2012年5月25日金曜日

うつ病増加とSSRI①


うつ病増加の原因はSSRI説①

日本ではうつ病患者が右肩上がりに増えています。そして、その増加の背景にはSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬:Selective Serotonin Reuptake Inhibitors)が存在しているといわれています。

 SSRIの導入とうつ病患者増加の関係は、世界的にも影響を与えています。社会的影響という意味では、従来のうつ病患者に使われていた三環系などの抗うつ薬とは比較にならないようです。
そして、うつ病患者の増加につながっていると思われるのがSSRIの薬価です。従来の抗うつ薬の価格と比較すると、三環系の最安値で1,458円(1ヶ月費用)に対して、SSRIの最高値(パキシル・ジェイゾロフト)が14,466円(1ヶ月費用)(08年現在の価格)です。日本だけではなくどの先進国でもSSRIの薬価は従来の抗うつ薬よりも数倍高いのが現状です。この薬価の高騰でバブル状態になったというのです。

 一般商品の市場では、製品の価格が数倍に跳ね上がったらまず売れませんが、処方薬の場合は薬価が高いほど売れるということです。処方薬は健康保険制度や助成制度があるため自己負担が少ないこと、人命にかかわるものは価格競争力にそれほど影響しないことなどの理由から、一般的に製薬会社にとって魅力的なのが、薬価が高い薬なのです。

そしてもうひとつの条件が、多くの人がかかる慢性的な病気の治療薬であることです。製薬会社にとっては、高血圧・糖尿病などの罹患率が高く長期的な服用が必要な薬が収益の柱になっています。数万人に1人しか罹患しない遺伝病や一生に一度しか罹らないような病気の治療薬には、ビジネス的に魅力がないのです。うつ病は、先進国において一般人口の約10%がかかる、生涯罹患率が高い病気です。それに伴い、薬の服用も長期になる場合が多くなります。先進国において処方薬の売上げランキングの上位を占めているのが生活習慣病や精神疾患の薬です。

 このように、SSRIは製薬会社にとって非常に魅力的な新薬で、最も力を入れる主力商品の一つになっているのです。ここに製薬会社がSSRIの販売を促進する理由があるのです。うつ病患者と診断されなければ薬は出せません。 高血圧の基準を下げることで高血圧症の患者が増え、降圧剤が大量に使われているように、現在厚労省が進めるメンタルヘルス検査が実施されるようになれば、さらにうつ病患者が増え、SSRIの使用者も増えていくのではないかと心配する声もあがっています。


■世界に蔓延したSSRI現象!

うつ病は右肩上がりで増え続けています。昨年厚労省は、都道府県の作成する地域保険医療計画で永い間「4大疾患」とされてきた、「がん」、「脳卒中」、「急性心筋梗塞」、「糖尿病」に、うつ病などの「精神疾患」を追加して「5大疾患」としました。

ターニングポイントは1999年

左下の図は厚労省が行った日本の気分障害の患者数(躁うつ病等、うつ病以外も含まれますが、ほとんどがうつ病です)の調査結果です。1999年からの6年間で、病院に通院するうつ病患者が2倍に増えました。また、右下の図が抗うつ薬の市場変化です。1999年より右肩上がりで売上をのばしています。そして、両図に共通する1999年がSSRIが発売された年なのです。この現象は過去に欧米でも起きていて、英国などは1987年に導入され、米国をはじめとする他の先進国は80年代後半~90年代初頭にSSRIが導入されてうつ病患者が急増しました。



 SSRIが導入された年や地域はそれぞれ異なりますが、その後10年足らずで、うつ病患者は3~5倍も急増した現象は間違いありません。米国、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スウェーデン、オーストラリア、他先進国、そして、日本においてもこの現象は確認されています。過去にこれだけうつ患者が増えるた前例があるのに、なぜSSRIを導入するのか、そして、なぜうつ患者が増えるのか‥‥引き続き次回、詳しくお伝えします。
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【SSRIの弱点】

SSRIは、セロトニンを再取り込みされるのを防ぎ、セロトニンの濃度を仮想的に高めて不足を補うとされる働きをするのですが、これらの抗うつ剤は“特定の神経伝達物質”にしか効果がありません。しかも神経伝達物質には多数あり、1種類の濃度を高めることで全体のバランスが崩れてしまいます。その大切な全体のバランスを整えるのが「セロトニン」なのです。
 そして、セロトニン神経の活性に期待ができるのがリラックスハーブといわれる植物「ラフマ」なのです。


いつもありがとうございます。
愛・感謝 五月雨ジョージ

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