2012年4月27日金曜日

現代人に多い栄養不足


国民全体が栄養不足 !?

【鯨飲馬食(げいいんばしょく):鯨が水を飲むように多量に酒を飲み馬のように大食すること(広辞苑)。
毎日のようにテレビや雑誌などで発信されるグルメ情報。街中のスーパーには食品があふれ、メタボ該当者と予備軍を合わせて2000万人を超えるといわれています。まさに鯨飲馬食とう言葉がふさわしく、体に大きな負担がかかっている事が心配されます。

 ところが‥‥「とんでもない誤解ですよ。このところ、日本人の栄養状態は悪化するばかり。飽食や、食の欧米化など叫ばれて久しいですが、実際には国民全体が栄養失調といっても過言ではない」と人間総合化学大学保健医療学部・柴田博学部長。それを裏付けるデータが厚労省が毎年行っている国民健康・栄養調査のデータです。09年の国民1人あたりの1日の摂取エネルギー量は1,861kcalで、この数字は1946年(昭和21年)の1,903kcalを下回っています。「つまり、現在の日本人は終戦直後のどん底の飢餓状態よりも酷い栄養状態にある。健康志向という"脅し"によって、粗食や過度なダイエットが蔓延した結果ですよ」(柴田学部長)。ということは野菜中心の粗食は体に悪いのでしょうか? 「人体はタンパク質から作られていますが、米や大豆などの植物性タンパク質だけでは十分な栄養は摂れません。日本では戦後に肉や牛乳、魚などの動物性タンパク質の摂取量が増え、世界一の長寿国となった80年代には、1日の摂取エネルギー量は2,000kcalを超えていました。粗食による低栄養が悪化すれば平均寿命にも影響を与えかねない」。

 しかし、肉の摂り過ぎによる脳・心臓血管障害が心配になります。しかし、「脳内の太い動脈にコレステロールが詰まることで起きるのは欧米型の脳卒中です。一方、日本人に多いのは動物性タンパク質や脂肪などの栄養が不足することで、もろくなった細い血管が詰まったり切れたりする"ラクナ梗塞"。そのため、肉や乳製品の摂取が広がった昭和40年代から日本の脳血管疾患の件数は一気に下がりました。
 逆に、粗食で低栄養になると、日本人は脳卒中や心筋梗塞を起こしやすくなる」とのこと。そして、低栄養は免疫力も低下させ高齢者の肺炎・感染症などのリスクを高めます。また、うつなどの精神疾患に関わるセロトニンも、アミノ酸(トリプトファン)は必要不可欠な栄養素です。


■ 現代人は栄養的には飢餓状態

高齢者の場合、食欲や噛む力や飲み込む力の低下、そして唾液の分泌減少など、身体的機能の変化から偏食に至り、気づかないうちに栄養素が不足した状態になりやすくなります。しかし最近では、ダイエットや健康を重視するあまり、筋肉に必要なたんぱく質が不足している人が多くなっています。

様々な組織を作るタンパク質

★たんぱく質が不足すると‥‥★
赤血球の材料が足りない     →「貧血」など
血管を作る材料が足りない    →「脳・心臓血管障害」
免疫細胞を作る材料が足りない →「肺炎」「感染症」など
筋肉を作る材料が足りない    →「疲労」「老化」 など

 たんぱく質を摂取することで筋肉の合成が促され筋肉が発達します。筋肉の中には多くのミトコンドリアが存在します。筋肉量の減少は、ミトコンドリアの減少→ミトコンドリアの活性低下につながり、疲労・老化・肥満などの原因になるエネルギー不足につながります。また、たんぱく質は、筋肉以外にも臓器を形成する成分となるほか、生体反応の基本である酵素機能をコントロールするペプチドホルモン神経伝達物質にもなります。

うま味だしで摂るたんぱく質

現代人の食習慣は人それぞれ違います。たんぱく質を日常的に補うには、食材と手軽に合わせられる「だし」が効率的です。だしは「うま味」が凝縮していて満足感を得られ、もちろん低カロリーです。だしをうまく取り入れれば、料理で使う油や砂糖、塩分などを減らすこともできます。


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現代人の栄養不足や前号でもお伝えしたような迫り来る寒冷期は、私たちから体力を奪い、飢餓による感染症に対する抵抗力も低下することが考えられます。
 体力に関わる筋肉は、日常の生活活動などによる刺激とたんぱく質、アミノ酸等の摂取によって増加します。アミノ酸の中でも分岐鎖アミノ酸(BCAA)は筋肉に多く含まれている成分で、BCAAは鮪の赤身などに多く含まれます。
そのおよび昆布・椎茸の三大素材を用いた混合だし、和漢研の『薬膳の素』は、もちろんアミノ酸スコアが100で、吸収力が高いコラーゲンペプチドタイプ。まさに理想的なBCAA補給源です。手軽でおいしく、腹持ちも良く、少量の食事でも十分な栄養も摂れる『薬膳の素』は、携帯に便利な小分けタイプ(1包5g)でいつでもどこでも手軽に摂取することが可能です。


いつもありがとうございます。
五月雨ジョージ

2012年4月26日木曜日

太陽の磁場変化と感染症


太陽の異変で、地球は寒冷期に突入か !?

日本国内では約25年ぶりとなる金環日食が、5月21日朝に比較的広範囲で見られるということで話題になっています。日食は、月が太陽の前を横切るために、月によって太陽の一部(または全部)が隠される現象です。月と太陽の中心が重なり、月のまわりに太陽の光がはみ出して光のリングを作るときは「金環日食」と呼ばれます。5.11には日本の一部の地域でこの金環日食が見られるそうです。

 その太陽がちょっと複雑な事になってきました。今年の1月、太陽の表面で比較的大きな爆発がありました。そして、コロナ質量放出(CME)に伴って、高エネルギー粒子が地球の磁場に到達し、人工衛星の運用や短波ラジオ、携帯電話などに障害(磁気嵐)が生じたり、オーロラも地上の比較的広い範囲で見られたということを米航空宇宙局(NASA)が発表しました。

 さらに、通常は地球と同様に南北にN極とS極の“2極”がある太陽ですが、今回は南北軸双方ににN極、赤道付近に二つのS極が形成され「4重極構造」が現れつつあることが、国立天文台などの研究チームの観測で分かりました。太陽の南極・北極は地球の南極・北極と同じく+/-の磁場を構成していますが、地球と違うのは約11年周期で+/-の磁場が入れ替わってしまう事です。これを「極域磁場反転」といいます。

 今回、研究チームは、太陽観測衛星「ひので」で太陽の極付近を観測。2008年の北極はS極でしたが、2011年にはS極に混じってN極が出現しました。今年1月の観測で、北極では約1年も早く、反転に向けて磁場がゼロ状態に近くなっていることが分かり、北極と南極は同時に反転するとされてきたのですが、結局、南極はN極のままだったのです。このため、北極ではS極からN極に反転し、4重極構造に変化する過程にあると結論付けました。

 過去の太陽の観測結果を調べたところ、黒点の増減周期や磁場構造が、地球が寒冷期だった17~18世紀と酷似していたそうです。常田佐久・国立天文台教授(太陽物理学)は「反転の影響で、地球が寒冷化する可能性がある」と分析しています。


■ 現代的観測史上初の現象!

極めてまれに起きる太陽の磁場「4重極構造」ですが、現在の太陽黒点の活動データを過去のデータと比較研究してみると‥‥。

 人類にはガリレオが黒点観測を始めてから約400年間の黒点観測データがあり、そのデータと比較すると今回現象は、17世紀に70年間続いた寒冷期に似てきている ということがわかったのです。

過去の寒冷期と酷似!

これまでの太陽の磁場構造は、南極がN極、北極がS極の「2重極構造」で、通常11年周期で反転することがわかっています。今回、南極が反転せず磁場が北極と南極がN極、赤道付近がS極になる「4重極構造」に変化しつつあるそうです(右図)。
 これは現代的な太陽観測が始まって以来の変動で、地球が寒冷であったといわれる「マウンダー極小期」「ダルトン極小期」には、太陽が同じような状況にあったと考えられています。

■ 寒冷期と感染症

17世紀からの寒冷期には、南イングランドを流れるテムズ川の他、オランダの運河・河川でも冬の間完全に凍結する光景が頻繁に見られました。また、米国のニューヨーク湾が凍結し、マンハッタンからスタッテンアイランドへ歩いて渡ることが可能だったそうです。
 さらに、世界中で食料が不足するようになり、日本でも東日本を中心にたびたび飢饉が発生しました。そして、その飢饉が原因で起こった“一揆”の頻発が、幕藩体制の崩壊へとつながっていったのです。

各地で黒死病(ペスト)が流行!

ヨーロッパでは、気候の寒冷化によりペストが大流行しました。さらに中国でも、明末清初期の華北で、ペストによって約1,000万人が死亡したと伝えられています。

飢餓が感染を拡大する?

飢餓になると、人々は備蓄されている食糧を求めて都市に集まるようになります。その都市が中継地点となって、細菌やウイルスによる感染症が周辺地域(あるいは遠隔地)に伝播すると考えられています。

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 細菌やウイルスは、鼻や口から侵入し、のどの上気道で感染します。したがってのどでのウイルス不活性化には「のど飴」のように成分がのどにとどまる形態が有効なのです。事実、和漢生薬研究所の『レイシセンダン葉のど飴』は、日本食品分析センターで行ったウイルス不活性試験で、驚くべきデータが得られました。

 上気道にある細菌やウイルスなどの侵入を阻止するのは、IgA〔免疫グロブリンA〕です。IgAを産生する細胞は、呼吸器や消化管の粘膜の下の組織にしか存在せず、粘膜の上から刺激することでIgAの分泌を促します。
 つまり、いくら血中にワクチンなどをうっても、ウイルス侵入および感染の予防にはならないということ。ワクチンはあくまでも感染後の重症化の予防に過ぎないのです。

 「霊芝」という生薬は、その特有の苦味成分が上気道の粘膜を刺激しますので、粘膜免疫IgAの分泌活性に期待が持てます。そして『レイシセンダン葉のど飴』にも、その霊芝成分が含有されているのです。


いつもありがとうございます。
愛・感謝 五月雨ジョージ

2012年4月20日金曜日

ストレスと老化


ストレスやうつが老化を加速する?

「うつ病」あるいはその他の精神疾患は、心の病であるのと同様、体の病であるとする研究報告が増えています。
 精神的ストレスやうつ、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を長い間抱えている人は、年配者に多い病気を、若いうちからより重篤に患う傾向にあります。たとえば脳梗塞、痴呆、心臓疾患、糖尿病などです。「老化の加速」として知られるこの現象は、ストレスやうつ病を単に精神的な状態としてではなく、体全体の病気としてとらえ直そうという動きがあります。カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)の精神医学教授・オーウェン・ウォルコウィッツ氏は知識を深めるにつれて、私たちはうつ病を『精神疾患』や、まして『脳の病気』と考えることは少なくなり、むしろ全身的な病気と考えるようなったと言います。

 老化の加速に関する初期の研究では、約20年前からうつ病を抱える年配者の脳スキャンを実施し、うつ病を患っていない人に比べて、かなり早いスピードで加齢による脳の縮小が進んでいることがわかってきています。「老化の加速」の理由は喫煙やダイエット、運動不足といった不健康な生活習慣だけではなかったのです。

「うつ病・精神疾患は、心の病であり体の病でもある」という心身2つの病をつなげるキーワードになるのが「睡眠障害」です。ストレスやうつなどで睡眠障害を誘発することは、この『本説伝』で再三お伝えしてきました。
 睡眠を促す神経伝達物質のメラトニンの低下が睡眠障害に影響しますが、このメラトニンが睡眠以外にも影響することがわかっています。そして周知のメラトニンの抗酸化作用が、糖や脂質の代謝にも関わっているのです。「メラトニンは、肝細胞で脂質代謝を促す酵素の働きを上げ、血中のコレステロールを下げます」。また、「メラトニンには、インスリンの分泌を抑える作用もあります。メラトニンの分泌が不規則になるシフトワーカー(交代勤務で働く人)では、糖尿病や肥満のリスクが高いという報告がありますが、その一因はメラトニンにあるのではないかと考えられています」と日本大学医学部・西田滋講師。

 メラトニンは脂肪や糖の代謝にも影響を与えているわけですが、その分泌量は加齢とともに減ることも知られています。そして、そのメラトニンの原料こそが「セロトニン」なのです。


■メラトニンとセロトニン

 メラトニンは脳の中央部にある松果体から分泌され、人間の睡眠や覚醒のリズムを調整しているホルモンです。不眠や時差ぼけの改善や抗老化作用があります。しかしメラトニンは、うつやストレスの要因だけでなく、年齢を重ねるごとに減っていきます。
 松果体内には、他の脳内の50倍ものセロトニンが存在し、メラトニンはそのセロトニンを原料として作られているのです。

血液脳関門を通過するメラトニン!

血液と脳のあいだには「血液脳関門」と呼ばれる関所があって、血液中の物質を簡単には脳に通さないしくみになっています。ここでは有害物質などをシャットアウトするだけでなく通常の抗酸化物質までをも拒んでしまいます。今の科学ではどんな抗酸化物質も脳内では威力を発揮できません。しかし、メラトニンはこのバリアーを容易に通過して様々な効果を発揮することがわかっています。

ラフマとセロトニン

 ストレスやうつは、それが原因でセロトニン神経の機能を低下させ、同時にメラトニン(睡眠ホルモン)の減少が「睡眠の質」の低下を招いてしまいます。リラックスハーブ「ラフマ」には、セロトニンの産生を促進させる効果が期待できます。また、他の神経伝達物質であるドーパミン、ノルアドレナリンなどの情報をコントロールし精神を安定させる作用があります。

脳内神経伝達物質ノルアドレナリンとセロトニンへの影響

表 ラフマ錠剤組の短期/長期投与によるノルアドレナリンの変化(ng/g)とセロトニンの変化
*p<0.05、**p<0.01vs対照組

◎セロトニンの産生促進
Ⅰ)メラトニンの産生の促進(睡眠の改善) 
Ⅱ)精神安定
Ⅲ)下行性疼痛抑制系の増進

◎ノルアドレナリンの降下作用
Ⅰ)心拍数の減少
Ⅱ)血管平滑筋の拡張
Ⅲ)血圧の低下
Ⅳ)睡眠の改善


いつもありがとうございます。
愛・感謝 五月雨ジョージ

2012年4月19日木曜日

体臭と疲労と脳


体臭と慢性疲労症候群

  「体臭」といえば、中高年の加齢臭がよく話題にのぼりますが‥‥。

人の腸内では、多様な細菌群が消化管内部で生存競争を繰り広げ、互いに排除したり共生関係を築きながら、一定のバランスが保たれた均衡状態にあります。この生態系を腸内細菌叢(そう)=腸内フローラといいます。加齢臭は、この腸内細菌叢が変化し、皮脂腺の酸化が進むために発生するといわれています。

 また、「疲労臭」というのも最近よく耳にします。疲労やストレスなどでアンモニアを分解する肝機能が低下し、食事から取りこんだたんぱく質が体内で代謝されるとき発生する有害なアンモニアを解毒します。疲労臭は、その機能が低下することでアンモニア量が増え、末梢血管経由で汗腺や皮膚表面からガスや汗として出るものと考えられています。

 慢性的な疲労は体臭にも影響を与えるということですが、全国で20万人以上の患者が「慢性疲労症候群」と診断されています。この症状で悩んでいる人の中には、激しい疲労や全身の痛みで仕事や家事ができなくなる人もいます。しかし、確実な客観的診断法がないために十分な医療を受けられず、周囲に理解されずに苦しんでいる人が多いのが現状です。また、“慢性疲労”という言葉から怠け者や精神疾患のように誤解されるなど偏見と無理解が広がっている」として、患者団体では慢性疲労症候群という名称の変更を訴えています。「筋痛性脳脊髄炎」として診断する新基準が国際的に合意され、「日本でも普及してほしい」と求めているそうですが、医師の側は病名変更に慎重です。聖マリアンナ医科大の山野嘉久准教授(神経内科)は、「この病名で偏見に悩む患者の気持ちは理解できる。しかし、脳脊髄炎と客観的に診断できず、多くの医師の合意にはなりにくいのでは」と言っています。また、この診断は難しいため、診療できる専門の医師が少ないのも問題なのだそうです。ウイルス感染が原因かと疑われたものの、結局“感染による炎症が引き金になる場合もある”という見方にとどまっています。この病気には治療も特効薬があるわけではなく、痛みを和らげる薬、免疫力を高める薬、疲労回復に抗酸化作用のある薬などが使われています。厚生労働省の疲労研究班長を務める倉恒弘彦関西福祉科学大教授は、「心の病気と誤解している人もいるが、よく調べると脳の機能に変調が見つかる病気です」と語っています。
 高度な画像診断で患者の脳を調べると、脳の特定の場所で神経伝達物質セロトニンに関係する分子が健常者よりも低く抑えられているということです。


■慢性疲労症候群:原因は脳の機能の変調

疲労は、肉体的にだるい手や足、腰の筋肉で疲労を感じているのではなく、筋肉の抹消から脳に信号が伝わり、脳で「疲れた」という感覚が生じているのです。そして脳の感覚が、意欲や行動を低下させると考えられています。
抹消組織から送られてきた信号を感知し、脳内で疲労感を伝える物質の働きが「疲労の本質」といわれています。その過程は、免疫系や内分泌系もからんでいて、脳にこれらの働きを制御する「疲労回路」(左図)があるのです。疲労感が長く続く慢性疲労症候群の患者は、脳内の神経伝達物質の合成障害などが確認されており、脳の機能が低下していると考えられています。

ストレスによる「疲労」の機序

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 ストレスによる血管運動の低下~収縮、微小循環の血流低下の症状に影響を与えるのが「霊芝」です。また、「ラフマ」が影響するセロトニン神経活性は、セロトニン分泌の促進に期待されています。
 そして、疲労臭や加齢臭は代謝の低下も原因です。エネルギー代謝の栄養素が不足していることが考えられます。代謝促進には、4つの栄養素(コエンザイムQ10、α-リポ酸、L-カルニチン、霊芝)が織りなす理想的なエネルギー産生システム『ミトコンドリアスクエア』の働きが効果的です。


いつもありがとうございます。
愛・感謝 五月雨ジョージ

2012年4月16日月曜日

動脈硬化対策


やせメタボ?

 いまや肥満の代名詞として使われている“メタボ”。4月5日号でもお伝えしたように、腹囲が必須の現行基準は科学的根拠が薄いと批判が多く、今後は肥満でなくても血圧などが高い人への指導を確実に実施することになります。しかし、その本当の怖さをちゃんと理解している人は少ないようです。

 メタボの第1歩目は、いうまでもなく内臓脂肪の蓄積にあります。昭和大学病院糖尿病・代謝・内分泌内科の平野勉教授は「体内の腸の周りにたまる内臓脂肪にはとりすぎたエネルギーの貯蔵庫の役割があるが、たまりすぎると門脈という血管を通して脂肪(遊離脂肪酸)が肝臓に流れ込み、そこで中性脂肪がたくさん合成されるようになる」と話しています。そして、この中性脂肪上昇がメタボの第2歩目なのです。血糖値を調節するインスリンの働きを低下させたり(インスリン抵抗性)、コレステロールの代謝を異常にする原因となります。しかも、増えすぎた内臓脂肪からは悪玉ホルモンが分泌されインスリンの働きはさらに低下、血圧上昇も引き起こされます。

こうなると一気にメタボは進行します。脂質異常や高血圧は太い血管の動脈硬化を進め、血糖の上昇は毛細血管など中小の血管の機能を低下させます。つまり全身の血管を少しずつ痛めつけていくのがメタボなのです。進行すると脂質異常症、糖尿病、高血圧症などの病気を発症しますが、病名がつかない状態でも動脈硬化は密かに進み脳血管疾患(脳出血・脳梗塞)、心疾患(心筋梗塞・狭心症・心不全)のリスクを大幅に高めることになります。

 メタボの進行を食い止める基本が肥満解消にあることは知られていますが、これが逆に「自分は太っていないから大丈夫」という誤解を生みがちになっているのです。「欧米人と比べて日本人には糖尿病を発症しやすい体質を持っている人が多いため、見た目はスマートでもメタボが進行していることがある」東京慈恵会医科大学晴海トリトンクリニック・阪本要一所長談。日本人は、もともとすい臓の機能が弱い人が多いので、内臓脂肪が少し多くなっただけでも血糖値が高くなる「やせメタボ」タイプになることが多いそうです。つまり、自分の体の中でどれだけメタボが進行しているかは、体形だけでは判断できないのです。
(日経ヘルス・フォーメン2012年春号を参考に抜粋)


■動脈硬化の対策 

メタボでなくても要注意! 40歳以上は、代謝異常症候群

 代謝異常症候群とは、血液中の糖や脂肪を分解する体の代謝が正常でなくなる症候群のことです。肥満や血圧・血糖など個々の検査データはそれほど悪くないのに要注意項目が複数ある状態で、内臓脂肪が過剰に溜まってくると起きやすくなります。40歳以上の男性に多く、心臓病や糖尿病などのリスクが大幅に上昇することが国内外の研究で判明しています。


 内臓脂肪が蓄積すると、脂肪細胞から分泌される「アディポサイトカイン物質群」。通常は、動脈硬化を防ぐ物質と促進する物質が均衡していますが、内臓脂肪が増えすぎると動脈硬化を防ぐアディポネクチンの働きが悪くなることが分かってきています。


動脈硬化対策は、一酸化窒素の産生促進

動脈などの血管内皮細胞は、高血圧や中性脂肪や酸化ストレスが増加すると、血管内皮細胞が阻害され、NO(一酸化窒素)などの産生が低下、血管が収縮し炎症を起こし易く血栓が形成され易い血管になり、動脈硬化も進行します。

霊芝は、血漿一酸化窒素の産生を促進します。


 NO(一酸化窒素)は、血管の拡張だけではなく、血小板凝集の抑制、酸化ストレスによる内皮障害の抑制、白血球の内皮細胞への接着の抑制など、重要な役割があります。そして、一酸化窒素産生の促進には、霊芝の効果に期待がもてます。また霊芝は、血流・高血圧対策(4月5日号参照)としても血管内皮細胞の保護に期待がもてます。


いつもありがとうございます。
愛・感謝 五月雨ジョージ

2012年4月12日木曜日

西城秀樹さんと脳梗塞に関して。


往年の歌手と康復医学

日本人の死因で、がんに次いで多い脳梗塞や心筋梗塞は、朝に発症しやすい病気です。なかでも脳梗塞が最も発症しやすいのは午前8時で、最も発症しにくい午前0時ごろに比べて10倍も危険だといわれています。原因は、体が目覚めて血圧が急上昇することに加えて、血流を妨げる血栓が朝にできやすいためだということです。

 その脳梗塞と二度闘い、復帰を目指している歌手がいます。昭和30年代生まれの世代にはあこがれのスーパースター・西城秀樹さんです。最初の発症は03年。彼は後遺症で言語障害に陥り、「水」という言葉がうまく言えず、これでは自分は、歌を歌うことができないと思い悩みました。「もう、歌手をやめるしかないって思った」(西城さん)。しかし、奥さんから「ゆっくりと時間をかけて病気になったんだから、ゆっくり歩いて治していこうよ」の一言が、闘う気持ちを取り戻してくれたとのこと。

 倒れる以前は暴飲暴食の生活で、たばこも1日4箱。血圧も高く、前年には過労で緊急入院し、医師に休暇を勧められても「俺は車なら最高級の外車だろう。壊れるなんてあり得ない」とうそぶいたそうです。「健康診断で変な結果が出ても無視していた。車だってメンテナンスをしないと走れないのに」。
 リハビリは、舌を温めたり冷やしたり、口を開いたり閉じたり。「最初は涙が出るほど悲しいというか、どんどん悪くなっていくんじゃないかって焦りが膨らんで‥‥」。
 そんな折、長男が誕生、そして奥さんのバランスのよい食事、ジムにも通い身体機能が回復。脳梗塞の予防法について講演をするようにまで回復したと思われたのですが、そんな期待にも裏切られ、再び倒れてしまったのでした。

高血圧、糖尿病、脂質異常。一つでもある人が脳梗塞になりやすい。しかもいったん脳梗塞にかかった人は、動脈硬化が進み血栓ができやすい。10歳年をとるごとに発症率は2倍。しっかり治療すれば再発の可能性は低くはなるが、100%ではないんです」(脳梗塞の権威、日本医科大神経内科・片山泰朗部長)。

 自分は健康だと思っていても、突然かかるのが脳梗塞の怖い点で、再発すると1度目より重症になる危険性があります。傷病後・老後の生活の質を上げ、健康寿命をいかに長く良好な状態で過ごせるかの視点で、傷病後リハビリや治療の効果をより上げることをサポートするのが「康復医学」です。康復医学は、今まさに西城秀樹さんのような傷病後の方々が必要としている実践医学なのです。


■脳血管障害の対策

脳血管障害の主な原因は、高血圧、糖尿病、加齢、動脈硬化などです。脳内の微小循環は、中枢神経組織の毛細血管内皮細胞自体に特殊な生理的機能があり、繊細にできています。
 脳血管障害の対策としては、血流の改善、血栓対策、血管内皮細胞の保護、修復などが有効です。

霊芝の血栓対策

●霊芝の実験的血栓形成への影響
 霊芝は、血栓を溶かすことはできません。しかし、血栓を形成する血小板の過剰な凝集を抑える効果が期待できます。また血栓ができやすい状態の場合は、霊芝が血栓形成を抑制する期待ができるのです。 (下表:ラット血栓への抑制作用)

 動物の動脈血液中になんらかの原因があった場合、血小板が凝集して血小板血栓を形成する。従って血小板の付着、凝集能の促進は血栓を形成し、逆に付着、凝集能が抑制されると血栓は形成されにくい。(『霊芝研究・1』〔上海医科大学出版社〕より)

●霊芝の血管内皮細胞の増殖への影響
 神経細胞が密集している脳は、毛細血管=微小循環の機能低下に大きく左右されます。霊芝は、微小循環の機能促進に作用します。そして、微小循環の機能促進は、血管内皮の保護、損傷後の修復へとつながり、脳血管障害の予防に期待が持てます。(『HM真菌エビデンス』〔微小循環研究所〕より)
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★脳梗塞対策としての脳内血流の重要性はもちろんですが、脳の毛細血管は、酸素や栄養素を脳神経細胞へ供給するという重大の役目を担っています。そして、その毛細血管の内皮細胞は、とても繊細にできています。脳血管の血流・血管内皮細胞の修復は、病床後の健康回復・社会復帰に重要な役割を果たします。また、血栓への対策は、脳梗塞の発症・再発防止に大きくかかわってくるのです。


いつもありがとうございます。
愛・感謝 五月雨ジョージ

2012年4月6日金曜日

女性の心臓病!!


女性は注意!「微小血管狭心症」

 女性の場合、心筋梗塞の死亡率が男性の2倍にのぼることが東北大の調査でわかりました。発症率は男性の方が3倍弱高いのですが、女性は一般的に痛みに強いのが要因とみられています。「女性の死亡率が高いのは、発症年齢が男性より高いのに加え、女性のほうが痛みを我慢して救急車をなかなか呼ばない傾向があるのではないか」(東北大循環器内科・伊藤健太准教授)と分析しています。

 しかし、女性の場合こんな背景も考えられます。従来、心臓の血管が狭くなって胸の痛みが生じる狭心症や心筋梗塞は男性に多い病気とされてきましが、更年期の女性の約1割がかかる狭心症があることは意外に知られていません。胸などの痛みが長時間続くのが特徴で、治療法も通常とは異なります。命に直接関わることは少ないものの、生活の質の低下を招く原因になります。そして、診断は難しいのです。

 ある患者さんは、胸の痛みが取れないため、血管を広げる作用のあるニトログリセリンを処方されましたが効きませんでした。「痛みがひどくて眠れず、耳鳴りや頭痛にも悩んだ」との訴えに、医師は一度精神科を受診するよう勧めました。結局、「微小血管狭心症」と診断されたのは2年後でした。心臓の筋肉にある細い血管が収縮しやすくなり、胸やあご、背中の痛みなどを引き起こす病気にかかっていたのでした。一般の狭心症は男性に多く、冠動脈が硬化して狭くなったり、けいれんしたりして血流が悪くなり胸に痛みが出ます。これに対し、微小血管狭心症は女性の中でも特に更年期に多い病気です。「血管を広げる女性ホルモンであるエストロゲンの量が閉経で減り、心臓の細い血管が収縮しやすくなるのが原因と考えられている。また、この病気が米国で報告されてから20年以上経つが、循環器専門の医師でも詳しい人は多くない」(埼玉県新座市 静風荘病院・天野恵子医師)。その理由の一つが診断の難しさで、カテーテルを使った血管造影検査では細い血管は映りにくく、心電図に異常が出るケースも少なくありません。また胸の痛みを感じても、逆流性食道炎だったり、更年期障害だったりするケースもあります。治療も一般の狭心症とは異なるのです。(ニトログリセリンは細い血管を広げる作用が弱いため)微小血管狭心症は予防するのは難しいですが、痛みを引き起こしかねないストレス疲労などのケアをすることが得策だそうです。


■微小血管狭心症の対策

狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患の数は男性の方が多いのが現状です。しかし、閉経後の女性は、ストレスや生活習慣を原因として虚血性心疾患のリスクが急激に高まり、高齢での死因ではむしろ男性を上回るのです。

女性に特徴的な症状と傾向

米国の研究では、虚血性心疾患の場合、男性の多くが前駆症状として経験する「胸部の不快感」が、女性では3割にしか起こっていなかったことがわかっています。女性の場合、「疲労感」「睡眠障害」二大前駆症状だったのです。また、女性に狭心症の発作が起こる際の特徴として、動いたときよりも、むしろ普通に行動しているときや精神的ストレスを感じたときに、胸痛を感じることが多いというデータがあります。また同じ研究の心理テストで、女性で虚血性心疾患になっている人は、男性よりも、うつ、不安状態などが高く、心理的状態と大きく関係しているようです。

ストレスから血流に伴うリスク!

●毛細血管の収縮
 右図は、強いストレスがかかると交感神経が活発に働き、副腎髄質から大量のアドレナリンとノルアドレナリンが分泌されて血管が収縮します。心臓がドキドキして(血管が細くなるため)血圧が上がってカッカしてくるわけです。




●血液粘度の上昇
 アドレナリンとノルアドレナリンは血小板を凝集させ、結果的に血液をドロドロにさせます(左図)。本来、ストレスに「立ち向かう」か「避けようとするか」の態勢を整えるために、体中の血液を筋肉に集中させる機能として備わった仕組みが、現代のストレス社会では、微小血管狭心症などの原因の1つとなったと考えられます。



 収縮や粘度で末端の血流が悪くなると、酸素の供給量が低下して自覚症状が表れます。血流改善~酸素供給アップに期待できるのが「霊芝」です。また、ストレスにより影響するアドレナリン、ノルアドレナリンなどの神経伝達物質のバランスを整える“脳内の総合指揮者”としての作用があるセロトニンの活性に期待ができるのは「ラフマ」です。


いつもありがとうございます。
愛・感謝 五月雨ジョージ

2012年4月5日木曜日

メタボ健診より禁煙指導が重要!


メタボ検診の落し穴?

厚生労働省の検討会は、13年度以降の特定健診(メタボ健診)の健診項目を見直し、肥満ではなくても血圧などが高めの人への指導を確実に実施することを求める中間とりまとめに合意しました。

 腹囲が必須の現行基準は、科学的根拠が薄いと批判が多く「肥満と血圧、血糖値、血中脂質を肥満と同列に扱い、肥満の有無で指導内容を前提とした方法を変える必要がある」との提案も出されました。現行制度の中で、どこまで非肥満者対策を充実できるかが新たな課題になりそうです。

 08年度に始まった特定健診は、腹部肥満が生活習慣病につながり、脳卒中や脳梗塞などの脳血管疾患、心筋梗塞などの心血管疾患を発症させるとの考えに基づき、肥満対策を柱に据えていました。しかし、肥満と脳血管・心血管疾患の関連が薄いとの報告が相次いで公表され、肥満ではなくても、血圧や血糖値などが基準を超えると脳血管・心血管疾患が増えることが明らかになっています。昨年12月、大橋靖雄・東京大教授らがまとめた論文では、全国の男女計約2万人を約7年にわたり追跡したところ、脳血管疾患の発症に血圧や血糖値は深く関与しましたが、肥満の有無は関係なかったそうです。厚生労働省研究班が約9年追跡した結果でも、血圧などが基準を超えると、腹囲と関係なく脳血管・心血管疾患の発症率が高まりました。
 そして、問題は、健診の受診率低迷です。10年度の全国の受診率は43.3%(政府の全国目標70%)でした。

 また、特定健診では、禁煙指導が徹底されていないという課題も浮き彫りになりました。07年の日本人の死亡原因を解析した東京大などのチームの論文によると、肥満が原因の死者が約2万人に対し喫煙は約13万人とトップでした。今回、禁煙対策の強化も盛り込まれましたが「そもそも肥満第1ではなく禁煙第1こそ、日本人に必要な対策」(中村正和・大阪府立健康科学センター健康生活推進部長)と訴えています。喫煙は高血圧とストレスに大きな影響を与えるのです。


■高血圧と霊芝

今回、肥満と脳血管・心血管疾患の関連が薄いとの報告が相次いで公表され、肥満ではなくても、血圧や血糖値などが基準を超えると脳血管・心血管疾患が増えることが明らかになっています。09年にも厚生労働省研究班は「心臓病や脳梗塞などの予防には、メタボ対策よりも高血圧対策が重要」と提唱しています。

霊芝には高血圧に対するエビデンスがあります!

霊芝の高血圧患者の血圧(kPa*)への影響
霊芝の高血圧への治療効果及び作用を検証するために、Ⅱ期高血圧患者(1ヶ月以上降圧剤を投与された、降圧作用が現れていない患者)を集め、霊芝を併用した。結果は、霊芝の併用により、顕著な降圧への影響があった。(*1kPa=7.5mmHg)



霊芝の患者爪上微小循環への影響
患者の爪上皮の微小循環を検査した結果によると、血圧の降下と同時に毛細血管の密度と口径が増加し、毛細血管の中の赤血球の流速も増加した。また、大動脈、小動脈の拡張圧の降下と毛細血管ループの輸入脚口径の増加が顕著な負相関にしている。



 メタボか否かにかかわらず、高血圧は、心臓病や心筋梗塞のリスクが高くなるだけではなく、脳血管障害、糖尿病、など循環器に関係する疾患のリスクを高めます。 霊芝は、循環器の末端、微小循環の血流に影響して血圧に影響を与えるので、最高・最低血圧の改善に期待がもてます。
 脳・心血管障害に関しても、次号で引き続きお伝えします。


いつもありがとうございます。
愛・感謝 五月雨ジョージ