2014年5月10日土曜日

「健康づくりのための睡眠指針2014」

厚労省が発表した「睡眠指針」

3月、厚生労働省から「健康づくりのための睡眠指針2014」が発表されました。2003年に「健康づくりの睡眠指針」が策定されて以来、11年ぶりの改定になります。

 今回の「指針」は、専門家だけでなく、一般の人にも利用してもらおうと読みやすくまとめられていて、睡眠と病気との関係について踏み込んだ内容になっています。この11年間に疫学データが集積され、睡眠に問題を抱えた人は生活習慣病やうつ病のリスクが高まることがわかってきました。

「科学的なデータが不足していた睡眠の研究がこの10年で大きく進んだ。まだ睡眠のメカニズムが全て明らかになったわけではないが、不眠と病気との関係が疫学的にわかってきた」と、日本大学・内山真教授は言います。
 今回の「指針」で“不眠”とは、寝床に入っても寝つけない、よく目が覚める、熟睡感がないなど、うまく眠れず、日中に不調を感じる状態のことを言っています。

 不眠のある中年男性が4年後に高血圧になるリスクは不眠のない中年男性の約2倍、8年後にⅡ型糖尿病を発症するリスクは2~3倍。また、高齢者ではうつ病になりやすいとの報告もあります。
 睡眠の質が低いと生活習慣病や心の病気のリスクを高めますが、睡眠時間が多ければ多いほどよいというものでもありません。

「うつ病や糖尿病が最も少ないのは7時間前後。6時間未満や、8時間を超えている場合はいずれも病気のリスクが高まる。日中の生活の質全般についても7時間前後がよい。長く眠るほど健康なわけでなく、むしろ睡眠が長すぎるのは背景にある睡眠時無呼吸症など病気による場合もある」(同教授)。

 また、年代別の睡眠についても具体的に示しています。健康な人の夜間睡眠時間は年齢とともに減り、25歳では約7時間、45歳では約6.5時間、65歳では約6時間。年をとるに従って睡眠時間が短くなるのは自然なことであり、季節によっても異なります。よく言われる「健康のためには8時間睡眠が必要」という情報も含め、睡眠に関しては間違った噂が多いのが実態です。
「例えば“午後10時~深夜0時の間に眠っていないと肌が荒れる”“90分の倍数の時間眠れば短時間でもよい”といった噂があるが、いずれも科学的根拠はない」(同教授)。

 将来に向けた健康づくりのためにも、「指針」を参考に自分の睡眠を振り返ってみてはいかがでしょうか。

■健康づくりのための睡眠指針2014

~睡眠12カ条~(抜粋)

1.良い睡眠で、からだもこころも健康に

睡眠には、心身の疲労を回復する働きがあります。このため睡眠時間の不足や睡眠の質の悪化は、生活習慣病のリスクにつながることがわかってきました。

2.適度な運動、しっかり朝食、眠りと目覚めのメリハリを

定期的な運動や規則正しい食生活は良い睡眠をもたらす。朝食はからだとこころのめざめに重要。睡眠薬代わりの寝酒は睡眠を悪くする。就寝前の喫煙やカフェインの摂取を避ける。

3.良い睡眠は、生活習慣病予防につながります

睡眠時間が不足している人や不眠がある人では、生活習慣病になる危険性が高いことがわかってきました。睡眠不足や不眠を解決することで、生活習慣病の発症を予防できるとされています。

4.睡眠による休養感は、こころの健康に重要です

寝つけない、熟睡感がない、早朝に目が覚めてしまう、疲れていても眠れない等の不眠症状は、こころの病の症状として現れることがあります。特に、眠っても心身の回復感がなく、気持ちが重たく、物事への関心がなくなり、好きだったことが楽しめないといったことが続く場合には、うつ病の可能性があります。

5.年齢や季節に応じて、昼間の眠気で困らない程度の睡眠を

必要な睡眠時間以上に長く睡眠をとったからといって、健康になるわけではありません。年をとると、睡眠時間が少し短くなることは自然で、日中の眠気で困らない程度の自然な睡眠が一番です。

6.良い睡眠のためには、環境づくりも重要です

寝室や寝床の中の温度や湿度があまり高いと発汗による体温調節がうまくいかずに、結果的に、身体内部の温度が効率的に下がっていかないために、寝つきが悪くなります。

7.若年世代は夜ふかし避けて、体内時計のリズムを保つ

夜更かしが頻繁に行われることで、体内時計がずれ、睡眠時間帯の不規則化や夜型化を招く可能性があります。寝床に入ってから携帯電話、メールやゲームなどに熱中すると、光の刺激が入ることで覚醒を助長することになります。

8.勤労世代の疲労回復・能率アップに、毎日十分な睡眠を

自分の睡眠時間が足りているかどうかを知る事が大切です。日中の仕事や活動に支障をきたす程度の眠気がなければ、普段の睡眠時間は足りていると考えられます。

9.熟年世代は朝晩メリハリ、昼間に適度な運動で良い睡眠

10.眠くなってから寝床に入り、起きる時刻は遅らせない

眠たくなってから寝床に就く、就床時刻にこだわりすぎない。眠ろうとする意気込みが頭を冴えさせ寝つきを悪くする。眠りが浅いときは、むしろ積極的に遅寝・早起きに。

11.いつもと違う睡眠には、要注意

睡眠中の激しいいびき・呼吸停止、手足のぴくつき・むずむず感や歯ぎしりは要注意、眠っても日中の眠気や居眠りで困っている場合は専門家に相談する。

12.眠れない、その苦しみをかかえずに、専門家に相談を

十分に眠っても日中の眠気が強いことが続くなど、睡眠に問題が生じて、日中の生活に悪い影響があり、自らの工夫だけでは改善しないと感じた時には、早めに専門家に相談する。

参考「厚生労働省:健康づくりのための睡眠指針2014」⇒http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000042749.html

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 睡眠は、食事、運動、飲酒、喫煙など、他の生活習慣と同様に人間の健康と深く関係しています。
ラフマ

 今回の指針で特徴的なのは「こころの健康」として、睡眠とうつ病の関係も明記されています。良い睡眠は、こころの健康づくりとして重要で、不眠が抑うつなどのこころの不健康につながる事が示されています。生活習慣に着目して健康づくりを進めていくためには、自分の睡眠について関心を持つ事が大切です。

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いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 五月雨ジョージ

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