2014年2月9日日曜日

風邪をひいたら「食べちゃいけないもの」5つ

風邪のとき注意すべき食品


季節の変わり目は風邪を引きやすかったり、体調不良になりがちな時期です。季節の変化に体がついていけず、体の弱い部分から症状が出てしまいます。
 そんな時は、体に負担をかけないのが一番! ゆっくりしたりして休むことが大事です。食べたくないときは食べない、食べさせないのが一番です。

 管理栄養士で国際薬膳食育師(薬膳マイスター)の高下容子さんが、風邪のときは特に注意が必要な5つの食品を挙げていますので、康復医学学会のコメント(★)とともにお届けします。

★風邪に限ったことではありませんが、病気で食欲がないときは食べない、食べさせないのが基本です。「栄養のつくものをしっかり食べないとよくならないよ」っていうのは間違いです。病気の時に食べてしまうと、体が食べ物の処理の方にエネルギーを回してしまうので、免疫力も低下し、病気を長引かせます。犬・猫や馬・牛などの動物が、病気の時何も食べず動かず休んでいるのは、治すことに専念しているのです。


(1)冷たいもの 

風邪をひくと熱が出るので、水分を摂ることは大事ですが、熱を出すことで体がウイルスと戦っているので、むやみに体を冷やさないほうがいいのです。
 胃や腸も弱っているところに、冷たいものを体内に入れると下痢を招きやすくなるので、体を温める飲み物がおすすめ。
 生姜湯は、体を温めたり喉や咳の痛みにも効果があります。ホットレモンは、ビタミンCが入っているので風邪には効果的です。

★体温は血液が全身に運んで保たれています。もちろん暖かい飲み物で胃や腸を温めるのも良い方法ですが、基本は血流を良くすることです。特に微小循環血管の血流の改善が重要です。
※微小循環 ⇒ http://www.koufukuigaku.org/kenkyu_bisho1.html

(2)刺激のあるもの 

脱水症状を起こすこともあるので、カフェインを含むコーヒーや紅茶などの利尿作用のある飲み物は控えましょう。

★浅煎りの豆で淹れたアメリカンコーヒーは、通常のコーヒーよりも多くカフェインを含んでいますし、コーヒーよりも緑茶やほうじ茶の方がカフェインを多く含んでいる場合がありますので注意が必要です。

 また、香辛料の刺激が強いものや熱いものは、喉を傷めますのでご注意ください。喉に負担のないやわらかい食品をゆっくり摂りましょう。
 オレンジジュースよりも、リンゴジュース(すりおろし)の方が整腸作用があり、おなかに優しいです。

★果物に含まれる果糖も摂り過ぎると害がありますので、注意が必要です。
 果糖はブドウ糖のように消化酵素で分解されることなく、胃腸から吸収されてしまい、インスリンの手を借りることもありません。体温にすぐ反応するため、ブドウ糖の10倍以上の速さでたんぱく質と結びつき、多くの老化物質「AGE」を生成してしまいます。
※AGE ⇒ http://www.koufukuigaku.org/bukai_age.html


(3)こってりしたもの 

脂っこいものは、消化に悪いの一言につきます。胃や腸も弱っているのですから、負担をかけないようにしてあげましょう。風邪が長引いてしまいます。

 また脂肪分の多い乳製品も、腸によくないので控えましょう。逆にさっぱりしたものだと、梅干しには抗菌と整腸作用のあるクエン酸が含まれているので、吐き気が治まる働きがあります。

★牛乳や乳製品は過大評価されていますが、特に日本人にとってはあまりお奨めできない食品です。
※参考:『牛乳には危険がいっぱい?』
⇒ http://www.koumatsuba.zansu.com/gyuunyuunihakikengaippai/top.htm

 大根おろしにしょうが汁を加えると、発汗・保温があり白血球の働きを高めるので、免疫力が上がります。梅干しや大根おろし・生姜などをおかゆに入れたりするのもいいですね。

 でも、ノロウィルスなどのウィルス性の下痢の場合は、食べないことが一番です。どうしてもおなかがすいたら食物繊維の多いおかゆより、うどんの方がおすすめです。

★病気時の食事は、特にたんぱく質が不足しがちです。病人や高齢者は、一度に大量のたんぱく質を摂取しても吸収しづらくなりますから、少量ずつ小まめに摂取するのが理想的です。

 お奨めは『薬膳の素』(発売元:和漢生薬研究所)です。康復医学学会の研究開発から生まれた、手軽に良質のたんぱく質を摂取できる商品です。


(4)甘いもの 

風邪をひくと発汗して、食欲がなくなります。そんなときによく飲むのがスポーツドリンクだと思います。
 けれどスポーツドリンクは、糖分等の濃度が高く、そのまま摂取すると胃で停滞する時間が長くなり、体内での水分補給が遅くなるので、水で薄めて飲むのがいいと思います(中には吸収されやすい濃度に調整されたものもありますが)。
 水分はしっかり摂ってほしいのですが、甘い飲み物より、水を飲むかお茶なら番茶がおすすめ。
 番茶には殺菌力のあるカテキンと、炎症を鎮めるタンニンが含まれているので、番茶を飲むことでうがいの効果もあります。

★番茶は煎茶よりカフェインが少ないので、お茶好きな方は番茶を飲みましょう。

食欲がないときに、甘いゼリーや白桃缶が食べやすいという方もいると思います。体調が悪いときは、何だったら食べられるのかは自分にしかわかりません。
 食べたい時に食べられるものは、なんにせよ元気の素、必然の食と考えて。

★糖質の摂り過ぎは、最悪の老化物質「AGE」を蓄積させます。
 特に注意すべきはご飯やパン、うどんなどの白いもの(=炭水化物)です。
 食べるのなら、量を減らして順番を最後にしましょう。野菜、たんぱく質や油ものを先に食べると、血糖値の上がり方が穏やかになります。
 お茶碗1杯のごはん(150g)を砂糖換算すると、55.2g=約角砂糖11個分!です。
※AGE小冊子 ⇒ http://www.koufukuigaku.org/bukai_age.html


(5)アルコール

風邪薬を飲む場合は、薬の効きが悪くなる場合もあるので注意してください。

 ただ風邪のときには、卵酒や甘酒はいいです。とくに甘酒には、ビタミン・アミノ酸が多く含まれ、点滴と同じくらい栄養がたくさん含まれています。
 甘酒の麹には、整腸作用があり、おなかの調子を良くする働きがあります。また冬は新酒の「酒粕」が出ますが、酒粕は発酵食品で栄養もあり、体を温めます。
 ただ酒粕にはアルコール分が8%あります。車を運転する人、お酒を飲めない人、未成年の人はご注意ください。

★卵酒が良いといわれるのは、科学的にも根拠があります。
 卵白の中には、リゾチーム(酵素)が0.3~0.4%含まれており、細菌の細胞壁を分解し、殺してしまうという特徴を持ちます。このリゾチームから開発されたのが、塩化リゾチーム。市販の風邪薬の成分表でご存じの方も多いと思います。リゾチームの働きは、細菌を殺して粘液の排出を促し、痰や鼻汁を体外に出してくれることです。たんぱく質補給という意味でも卵を摂取するのは良いことです。
 また、日本酒は適量を飲むことで一旦身体を温め、眠る時に必要になる深部体温を下げることを促すので熟睡につながります。あくまで“適量”(180ccまで)が重要です。

 風邪をひいたら栄養のあるものを食べると良いといいますが、「まずは体の声を聞いてみてほしい」と高下さんは言っています。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 五月雨ジョージ

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