2014年11月15日土曜日

心臓とミトコンドリア

心臓にガンができないワケ。

脳卒中、心筋梗塞と並ぶ三大疾病の一つである〝ガン〟。体のあちこちに転移することもあり、非常に怖い病気ですが、「心臓にガンができた」ということを聞いたことがありません。頭のてっぺんから足の先まで、どこにでも発生する可能性があるガンですが、実は「心臓にはガンはできない」ということをご存知でしたか?
 今回は、その理由について、分かりやすくご説明します。

●ガン細胞は、40度の高温では死滅してしまう

頭のてっぺんから足の先まで、どこにでも発生する可能性がある、ガン。しかし、心臓にはガンができません。一体なぜでしょうか?
 その秘密は、心臓の「温度」にありました。私たちの体の中でも心臓は、っとも体温が高いところであり、心臓が生み出す熱の量は、体全体の約11%にもなると言われています。
 ガン細胞は35度の環境でもっとも繁殖しやすいと言われますが、高熱には弱い性質を持っており、温度が40度以上ある心臓の熱には勝てず、死滅してしまうそうです。

●心臓の細胞は、細胞分裂を起こさない

心臓は横紋筋という筋肉で成り立っていますが、実はこの横紋筋には細胞分裂がほとんど起こりません。したがって、細胞が極めて増殖しにくい環境にある心臓は、細胞の異常増殖の病気であるガンが発生しないと言われています。
 私たちの体の細胞はどんどん分裂して増殖を繰り返すので、ガン細胞も広がったり転移をしたりするのですが、細胞が分裂しなければ、遺伝子の異常が起こってもそれ以上増えようがないというわけです。

●「心臓ガン」は存在しない

他の臓器とは大きく異なる性質を持つ、心臓。そこに腫瘍が見つかる確率はわずか0.1%しかなく、しかもほとんどが良性なのだそうです。ごくまれに悪性腫瘍ができることもありますが、それでも「心臓ガン」とは呼ばれません。
 というのも、悪性腫瘍は、上皮細胞にできたものをガン、それ以外を肉腫と言います。心臓の主な構成要素は間葉系細胞で、上皮細胞が存在しないため、たとえ限りなく低い確率で肉腫ができることはあっても、「心臓ガン」という名称にはならないのです。
 心臓にガンができない理由は、他にも「血液の流れが速すぎて、ガン細胞が定着しないから」とか、「活性酸素の傷害に対して抵抗力を持っているから」など、さまざまな説があります。また、心臓から分泌されるホルモンを投与すると、ガンの再発が少ないということも分かってきているそうです。

 もちろんこれは、心臓の機能が正常に働いていることが前提です。そして、その機能を維持するための特徴が心臓にあります。

■心臓に多く存在するミトコンドリア

細胞の機能が正常に働くには、エネルギーが必要です。そして、そのエネルギーを産生するのが細胞内の小器官「ミトコンドリア」です。ミトコンドリアの数は、ヒトの場合、ひとつの細胞あたり100個から3,000個ほどといわれています。そして、エネルギーを必要とする細胞ほどミトコンドリアの数が多く、ヒトでは心筋細胞(心臓の筋細胞)や脚などの骨格筋細胞、神経細胞などで数が多いのが特徴です。

広範囲に影響するミトコンドリアの機能低下

エネルギー産生に必要な栄養素は、ミトコンドリアに運ばれ〔TCAサイクル〕〔電子伝達系〕によってエネルギーの産生が行われます(左図)。これが、ミトコンドリアの主なシステムです。
 細胞のさまざまな活動に必要なエネルギーのほとんどは、ミトコンドリアから、ATPというエネルギー源の形で供給されます。心臓に限らず、様々な組織・臓器とミトコンドリアとの関係が解明され、ミトコンドリアの機能の低下が、病気や疲労、老化、美容など、あらゆる問題に影響を与えることがわかってきました。

エネルギー産生の副産物、活性酸素

ミトコンドリアで酸素を使いエネルギーを産生する過程で、身体にとって有害な「活性酸素」が約2%できてしまいます。ミトコンドリアの状態によっては、たくさんの活性酸素がミトコンドリアの外にもれ出ます。

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 ミトコンドリアによるエネルギー産生に不可欠な必須栄養成分は、ビタミン類などの他に、康復医学学会が研究している補酵素「コエンザイムQ10」です。コエンザイムQ10は加齢とともに減少しますので、サプリメントなどで積極的に摂ることが大切です。
 また、同学会の主要研究生薬「HM-3000(特系霊芝)」には、酸素の供給量を上げる物質「2,3-DPG」の分泌を促進するデータや、活性酸素による酸化ストレスに対して期待できる抗酸化酵素「GSH-Px」の活性化データがあります。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 五月雨ジョージ

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