2015年8月5日水曜日

健康寿命と康復医学

健康寿命が最も長い国は? 

今年(2015年)5月に、WHO(世界保健機関)から世界健康統計が発表されました。
 2013年のデータで世界各国を比較した結果、健康寿命はシンガポールが男性75歳、女性78歳、全体76歳で世界第1位でした。
 日本の平均寿命は男性80歳、女性87歳、全体84歳で世界第1位でしたが、健康寿命は男性72歳、女性78歳、全体75歳で世界第2位でした。

 健康寿命とは、2000年にWHOが提唱したもので、「健康上の問題がなく、日常的に介護を必要としないで自立した生活ができる生存期間」のことをいいます。現在では、健康寿命を延ばす方が平均寿命を延ばすことよりも重要であるという考え方が主流になっています。

 平均寿命と健康寿命との差は、日常生活に制限のある「健康でない期間」と言うことになります。日本の2013年時点の両者の差は、男性 9.02年、女性12.4年でした。単に平均寿命を伸ばすのではなくいかに健康寿命を伸ばして、両者の差を短縮していくかが重要で、結果的に、生活の質の低下予防と、社会保障負担の軽減も期待できます。

また一方で6月には、日本の心血管疾患(CVD)による死亡率は先進国中で最も低いという経済協力開発機構(OECD)の報告もありました。
 国ごとの報告書ではいくつかの懸念材料も示されています。

 日本は、喫煙率が唯一OECD平均を上回っており、これは男性の喫煙率(32.4%、OECD平均26.0%)の高さが原因と分析されています。さらに、日本は疾病障害により健康寿命を達成できなかった損失生存年数(YLL)が、年齢制限を70歳とした場合のOECD平均である10万人当たり581年を39%上回る807年だったことや、若年期のCVD関連死が多いことが指摘されています。また、糖尿病や高血圧が原因となる末期腎不全の有病率もOECD加盟国の中で最悪(10万人当たり238、OECD平均は101)でした。

■脳心血管病の予防で日本を健康長寿国に

日本は世界に冠たる長寿国ですが、平均寿命と健康寿命の隔たりが大きく、健康寿命の延長が重点課題となっています。

 日本内科学会を中心とした11学会(日本内科学会、日本疫学会、日本高血圧学会、日本循環器学会、日本腎臓学会、日本体力医学会、日本糖尿病学会、日本動脈硬化学会、日本脳卒中学会、日本肥満学会、日本老年医学会)、日本医師会、日本医学会は、共同して『脳心血管病予防に関する包括的リスク管理チャート2015』を作成しました。学会では、同管理チャートが一般診療現場で多いに活用されることで脳心血管病の予防が進み、日本が健康長寿国になることを期待しています。

健康寿命の要、血圧と動脈硬化

脳心血管病を予防するためには、高血圧症、肥満、糖尿病、脂質異常症、慢性腎臓病などのリスク管理が重要ですが、中でも高血圧→動脈硬化の流れは脳心血管病につながる大きな要因となります。高血圧状態が続くと、血管はその圧に負けまいとして壁の厚さを増し、血管の内腔をおおっている血管内皮細胞は直接高い圧にさらされるため、傷ができたり、うまく機能しなくなったりします。すると、血管壁に慢性的な炎症反応が生じ、動脈硬化が進んでしまいます。こうして高血圧→動脈硬化→脳心血管病は、健康寿命の妨げになるのです。

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健康長寿国にこそ求められる康復医学

中国の「康復医学」は第3の医学として確立・実践されていますが、日本でもその重要性が着目されつつあります。
 現代医学は、緊急医療として大変重要であることは間違いありません。しかし、近年大きな課題となっているのが、生活習慣病や慢性病、あるいは再発・合併症に応する医療です。
 特に糖尿病や高血圧は健康寿命に大きく影響します。

 病気や怪我で身体に表れる機能障害には、肉体的障害、精神的障害、職業的障害、社会的障害の4つの方向性がありますが、康復医学はこれらを包括した総合的処置を行います。康復医学の提唱する健康寿命を延ばすポイントは「血流」「睡眠(ストレス)」「体力」です(上図参照)。この3つのポイントを対応すれば、傷病からの回復も早くなり、日常生活を取り戻し、健康を維持することが可能になります。

 当学会の主要研究生薬「HM-3000(特系霊芝)」には、血管内皮細胞の機能促進血栓形成の抑制酸素の供給量促進などのエビデンスがあり、微小循環の血流・環境の改善による「健康寿命の延伸」に期待できます。“寿命”に関するエビデンスを持っているのは、「HM-3000(特系霊芝)」だけなのです。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン

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