2014年2月27日木曜日

喫煙の弊害

禁煙に成功すると精神的な安定を感じる!


 「食後や仕事の合間の一服はリラックスできるのでやめられない」。タバコを吸う人が、よく口にする言葉です。

 しかし今月、英国医学誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル」は、禁煙に成功した人は、不安感やストレスが減り精神的な安定を感じることができる、と発表しました。
 英国の研究者たちは、喫煙者の精神状態について調査された26の報告書を調べ、不安や気持ちの落ち込み、ストレス、生活の質などについての質問に対する答えを数値化したものを研究材料としました。
 対象となった喫煙者たちの平均年齢は44歳で、タバコを1日10本から40本吸う人たちです。対象者たちは、禁煙をする前と禁煙を始めて平均6ケ月の2回、質問に回答しました。
 禁煙に成功した人たちは挫折した人たちに比べて、不安感や気持ちの落ち込み、ストレスが減り、将来に対してより楽観的になったと言っています。
 報告によると、「その効果は抗うつ治療を受けたのと同じぐらい、あるいはそれ以上である」といいます。また、精神疾患がある人で禁煙に成功した人も同様の効果を得ることができるということです。
 今回の研究を行った英バーミンガム大学研究チームは、今回の結果が喫煙に対する一般的な誤解の一掃につながってほしいと期待しています。

 「“タバコはストレス解消になる”“タバコでリラックスできる”など、喫煙が精神の安定にいいというのは、通説にすぎない。こうした通説を覆すのは難しい」といいます。
 しかし研究チームは、今回の研究で「タバコをやめてニコチン依存から解放されれば、精神状態が改善する」ことを示し、タバコ中毒に関する研究の主要理論を指摘しました。喫煙者の心理状態はニコチンのせいで1日中不安定になっているのです。
 タバコから得られる落ち着きや充足感の後はすぐに、気持ちの落ち込みや不安、動揺といった禁断症状に襲われます。喫煙者は、このような症状はストレスやほかの要因によるものだと間違いやすく、ニコチンには安定作用があるために、タバコが自分の心を落ち着かせてくれるのだと勘違いするのです。

■喫煙の弊害

喫煙にリラックス効果はないという研究が発表されましたが、タバコにはそれ以外にも身体に害を与える化学物質があります。特に身体に影響を与えるのが、ニコチン、一酸化炭素、タールだといわれています。

 その他、タバコの煙にはPM2.5の有害物質が大量に含まれており、分煙していない居酒屋や車の中での喫煙は、北京市内の最悪時のPM2.5濃度であることは各専門機関の調査で明らかですが、政府で問題として取り上げられることはありません。

 また、一服吸っただけで、たちまち体内には活性酸素が発生しはじめます。そして、吸い終えてから30分後には体内に、最悪の老化物質と言われるAGE(終末糖化物質)の増加が認められるまでになります。タバコは、老化の大きな原因にもなっているのです。

身体に影響を及ぼす有害物質!

タバコの煙に含まれる物質は主に肺胞から吸収されますが、口腔、気道、胃、腸管の粘膜からも吸収されます。有害物質の3つを見てみましょう。

◎ニコチン(C10H14N2

ニコチンの大半は肺から肺胞に入ります。そして残りは、口腔の粘膜や唾液に溶けて胃の粘膜などから吸収され、さらに血液中に入り全身にめぐり悪影響を与えます。
 ニコチンは吸収が速く、喫煙直後から血中に現れて各臓器に運ばれ、肺から脳までは8秒で到達するとも言われています。

◎一酸化炭素(CO)

一酸化炭素は、酸素に比べ200倍以上もヘモグロビンと結合しやすいため、一酸化炭素が増えるとヘモグロビンと酸素の結合が妨げられ、赤血球の酸素運搬能力が低下します。そのため一種の酸欠状態を生じることになります。

◎シアン化水素(HCN) 

シアン化合物は、酸化酵素の働きを阻害し、組織呼吸に障害をもたらすといわれています。
 長期に及ぶ喫煙は、各種臓器、組織に障害を起こし、様々な疾患が生じやすくなります。特に、がん、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、慢性閉塞性肺疾患(肺気腫、慢性気管支炎)は、喫煙による影響が大きく、“喫煙関連三大疾患”と呼ばれています。

(参考)EUのタバコパッケージ警告表示
http://www.tobacco-biyou.jp/package_eu.html

タバコの依存症はドーパミン異常分泌

喫煙による神経伝達物質ドーパミンの過剰分泌が、タバコに対する依存の原因の一つです。ドーパミンや、緊張時などに分泌されるノルアドレナリンは、多くても少なくても精神的・肉体的によくありません。
 タバコは喫煙後10秒でドーパミンを放出させ快感を発生させますが、この作用は長続きしないのですぐに喪失感が表れます。喫煙者が吸っては吐きを繰り返すのは、快感の発生と喪失が繰り返されるからで、その回数は1箱で200回にも及びます。最も身近な薬物依存が形成され、ずっと残り続けることになるのがタバコの怖さなのです。

 ドーパミンなど神経伝達物質のバランスを整えるのが「セロトニン」の役目です。リラックスハーブ「ラフマ」は、セロトニン神経の活性~分泌促進に期待ができます。タバコを吸う人には欠かせないハーブです。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 五月雨ジョージ

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