2013年11月23日土曜日

血圧を下げる本当の目的とは

「血圧を下げるからいい」の誤解

今年、降圧剤ディオバンの論文捏造をめぐる報道で、「ディオバンは、血圧を下げる作用には問題ないので大丈夫」とする記事をよく見掛けました。しかしこれは大きな誤解であることを説明したいと思います。

 本来、血圧の薬は血圧の数値を下げるために飲んでいるわけではありません。その先にある脳卒中、心不全など、将来起きるかもしれない合併症を予防するために飲むのです。極端な話、血圧が下がらなくても脳卒中が予防できればいいわけです。だから、「ディオバンは血圧を下げる作用には問題ないので大丈夫」と言われても問題なのです。
 ディオバンを飲み続けてもいいと言うには、血圧が下がる効果だけでは不十分で、「脳卒中などの合併症の予防効果について、他の血圧の薬と同等の効果があるので大丈夫」でないと困るのです。合併症に関する効果が分からなければ、飲み続ける意味はありません

将来起こるかもしれない「(脳卒中など)合併症の予防のため」という視点は、血圧に限ったことではありません。ほとんど全ての病気について同じことが言えます。
 例えば、糖尿病も「血糖を下げること」が治療と思っているかもしれませんが、その先の網膜症や腎症、脳卒中、心筋梗塞などが予防できるかどうかで、治療の効果を判断する必要があります。実は、糖尿病の薬の多くは血糖を下げた分に見合う合併症の予防効果が認められていません。これは大きな問題です。

 血中コレステロールも同じです。コレステロールが下がるだけでなく、心筋梗塞が予防できているかどうかが重要なのです。

 がんでも同じことがあります。血液検査で腫瘍マーカーが下がることや、CT(コンピューター断層撮影装置)などの検査で腫瘍が小さくなっていることでは、治療の有効性の一部しか判断できていません。最終的には長生きできるかどうかが重要なわけで、いくら腫瘍が小さくなっても抗がん剤の副作用で死んでしまってはどうしようもないわけです。血圧の治療と同様、「この抗がん剤は腫瘍を小さくする効果があるので大丈夫」とは言えず、最低限、「この抗がん剤は寿命を延ばす効果があるので大丈夫」ということが必要なわけです。

 最後にもう一度繰り返しておきましょう。高血圧の治療効果は、血圧を下げるのでなく、脳卒中を予防できるかどうかという点で検討されなくてはならないのです。
(武蔵国分寺公園クリニック・名郷直樹院長)

★病気治療の本来の目的は、「いかに健康を回復して、QOL(生活の質)の改善や健康長寿につなげることができるか」ということであるべきなのです。

■高血圧の自覚症状と霊芝

康復医学学会では、微小循環からのアプローチ(血液粘度の改善ほか)により高血圧に対応しています。康復医学学会が研究を続けている「HM-3000(特系霊芝)」には、脳血管障害や心疾患などの対策として期待できるエビデンス(科学的根拠)があります。また、高血圧特有の自覚症状の緩和効果に期待できるエビデンスもあります。

霊芝の高血圧症に伴う高脂血症、脳血栓後遺症患者の血液力学への影響

 霊芝は臨床的に心血管系疾患(高血圧、冠状動脈硬化性心臓病、高脂血症、不整脈等)に治療効果があり、同疾患患者の自覚及び他症状を改善する。本研究は霊芝が血液粘度の高い患者に対して投与前、後の血液力学を観察した。

(『霊芝研究・1』P215)
○症状の改善            
 患者の各症状は投与前に比べて程度の差はあるが改善された。
 有効率は頭痛75%、不眠64.7%、眩量58.8%、胸苦しい53.8%、四肢のしびれ52.9%である(上記表参照)       
○血液粘度の下降作用          
 33例の霊芝使用組は投薬前後の比較より、血漿比粘度共減少した。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 五月雨ジョージ

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