2012年5月26日土曜日

うつ病増加とSSRI②


うつ病増加の原因はSSRI説②

特定の病気にかかり、実際に医療機関を受診する人の割合を「受診率」と言います。受診率は病気によって異なります。痛みや機能障害が激しく、放置すると明らかな不利益を受ける場合、ほとんどの人は病院で受診します。しかし、高血圧のような自覚症状が少ない病気や、病気という認識がない(EDなど)ような場合は受診率が低くなっています。

 そして、うつ病の受診率も低いことが知られています。そこで製薬会社は、SSRIの日本市場導入に際して、うつ病の受診率向上を重要課題と位置づけたのです。
 “うつ病にかかったら病院へ行く”という意識を社会に根付かせることが必要になり、まず本人に病気を気づかせるため、“病気の啓発活動”というのを行うのです。病気の啓発活動は、タレントを使ったテレビなどのメディアやインターネット、学会活動、講演会といった手段を通じて、人々の病気への意識を変え病気への認識を高め、処方薬の売上げを伸ばそうとするのが目的です。
 しかし、これらの活動には年間数十億もかかるといわれています。研究開発ではなく病気の啓発活動にこれほどの多額の資金が投入されるのは、そのほうが収益を上げやすいからです。実際、新薬を開発することは非常に難しく、数百億円の研究開発費を投資したからといって簡単に見つかるもでもありません。特効薬に研究費を投資するよりも、二番煎じの新薬をあたかも革新的な特効薬であるかのように営業宣伝するほうが、ビジネスモデルとしては優れているということになるです。営業宣伝は、やればやるほど効果が表れていきます。処方薬の売上げには商品力より、営業努力の方が重要なのだということでしょうか。事実、日本は医者1人あたりの製薬会社の営業社員数が世界で最も多い国なのです。啓発活動自体は自由な商行為ですが、近年欧米では啓発活動を過剰に行い「病気の押し売り」「病気作り」などという批判の言葉が出ているようです。SSRIを導入するとうつ病患者が増える、という背景にはこんな状況もあったのです。

 この「本説伝」でお伝えしている「SSRIが導入されると急激にうつ病患者が増える」というのは、あくまで社会現象のことであって、SSRIの危険性をお伝えているわけではありませんのでどうぞご理解下さい。


■精神疾患と神経伝達物質

 脳内の神経伝達物質は通常バランスよく分泌され、様々な情報を伝達しています。しかし、そのバランスが崩れると、睡眠障害やうつ病などの精神疾患、依存症などを引き起します。三環系抗うつ薬やSSRIなどは、特定の神経伝達物質だけに作用するため、バランスの点では心配です。

依存症とドーパミン


 ドーパミンはドーパミンレセプター(受容体)にくっついて情報として次の神経系につたわります。タバコやお酒は、そのドーパミンを増やします。
 タバコ、お酒が過剰になるとドーパミンが過剰になり、脳はレセプターの生産量を減らすことで、過剰に快楽が伝わらないようにコントロールします。このことで、タバコ・お酒の依存者はドーパミンが一定量でていても、欠乏状態と認識され、ドーパミンを補充しようとタバコ、お酒を繰り返す・・・。これが中毒になるメカニズムです。また、タバコの場合、「喫煙量が多いほど、抑うつのリスクが上がる」という論文もあります。

精神疾患とセロトニン

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ストレス⇒CRH↑⇒5-HT↓⇒精神的自覚症状↑
【関連する疾患と症状】
パニック障害、うつ病、PTSD(心的外傷後ストレス障害)、緊張性頭痛、偏頭痛、不眠、睡眠障害、心因性多飲多食症、拒食症など。
*CRH:ストレスホルモン  *5-HT:セロトニン
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 うつ病などの精神疾患は、ストレスなどが原因となり神経伝達物質の中のセロトニンが減少してしまい、情報がスムーズに伝わらなくなります。セロトニンは意欲や活力を伝える働きをしているため、この情報の伝達がスムーズにできなくなると、抑うつ*や意欲の低下など、うつ病の症状が現れるようになります。

対策は、神経伝達物質のセロトニン

神経疾患は、神経伝達物質が関与しています。
 三環系やSSRIなどの抗うつ薬は特定の神経伝達物質に対しては効果が期待できるのですが、神経伝達物質が突出して多いと弊害があります。何よりバランスが大切なのです。
 中でもセロトニンは、情報を伝達し調整することで脳のバランスを整え、さまざまな働きに関与しています。
 リラックスハーブ「ラフマ」は、セロトニンの力を十分に発揮させ、さまざまな神経伝達物質のバランスを整える効果に期待できます。


いつもありがとうございます。
愛・感謝 五月雨ジョージ

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