビタミンは、他の栄養素の活動をサポートするような存在です。ビタミンは体内で作り出すことができませんので、食事やサプリメントで摂る必要があります。ただし、取り過ぎには注意が必要です。
 ビタミンEを取り過ぎると骨粗しょう症を起こす危険があることを、慶応大医学部の竹田秀特任准教授の研究チームが突き止め、米科学誌ネイチャーメディシン(電子版)に発表しました(新聞各紙で報道)。健康な骨は、骨を作る細胞と壊す細胞「破骨細胞」がバランス良く働いて維持されます。ビタミンは骨の強度に関わり、特にビタミンDは骨粗しょう症の治療に活用されています。しかし、ビタミンEの働きは未だに謎が多く残されています。研究チームはビタミンEを取り込めないマウスを作って調べたところ、破骨細胞の働きが弱く全身の骨量は多くなっていました。そこで、培養した破骨細胞にビタミンEを加えたところ、破骨細胞が巨大化することを発見。詳細に解析した結果、破骨細胞の巨大化に必要なたんぱく質の合成を、ビタミンEが促していることを突き止めたのです。さらに、正常なラットに毎日10mgのビタミンEを含んだ餌を8週間与えたところ、骨を壊す細胞の活動が高まり、骨粗しょう症になったそうです。このラットに投与した10mgという数字は、人間換算で1000mgに相当します。
海外では、ビタミンEが1000mg入ったサプリメントが流通している国もあるようです。厚生労働省が定めるビタミンEの摂取上限量は、年代、性別で異なりますが、最大は30~49歳の男性で1日当たり900mg。

 ビタミンEは、老化防止に有効とされる抗酸化作用があり、これまで最も人気のあるサプリメントのひとつでした。研究チームは「サプリメントの量ならば、骨がもろくなる可能性はある。骨の健康を維持するために摂取量を再検討してほしい」(毎日新聞2012/03/05)と話しています。


安心・安全、期待大!
■ビタミンE<霊芝&コエンザイムQ10
  ビタミンEは、「血管を広げ、血行を改善」「コレステロールの酸化を防ぎ、動脈硬化を予防」などに効果あるサプリメントととして流通しています。しかし今回、上記のように「ビタミンEの摂取量に関する問題」が大きく報道されたのです。

“霊芝”の血流への総合的な期待
霊芝の血流に対する影響は、“血管を拡げる”だけではなく、血液粘度、赤血球、微小循環に亘り総合的な血流の改善に対して期待できます。
霊芝の血流・血管に対する期待できる影響
 ・霊芝の高血圧患者の血圧への影響  ・赤血球膜粘度への影響
 ・霊芝の赤血球凝集性への影響  ・霊芝の赤血球変形能への影響
 ・霊芝の血栓形成への抑制作用  ・霊芝の患者爪上微小循環への影響
 ・霊芝の血管内皮細胞の増殖への影響  ・霊芝の患者血漿一酸化窒素産生への影響
霊芝の抗酸化作用に期待できる影響
 ・霊芝のマウス全血GSH-Px活性への影響

“コエンザイムQ10”(CoQ10)の強力な抗酸化作用
CoQ10は、酸化ストレスを生む脂質過酸化物に対していち早く働き、さらにCoQ10が存在する間は、脂質過酸化物の生成がほぼ完全に抑えられることがわかっています。研究では、ビタミンC、ビタミンE、グルタチオン、そしてCoQ10の4種類を、特に重要な抗酸化物質として挙げています。このことから、日常的な酸化ストレスに対して、CoQ10による抗酸化作用が大きな役割を果たしていると考えられています。 〔山本順實NEW FOOD INDUSTLY(2002)〕

コエンザイムQ10の血管に対する期待できる影響
 ・CoQ10のマウス脳内血管内皮細胞の増殖、アポトーシスへの影響

霊芝の、同定・安定性・安全性に関する裏付け
【同 定】 
 ①生物来源 ②地理来源  ③薬用部位
【成分の安定性(四品種配合調整)】 
 標準物の調整 HM-B76・HM-R84・HM-W81・HM-Y99の四種からの熱水抽出物をもって均等重量比配合を行い、エキクロマトグラフィによるパターンの確保によって四種配合調整をする。
【安全性】 
 ①歯類動物の微小核試験 ②微生物の突然変異試験(Ames試験)③性毒性試験LD50>5g/kg ④亜急性毒性試験 ⑤慢性毒性検査


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2012年3月2日金曜日

糖分依存症は麻薬中毒と同じ!


砂糖と麻薬性物質の関係

「砂糖は脳の唯一のエネルギー源だから、疲れたら甘いものを食べるとよい」という説がありました。しかし、これは正しい情報ではありませんでした。脳には、エネルギー源として糖質=ブドウ糖が必要なのは事実ですが、“ブドウ糖だけ”しか使われないというのは真実ではないからです。

 脳は、ブドウ糖だけではなく脂質もエネルギー源として利用する仕組みが備わっているのです。さらに、わざわざ砂糖を摂らなくても、ブドウ糖はアミノ酸や脂質の中の脂肪酸からもゆっくりと作られるため、脳に必要な量のブドウ糖は安定供給されているのです。むしろ、意識して缶コーヒーや清涼飲料水などの甘いものを避けたとしても、普段食べている食品の多くには砂糖が含まれているため、知らず知らずのうちに余分量を摂ってしまっているのが現状です。 たとえば、糖分を気にして栄養表示を確認することも多いと思いますが、市販されている食品に含まれる栄養表示は、エネルギー、タンパク質、脂質、炭水化物、ナトリウムの5成分表示となっています。

また、最近はよく「糖質ゼロ、糖類ゼロ」という表記を見かけます。
しかし、炭水化物は「糖質+食物繊維」、糖質は「糖類+多糖類+糖アルコール+合成甘味料」のこと。糖類は「二糖類+単糖類」に定義されています。つまり糖質は、炭水化物から食物繊維を除いたもの、糖類は糖質の中の二糖類、単糖類の総称になります。ですから、「糖類ゼロ」と表記されているのは二糖類(砂糖・乳糖・麦芽糖など)、単糖類(ブドウ糖・果糖など)を含まなければ「糖類ゼロ」と表記できるのです。ですから、糖アルコールのキシリトールやマルチトールが含まれていれば、砂糖の3分の1は血糖値を上げるため、成分表示でどの糖類が入っているかをチェックしたほうがいいでしょう。

 砂糖は、食べているつもりがなくても、食べ続けると依存症になる危険性をはらんでいます。米国のプリンストン大の研究データでは、空腹時ラットに砂糖を大量に摂取させると、脳内はコカインや麻薬性物質を投与した時と同じような状態になり、砂糖を摂取することで同様の依存状態が起こるそうです。そして、その正体が「ドーパミン」なのです。これが、糖尿病とも関係します。 くわしくは以下で・・・。


■糖分依存症とドーパミン

 糖の依存症メカニズムは、脳内でコカインやモルヒネなどの麻薬性物質を投与した時と同じです。糖を摂ると、脳内に快楽物質のドーパミンが放出され、この快楽を求めて、また糖分を欲するようになるという依存形が形成されます。

 糖分を過剰に摂取すると、ドーパミン神経からドーパミンが放出され、ドーパミン受容体に取り込まれ“快楽”を得ます。この“快楽”に溺れ糖分を摂取し続けるとドーパミンが増えます(上左図)。
 すると今度は、過剰なドーパミンのバランスを整えるため、受容体の数を減らして調整しようとします(上右図)。そして今までの糖分摂取量では満足感が得られなくなり、量が増えて依存状態に進行します。この状態になって急激に糖分の摂取を制限すると、ドーパミン系の神経伝達が低下した状態になるため、離脱症状なり、自覚的には不安症状やイライラ感など不愉快な気分を生じます。

神経伝達物質のバランスを整えるセロトニン!
 セロトニンは、他の神経系と連携しているので、広い範囲に重要な影響を及ぼしています。そのためセロトニンは、脳内の“総合指揮者”とも言われます。セロトニンは他の神経系に抑止的に働くことで、過剰な神経伝達物質のバランスを整える役割を担っているのです。

「ラフマ(羅布麻)」はセロトニン(5-HT)及びその代謝物(5-HIAA)に対して、イミプラミンと同様に低、中用量の増加作用を有することが確認された。
※イミプラミン (imipramine) は、抗うつ薬として用いられる有機化合物の一種。脳神経末端へのノルエピネフリン(ノルアドレナリン)、セロトニンの再取り込みを阻害します。




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2012年3月1日木曜日

酸素と血栓②


高血圧と血管障害

 普段、血圧の測定は片方の腕で行います。しかし、血圧は左右の腕でそれぞれ測ったほうがいいということを英ペニンシュラ医科歯科大などのチームが発表しました。左右の腕で血圧差が大きいと、手足や脳などの血管の病気の危険が高いことがわかるらしいのです。

チームは心臓収縮時の血圧(最高血圧)を扱った28の論文を調べ、その結果、左右の差が15ミリHg以上あると、手足の動脈が狭くなったり動脈硬化が進んだりする危険が2.5倍になり、また認知症などにつながる脳血管障害が起きている危険も1.6倍になることを突き止めました。さらに循環器の病気で死亡する危険も1.7倍だったということです。重要なのは左右に血圧の差があることで、左右どちらが高いかは人によって異なるとのこと。 論文は「臨床的に意味がある左右の差の理由はよくわからない」としつつ、今回の結果は、左右の血圧の差は手足の血管の病気が原因とする欧州高血圧学会と欧州心臓学会の見解を裏付けるとしています。

 血圧とは、血液が血管内を流れる際に血管の壁にかかる圧力のことをいい、心臓から体内の各臓器に向かって送り出される血液の量(心拍出量)と、血液が血管内を通る際の通り辛さ(末梢血管抵抗)で算出します(心拍出量×抹消血管抵抗)。
 高血圧症の人は、心拍出量は通常の血圧の人と変わりませんが、血管抵抗が増大しています。高血圧が持続すると、血管はその圧に負けまいとして壁の厚さを増してきます。また、血管内皮細胞は直接高い圧にさらされるため、小さな傷ができたり、うまく機能しなくなったりします。すると、血管壁に慢性的な炎症反応が生じ、血栓ができ易くなったり、白血球やコレステロール、平滑筋細胞などが血管の内側の層に集まってきて動脈硬化が進んでしまいます。高血圧により血管壁に過剰なストレスがかかることも血管障害を促進する重要な要因と考えられています。
 こうした血管障害は、特に脳、心臓、腎臓の血管に起こりやすいものです。その結果、心臓病や脳卒中、腎不全などの合併症が引き起こされます。その血管障害に関わるのが「血管内皮細胞」なのです。


酸素と血栓②
■「ウィルヒョーの3要素」と「血栓」
 ルドルフ・ルートヴィヒ・カール・ウィルヒョー(Rudolf Ludwig Karl Virchow, 1821年-1902、ベルリン)はドイツ人の医師で、病理学者、先史学者、生物学者、政治家で白血病の発見者として知られています。彼の研究で、静脈血栓症の形成に関する三つの要因(血管の障害・血流のうっ滞・血液性状の変化)は、彼の名を冠して「ウィルヒョーの3要素」(Virchow's Triad)と呼ばれています。

 今回は彼の研究テーマでもあった「血栓」について考えてみましょう。

血栓の形成には、3つの大きな要因が存在する!
1)血管内皮細胞の損害
高脂血症、高血圧、肥満、糖尿病、喫煙やストレスなどが原因で血管内皮細胞が傷つき内皮細胞の機能が低下し、そこから血栓が生じる。
2)血流の緩慢
動脈瘤、静脈瘤、心臓内など血流が渦巻く場所や心房細動により血栓が生じやすくなる。ギプス固定や長時間の同じ姿勢による血管の圧迫による血流の緩慢など。
3)血液性状の変化(粘稠度の増加、繊維素溶解活性低下、血液凝固因子の増加)
赤血球の凝集、変形能の低下(2月22日号「酸素と血栓」参照)や妊娠・出産時、老齢などでは血液成分が変化しているため血栓が生じやすい。

血管内皮細胞と一酸化窒素(NO)
血管内皮細胞は、微小循環の血流を円滑に維持しています。高血圧になったり、中性脂肪や酸化ストレスが増加したりすると、血管内皮細胞の阻害、一酸化窒素(NO)の産生低下、血管の収縮などにより、炎症を起こしやすく血栓が形成されやすい血管になります。

霊芝は、血漿一酸化窒素の産生を促進します。
 一酸化窒素(NO)は、血管の拡張だけではなく、血小板凝集の抑制、酸化ストレスによる内皮障害の抑制、白血球の内皮細胞への接着の抑制など、重要な役割を持っています。
 そして、血管内皮細胞の保護一酸化窒素(NO)の産生促進に期待されるデータを持っているのが「霊芝」なのです。


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