2014年2月5日水曜日

サルコペニア(加齢性筋肉減弱症)

粗食は長生きの秘訣ではない?

もう年だから、あまり食べなくても大丈夫。そう考えている人も多いのではないでしょうか。確かに年をとると活動量が減るので、その分、食欲がなくなるのも仕方がありません。しかし、粗食で「低栄養」に陥ると、死亡リスクを高めることになるのです。

 東京都健康長寿医療センター研究所の調査によると、低栄養と思われる65歳以上の人の死亡リスクは、そうでない人の1.5倍以上も高いといいます。高齢者の栄養状態の指標である(1)「体格指数(BMI)」(体重÷〈身長×身長〉=20以下)、(2)「アルブミン」(4.0g/dl以下)、(3)「ヘモグロビン」(男性13g/dl以下)、(4)「コレステロール」(160mg/dl以下)が、すべてカッコ内の基準値より低い人は、死亡リスクが50~65%も高くなります。脳卒中、心筋梗塞、認知症のリスクもアップするといいますから甘く見てはいけません。

 高齢者の栄養状態について研究している東北女子大の加藤秀夫教授(時間栄養学)は言います。
 「アルブミンやヘモグロビンは、いずれもたんぱく質の一種です。たんぱく質は、血液や筋肉など、体のいろいろな組織をつくる材料になり、不足すると、脳出血、肺炎、骨折など、さまざまな病気を引き起こします。とりわけアルブミンが減ってしまうと、体にとっては緊急事態です。水分を血管に取り込む力が弱くなるので、むくんだり、お腹に水がたまりやすくなります。アルブミンはホルモンを体中に運んだり、筋肉のエネルギー源である脂肪酸を運搬する役割もあるので、体を元気にする力が弱ってしまいます」。

 年をとって、さっぱりしたものしか受け付けない。だからといって肉や卵を避け、魚や野菜をちょっとしか食べないような食生活を続けていると、命を縮めることになりかねません。

 「肉や卵に多いといわれるコレステロールも、人間にとって重要な栄養素です。神経細胞やホルモンなどの原料になる物質で、少なすぎると免疫力が低下し、さまざまな疾患リスクを上昇させます。多すぎるのはよくありませんが、少なすぎると死亡率が上昇するという調査もあります」(加藤教授)。

量が少ない人は1日4食

量を食べられないからといって、1日1食しか取らないのもよくありません

 「年をとっても、しっかり1日3食は食べることが大切です。高齢者の場合、胃腸の働きが弱っているケースも多いので、一度に多くの食事ができない人もいます。そういう人は1回の食事量を減らし、1日4食取るようにしてください」(加藤氏)。

 高齢になると、ペプシンやトリプシンといったたんぱく質を消化する酵素が減っていきます。一度に大量のたんぱく質を摂取しても吸収しづらくなりますから、毎日小まめに摂取するのが理想的なのです。

 年をとってからは食事量を減らし、一汁一菜の粗食にするのが長生きの秘訣だと思われていますが、それは大きな間違いです。さっぱりした和食だけでなく、洋食でも中華でもどんどん食べたほうがいいのです。

■高齢者の栄養不足~サルコペニア

 「サルコペニア(sarcopenia)」は、年齢と供に筋肉量が減少していくことで、病名ではなく、こうした状態に付けられた名称です。30歳以降、筋肉組織の量や筋線維の大きさなどが減少する現象です。日本では加齢性筋肉減弱症とも言われています。

サルコペニア~廃用症候群

サルコペニアの原因としては、運動不足、酸化ストレス、成長ホルモンや性ホルモンの異常などさまざまなものがお互いに関連しあって作用していますが、中でも栄養不足が身近にある一因です。低栄養状態が、高齢者におけるさまざまな機能障害の原因となり、廃用症候群へと進行します

廃用症候群の概要

 「廃用症候群」は、疾患などのために活動性や運動量の低下した安静状態が続くことで、全身の臓器に生じる二次的障害の総称です。しかし、安静時のみの廃用症候群は少なく、低栄養から合併することが多く、程度が重いほど疾患や低栄養に関したサルコペニアの合併が多いのが特徴です。
 廃用症候群でよく認められるのは、骨粗しょう症、筋萎縮、関節拘縮、など筋骨格系の症状です。また、心機能低下、起立性低血圧、摂食・嚥下障害、褥瘡(床擦れ)、抑うつ状態、高次脳機能障害などもあります。

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 高齢者におけるサルコペニアの原因として、総たんぱく質摂取量が不十分であることがあります。
 そして廃用症候群は、その大半がサルコペニアによって起こる活動性・運動量の低下が原因と言われています。
 これらのことから、十分なたんぱく質を確保することが、高齢者におけるサルコペニア~廃用症候群の予防や治療の第一歩であることがわかります。たんぱく質(アミノ酸)の中でも「分岐鎖アミノ酸(BCAA)」は筋肉に多く含まれている成分であり、筋たんぱく質を作り出し易く、壊れにくくする働きがあることが知られています。

康復医学学会の研究を元に開発された『薬膳の素』(発売元:和漢生薬研究所)は、BCAAが多く含まれている鮪の赤身に昆布と椎茸をプラスした3種混合だしです。
 アミノ酸スコア「100」のこの商品は、吸収力が高いコラーゲンペプチド形態を保ち、理想的なBCAA補給源と言えます。粉末タイプなので様々な料理に簡単に混ぜるだけ。手軽に良質のたんぱく質を摂取できます。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 五月雨ジョージ

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