2014年10月8日水曜日

空腹時と食後の血糖値の差には注意

油断禁物、少しだけ高い空腹時血糖

糖尿病の検査では、空腹・食後の血糖値やヘモグロビンA1c(HbA1c)などの数値をチェックします。
おなかの空いた状態で調べる空腹時血糖は正常でも、1~2カ月の血糖の平均値を示すHbA1cが少し正常値をオーバーしている場合、それは食後の血糖値がアップしている可能性があります。逆に、HbA1cが正常値範囲で空腹時血糖が少し高めの場合も、黄色信号です。

数値に現れにくい

 別表のように、通称「メタボ健診」と呼ばれる特定健診の値は、日本糖尿病学会の診断基準よりも低く設定されています。厚労省によれば、特定健診はリスクを持つ人を幅広くスクリーニング(特に健康な人も含めた集団から、目的とする疾患に関する発症者や発症が予測される人を選別する医学的手法)し、特定保健指導で病気を防ぐ狙いがあります。そのために、診断基準よりも低い値になっているのです。

 では、空腹時血糖値が130mg/dlを上回っているものの、HbA1cが5.5%で、特定健診の正常範囲内という場合、体内では何が起こっているいるのでしょうか。
 糖尿病の合併症予防のために、総合的な医療を提供している千葉大学医学部附属病院糖尿病コンプリケーションセンター長の横手幸太郎教授が説明します。
 「糖尿病予備軍の人は、食後の血糖値が急激に上がり、血糖値を下げる作用のインスリンで、正常値に引き戻すことを繰り返しています。HbA1cは、あくまでも平均値なので、正常の範囲内であっても油断はできません。空腹時血糖値が正常値よりも少し高いならば、医療機関で別の検査を受け、糖尿病になっていないか確認することが大切です」

早めのリスク回避

食後の高血糖の指標となる検査では、「75gブドウ糖負荷試験2時間値200mg/dl以上」と、食事に関係なく測定する「随時血糖値200mg/dl以上」で、糖尿病の可能性が高くなります。健診数値に現れにくいため、微妙な高値は放置されがち。しかし、この段階でのリスク回避が重要といいます。
 「高血糖状態が日常的に続くと、血管に大きなダメージを与え続けることになります網膜症や心筋梗塞、脳梗塞など糖尿病の合併症は、10~20年かけて進行し、症状が現れたときには、手遅れになっていることが少なくありません。微妙な異常値も、放置しないようにしてください」(横手教授)

 高血糖によるリスクは、微小循環に大きなダメージを与えます。糖尿病と診断されなくても血糖値が高い人は、少なからず微小循環に影響を与えているのです。

■微小循環と高血糖

 高血糖による血流・血管の障害は、微小血管障害から太い血管へと進行していきます。微小循環の障害は、毛細血管レベルの血管が侵されるので、糖尿病特有の腎障、網膜症、神経障害などの合併症が発症します。また、進行すると脳卒中、心筋梗塞、閉塞性動脈硬化症などが発症します。

糖尿病のリスクが高いのは

リスクが高いのは、①20代と比べて10キロ以上体重が増えた、②おなかが出ている、③両親や兄弟に生活習慣による糖尿病と診断された人がいる、など。
 ①~③に当てはまる場合、糖尿病になっていないかどうか、一度早い段階で確かめることが大切です。

高血糖よもリスクが高い「グルコーススパイク」

血糖値が少々高くても、自覚症状はまったくありません。しかし、食後の血糖値と空腹時の血糖値の差が非常に大きいことを「グルコーススパイク」と呼び、その差が大きくなるほど、慢性的な高血糖状態以上に血管の内側の壁を傷つけてしまいます。
 グルコーススパイクが続くと、血液中のたんぱく質(ヘモグロビン、酵素など)の糖化反応や血流低下、血管の障害など、微小循環の環境を低下させ、さまざまな合併症を発症させます。

対策は微小循環の環境改善

微小循環の血流を円滑に維持している機能のひとつ「血管内皮細胞」は、高血糖による糖化ストレスが高くなると機能が阻害され、NO(一酸化窒素)の産生が低下し、血管が収縮し炎症を起こし、血栓が形成されやすく血流にも影響をおよぼします。
 血管内皮細胞は“陰性荷電”を帯びているので、正常な血管内では、血小板と血管内皮細胞は触れ合わず、血小板凝集は起こらないようになっています。しかし血管内皮細胞は、糖化ストレスや酸化などにより強くダメージを受けることで、血管透過性が亢進したり、微小血栓を形成して微小循環障害を起こしたります。

 康復医学学会の主要研究生薬「HM-3000(特系霊芝)」には、NOの産生促進や赤血球の凝集の抑制、血液粘度の低下改善など、微小循環の血管機能の改善、血流の促進に対するデータがあります。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 五月雨ジョージ

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