2012年11月21日水曜日

ミトコンドリア③


見かけだけの低体温?

体温測定というと、わきの下での測定をイメージする人が多いと思います。
 しかし、正確な意味での体温は、「深部体温」によって表されます。深部体温とは、体の表面の温度が外気温によって若干変動するのに対して、脳や内臓などの温度は一定に保たれており、このような体の深部の温度を指します。

人の一般的な深部体温は37℃を基準としています。体温に関わらず、手足などが部分的に冷たくなることを不快に感じるのが冷え性ですが、これは低体温とは違います。低体温(症)とは“体全体の体温が低下すること”を指す医学用語です。摂氏に換算して約35℃未満と捉えられていることもありますが、深部体温で測定した場合の低体温とは約36℃未満を指します。一般的な体温計で測定したとき、35.4℃未満であれば低体温の可能性があります。健康な人は、起床したときの体温が最も低く、活動するにつれて少しずつ上昇し、正午から夕方にかけてピークを迎えます。その後は睡眠時まで次第に低くなります。

 日頃から様々な不調に悩む人が多い低体温ですが、低体温は体質だけが原因ではありません。体温が低いうえに薄着などで熱が奪われたり、偏食やダイエット等などによる栄養不足、不規則な生活習慣・運動不足、などが原因と考えられています。また、ストレスなどによる交感神経・副交感神経のバランスが崩れると、36℃を下回り、低体温特有の疾患免疫力の低下などが表れることがわかっています。

 ところが、最近はこうした原因がないにも関わらず、“平熱が低い”人がいます。中で最も注意が必要なのは、肥満(皮下脂肪の増大)によって深部体温は正常なのに皮膚表面には温度が伝わらず、見かけ上の低体温となっている人たちです。彼らの低体温は、それによって健康に害が生じるというよりも、何らかの前兆として低体温が生じているとが考えられます。原因として考えられる身体の機能としては「エネルギー産生の低下」です。そのため、基礎代謝が下がり、脂肪が燃焼されず皮下脂肪が増えていきます。 それが「見かけだけの低体温」になっていきます。
 エネルギー産生の向上が、基礎代謝を上げることにつながり、皮下脂肪対策にもなるのです。


康復医学の基本 細胞内器官ミトコンドリア③

■3大消費エネルギー代謝

意外と少ない「生活活動代謝」

日々のスポーツやエクササイズ、家事、仕事など運動による代謝をすべてひっくるめたのが生活活動代謝ですが、通常、1日に消費されるエネルギーの2~3割と意外に少ないのです。

食べても消費するけど…「食事誘導性熱代謝」

 食事をするとポカポカと温かくなりますが、そのエネルギー代謝の事で自律神経の興奮によって引き起こされますが、1日の消費エネルギーは1割程度です。

消費エネルギーの横綱「基礎代謝」

体温を一定に保ったり、各臓器の働きや血液を循環させたり、生命の維持に不可欠なエネルギーのすべてが基礎代謝エネルギーです。そのため、運動しているときだけではなく寝ている時でも消費されます。しかし、基礎代謝エネルギーは加齢と供に減少してゆくので、若いときと同じ量の食事をしていても脂肪が溜まってしまうのです。

リバウンドはエネルギー節約が原因!

人の身体は生命を維持するため、環境に適応する能力を持っています。ダイエットなどで食べる量が減った場合、身体は「このまま、カロリー(エネルギーの素)を摂取できない状態が続くと危険!」と判断します。すると、生命を維持するためにエネルギーを蓄えたり、エネルギーをなるべく使わない身体になろうとするのです。これが肥満の正体です。つまり、脂肪を蓄えて、エネルギーを使う筋肉を減らそうとするのです。
 また、エネルギーの産生機能の低下は慢性的なエネルギー不足になり基礎代謝の低下を招き、太りやすく痩せにくい体質になってしまいます。これがリバウンドの正体です。

このように肥満や病気などには、ミトコンドリアが関与しています。食事制限と運動だけでは肥満や疾病予防には期待ができないのです。これらの対策にはミトコンドリア活性が有効なのです。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 五月雨ジョージ

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