2015年12月25日金曜日

老化の原因

長寿と炎症、テロメアの密接な関係解明

炎症と染色体の末端にある塩基配列の長さが長寿と深い関係を持つことが、超高齢者を対象とした慶應義塾大学と英ニューカッスル大学の研究チームによる大規模調査で明らかになりました。

 さまざまな副作用がある現在の抗炎症薬に代わる安全な代替薬が開発できれば、高齢者の生活の質を大きく改善し、さらに老化に伴って炎症が起こる理由を解明することで、新しい健康増進法の開発につながることも期待できる、と研究者たちは述べています。

 慶大医学部百寿総合研究センターの新井康通専任講師、広瀬信義特別招聘教授と英ニューカッスル大学のトーマス・グリニツキー教授らは、100歳以上の超高齢者(684人)とその直系家族、85~99歳の高齢者、計1,554人を対象に、長寿に関係があると考えられる造血能(貧血)、代謝、肝機能、腎機能の働き、炎症と、細胞老化の指標とされるテロメア(染色体の末端にある塩基配列)の長さを調べました。
 この結果、炎症の有無や程度を反映する血液中の生化学的指標である炎症マーカーの値が、100歳以上の超高齢者の直系子孫(血縁のある子供)では低く抑えられており、長寿者の中でも特に炎症マーカー値が低いグループは、認知機能と生活の自立をより長い期間保持しているということも明らかになりました。
 さらに、100歳以上の超高齢者と直系子孫はいずれもテロメアの長さがより長く保たれていることも分かったのです。テロメアは細胞分裂のたびに少しずつ短くなるため、長さが細胞の老化を反映する指標と考えられています。実際の年齢が80歳台という直系子孫でも、テロメアは60歳台平均値ほどの長さを維持していました。

今回調べたのは白血球のテロメアですが、超高齢者のテロメアが長く保たれている理由について研究者の一人は、「免疫細胞の老化が起こりにくい」、「酸化ストレスの影響を受けにくい」などの可能性を指摘しています。

 健康的な食生活や運動、ストレス管理、社会支援など生活習慣の改善によってテロメア長の短縮を防げることが報告されています。研究者らは85歳以上の超高齢者を対象に詳細な食事摂取や運動習慣の調査を行っており、炎症を低く抑え、テロメア長を保つ健康増進法の開発を目指しています。 
 
出典:The Huffington Post Japan

■人間を老化させる三つの原因

「酸化ストレス説」「テロメア説」「老化遺伝子説」

●酸化ストレス説:

この説は、簡単にいえば、活性酸素によって細胞かダメージを受け、その結果、老化するというものです。これは、まず間違いありません。

●テロメア説:

テロメア説は、細胞分裂は永遠に続くものではなく、約50回が限界という説です。テロメアとは、DNAの末端にある特殊な構造をした部分で、細く長い染色体を保護するため、両端をキャップのように固定して遺伝子を安定化させるものです。しかし、このテロメアは細胞分裂をするたびに短くなり、ある長さになると、分裂ができなくなります。その時がその細胞の寿命です。そのために、テロメアは細胞の寿命を決める"老化時計"と考えられています。細胞の老化が、体全体の老化にどのようにかかわっているかは、まだ研究段階です。しかし、細胞が分裂してから、さらに新しい細胞に分裂するまでの周期は2年強といわれており、仮に細胞分裂を50回繰り返すと約120年かかります。テロメア説では、これが人間の限界寿命とされています。

●老化遺伝子説:

これは、老化が遺伝子によってプログラム化されているという説です。長寿にかかわる遺伝子は、大きく分けて2種類あり、一つは老化を促進する遺伝子で、もう一つは寿命を延ばす遺伝子です。前者がdaf2(ダフ・ツー)遺伝子で、1993年にカリフォルニア大学のシンシア・ケニヨン博士が発見しました。これが抑制されることで、老化が抑えられるといいます。後者はsir2(サー・ツー)遺伝子で、1991年にレオナルド・ガレンテ博士が発見、長寿遺伝子と呼ばれることでも知られています。空腹の状態で活性化されると話題になっている遺伝子です。
◎肥満者が短命になる理由は、この三つからも説明できます。肥満者の細胞は、細胞自体が膨満し、活性酸素で害された毒素がいっぱいです。俗にこれを"細胞便秘"などといいますが、酸化ストレスをめいっぱい受けています。テロメアは、肥満すると通常より10倍も速く短くなります。また長寿遺伝子は、満腹状態では活性化しません。

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そして、老化・寿命に関わる新説「酵素寿命説」

しかし、これらの三つは根本原因ではなく、現象の一部と考えられます。酸化も、テロメアも、遺伝子も、すべて酵素が関係していますが、もっとも大きな原因は「酵素寿命説」です。
 一生に一定量しかない酵素が徐々に失われていくのが老化で、尽きる時が死を迎える時です。そのため、酵素の浪費は絶対に避けなければならないのです。
 1833年にでんぷん分解物質ジアスターゼ(アミラーゼ)が発見されて以降、様々な酵素が次々と発見され多くのことがわかってきましたが、まだまだ研究は道半ばといってよいでしょう。
 来年、この『本説伝』でも「酵素特集」を検討しております。お楽しみに。

【本年最後の『本説伝』となります。来年もよろしくお願いいたします】


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光・愛・感謝 村雨カレン

2015年12月22日火曜日

“怒り”のメカニズム

“怒り”が便秘や老化、免疫低下の原因に!

 今年も残すところあと1ヵ月余り。慌ただしい世相に飲み込まれて、ついイライラすることが多くなっていませんか?
 怒るとそれからしばらくの間、調子が出ない、ずっとイライラを引きずる‥‥ということがありますが、これは科学的にも明らかになっていて、実は“怒り”は身体を傷つけてしまう強力なパワーを持っているのです。では“怒り”は私たちの体にどのような悪影響を及ぼすのでしょうか。

【便秘になりやすい】

怒っている時は交感神経が優位の状態。消化管の動きが悪くなり、腸内環境が乱れます。腸内環境が乱れると、蠕動(ぜんどう)運動が起きなくなり、便が硬くなって便秘になります。
 しかめっ面をするだけで交感神経の働きが優位になるので、表情は柔らかくしていましょう。

【血液ドロドロ】

組織や細胞の様子を観察してみると、激怒した前と後では身体は全く別の状態になっていることがわかります。血液の色が暗赤色になって、見た目にも粘り気が多く、まさにドロドロ。激しい怒りを感じると交感神経の働きで血圧が上がり、動脈硬化の危険さえあります。

【集中力の低下、やる気が起きない】

怒るとドーパミンやノルアドレナリンが放出され興奮状態になります。しかし、神経細胞はこれらの物質が過剰になっていることを感知すると、分泌するのを止めてしまい必要な時に分泌されない状態になります。その結果、集中力が低下、やる気が起きない、うつなどの症状が現れてきます。

【風邪やインフルエンザにかかりやすい】

免疫の中でもっとも働くのが白血球。この白血球をコントロールしているのが自律神経です。怒りっぽい人ほど免疫力が落ちて、風邪やインフルエンザにかかりやすくなります。反対に副交感神経が過剰になると、アトピー性皮膚炎や花粉症などのアレルギー疾患にかかりやすくなります。

【酸化&糖化で老けやすい】

毎日、怒ったり、イライラしたりしていると大量の活性酸素が発生し続けて、身体が錆び、疲れが抜けにくい状態に。また怒りでアドレナリンが増えているときは、糖分を摂っていなくても血糖値が下がりにくくなって、糖化が進行するのです。酸化、糖化は老化を加速させます。


 イライラしやすい人は要注意。さらに怒りだけでなく、後悔嫉妬という感情も怒りの一種です。こういった感情も自律神経が乱れる原因になっていきます。

■“怒り”のメカニズム

怒りには「衝動的怒り」と「戦略的怒り」の2つのタイプがあります。

【衝動的怒り】

すべての動物に組み込まれた危機に対する本能。危険を感じると命を守るため相手に攻撃を仕掛けます。興奮状態が恐怖心を取り除き実際に攻撃に移させます。

【戦略的怒り】

冷静な判断をした結果生じる怒りで、以下の4種類に分けられます。

① 防衛回避 :自分の正当性を相手に訴えるために怒り。
② 強制 :上下関係を強調・維持し、自分の正当性を相手に認めさせるための怒り。
③ 制裁・報復 :社会的な間違いや、信頼関係の破綻を感じた時の怒り。
④ 自己表現 :プライドを傷つけられた時の怒り。相手には悪意はなくても怒りをかう場合も多い。実はこの怒りが最も激しく“キレる”原因となりやすい。

キレやすい人とキレにくい人の違い

実は以下のような原因が関係しています。

低血糖症 :血糖値を正常な数値に上げようと、副腎からアドレナリンを分泌
現代型栄養失調 :グルタミン酸・ビタミン・カルシウムが不足している状態
成長過程における、様々な経験やストレス :脳が形成される過程で様々な経験をしないと、我慢の仕方や解決法が見つけられません。経験の幅が少ない人は感情のコントロールができず、キレやすい人間になってしまうのです。実は現代の子供達は、ストレスに対する免疫力が低下しており、キレる子供が増えています。兄弟の数が減り生活の中での競争がなくなったり、一人でゲームに費やす時間が増加して他人とのコミュニケーションが足りなかったりと、人格形成に必要なストレスが減少しているのです。

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怒りを鎮め、キレることを防ぐシステム

人間には怒りに対するブレーキシステムがあります。
 一つは脳内物質「セロトニン」です。ドーパミン(覚醒・快感)、ノルアドレナリン(覚醒・怒り)、アドレナリン(恐怖・驚き)といった感情を作る脳内物質を抑制し、興奮した神経が暴走しないようにコントロールしているのがセロトニンです。
 動物の場合、セロトニンだけが本能をコントロールしますが、人間の場合は、第2のブレーキがあり、より強いコントロールをします。人間の脳だけ著しく発達した場所“大脳新皮質”があり、ここは本能以外の複雑な情報処理や想像力など、人間だけが持つ高度な知能を司る場所です。そして、この大脳新皮質で造られた「理性」こそが、人がキレることを防ぐ第2のブレーキなのです。理性のない動物の場合、怒りに任せて相手の命を奪うまで攻撃します。しかし、他人との共同社会を営む人間の場合、感情剥き出しでは成立しません。そこで、大脳新皮質が理性という第2のブレーキを造り出したのです。

 日常的にストレスや精神疲労を感じている怒りっぽい方には、脳内セロトニン増加とセロトニン神経通過性に影響を与える、康復医学学会の研究素材「ラフマ」をお勧めします。


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2015年12月18日金曜日

糖尿病と霊芝

世界の糖尿病は4億人超、日本もトップ10入り

国際糖尿病連合(IDF)が世界の糖尿病の患者数や医療費などをまとめた「糖尿病アトラス第7版 2015」の概略版を発表しました。
 これによると、今年の世界の成人糖尿病患者数は昨年から2,830万人増加。成人のほぼ11人に1人が糖尿病であると推定されます。国別の患者数や医療費のトップ10には日本も名を連ねています。

 今回の発表によると、2015年の20~79歳の糖尿病患者数は4億1,500万人、うち46.5%(1億9,300万人)が未受診者で、耐糖能異常のある成人も3億1,800万人に上るとしています。
 さらに、世界の糖尿病患者数は2040年までに32%増加し、6億4,200万人に達すると予測。これに伴い糖尿病に関連した医療費も今年の6,730億ドルから2040年には8,020億ドルに増加するとの予測を示しています。

 地域別では、糖尿病患者が最も多いのは日本を含む西太平洋地域で、2015年で1億5,320万人です。

 国別患者数では日本が昨年より1つアップの第9位(図1)。医療費も日本は第4位です(図2)。

この他、1型糖尿病患者も増加傾向にあることに言及。特に小児患者数(0~14歳)は世界で54万2,000人に上り、年間8万6,000人が新規に診断されていることを指摘しています。

 また、IDFではメッセージとして、
・「糖尿病患者の4分の3を低・中所得国の患者が占めている」
・「新生児の7人に1人が妊娠糖尿病の母親から出生している」
・「6秒に1人、500万人が糖尿病によって死亡している」などを伝えています。

■糖尿病とHM-3000(特系霊芝)

現在使用されている薬で糖尿病は治る?

糖尿病の専門医は、「糖尿病は治りません。このクスリを一生飲み続けることですね」と言って血糖降下剤を患者に与えます。
 現在「糖尿病」は血糖値をはじめとする数値で判断され、病院でも数値を下げることが第一目標とされてしまっています。現代でいう糖尿病の治療薬にその価値はほとんどないといっても過言ではありません。

 血糖降下剤の一つ「スルホニル尿素剤(SU剤)」は、アメリカの臨床試験で、使用により心筋梗塞死のリスクが増すという結果が出ています。
 また「α-グルコシダーゼ阻害薬」も、合併症や寿命延長効果を認めた試験結果はありません。
 さらに「グリタゾン系薬剤」に関しても、心筋梗塞や心不全、骨粗しょう症、膀胱がんなどの増加が確認されています。

 つまり、すべてが数値を下げるための対症療法であり、遺伝性のいわゆる1型糖尿病におけるインスリン治療以外は、まったく無駄だといえるのが現実なのです。

糖尿病と微小循環

高血糖状態が続くと血流や血管(特に微小循環)への負荷が高まります。血管内皮細胞は、微小循環をはじめとする血管を円滑に維持していますが、糖化たんぱく質が増えると、その影響で血管内皮細胞が阻害され、NO(一酸化窒素)の産生が低下し、血管が収縮し炎症を起こしやすく、血栓が形成されやすい血管になってしまいます。
 糖尿病の合併症には網膜症・腎症・心筋梗塞や、脳卒中を起こす動脈硬化などがあります。
 境界型糖尿病でも10年以内の動脈硬化の発症リスクが正常型の2倍になることが分かっています。
 糖尿病治療の本来の目的は、合併症への対処です。それには、やはり末端の微小循環の血流の改善が基本となります。

「HM-3000(特系霊芝)」による作用

HM-3000配合の『HM真菌』
ヘモグロビンは酸素と結びついて細胞に酸素を届けますが、糖化したヘモグロビン(HbA1c)は酸素を寄せ付けなくなり、細胞に酸素が行き届かない状態になってしまいます。

 「HM-3000(特系霊芝)」は、酸素の供給量を高める作用のある物質「2,3-DPG(グリセリン2,3-リン酸)」の産生促進に影響を与えます。
 また、2,3-DPGは、酸素を効率よく細胞に供給するだけではなく、HbA1c生成阻害作用も確認されています。

 「糖尿病」というとインスリンを分泌する膵臓をまず思い浮べますが、血糖値を精密にコントロールしているのは実は肝臓です。そして、霊芝には、肝臓での糖新生を抑制するとともに解糖系およびグリコーゲン合成を活性化させ、さらに肝臓への糖の輸送能を亢進して血糖上昇を抑制する作用もあると言われています。

 「HM-3000(特系霊芝)」を活用しながら、体重を減らしてヘルシーな食事、エクササイズに励めば、肝臓にも血糖コントロールにもいいということなのです。


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2015年12月16日水曜日

ノロウイルス対策

11~2月がピークに! ノロウイルスの食中毒

食中毒というと、夏場に多く発生する病原性大腸菌やサルモネラ菌などによる「細菌性食中毒」をイメージするかもしれませんが、冬場も夏場と同じように注意が必要です。

 冬場に多く発生するものは「ウイルス性食中毒」です。代表的なものがノロウイルスで、年間を通してみると食中毒にかかった患者数が最も多いのがノロウイルスによるものです。
 また、ノロウイルスによる食中毒はウイルス感染という特性から、発端は食中毒であったとしても感染する力が極めて強く、学校や病院等で発生した集団感染の大半は誰かがまずノロウイルスに感染し、ヒトからヒトへ感染して広がっていきます。大規模になりやすいので、発生した場合は適切な対処をして感染拡大を防ぐことが大切です。

 ノロウイルスの主な原因食品は牡蠣、アサリ、シジミなどの二枚貝ですが、ウイルス性食中毒の感染は食品からだけでなく、ヒトや食器、おもちゃやドアノブなどからも経由して拡がります。少量でもウイルスが体内に入ると腸内で増殖して、吐き気やおう吐、下痢、腹痛などを引き起こします。幼児や高齢者、病気治療中の人は、症状が重くなる場合もあります。
 ノロウイルスによる食中毒は、ウイルスによる感染です。食品管理はもちろん、身の回りの衛生面に注意しましょう。

 周りの人がノロウイルスによる食中毒に感染していることが疑われる場合、次の点に気をつけて対処しましょう。
 便や吐いたものを片付けるときは、使い捨ての手袋やマスク、ペーパータオルを利用し、処理後はビニール袋に密封し、家庭用の塩素系漂白剤など消毒液を加えて捨ててください。
 汚れた床や家具、衣類、調理器具、食器などは水で薄めた家庭用塩素系漂白剤で消毒しましょう。その際、表示されている使用方法を確認しましょう。
 処理後は自分自身をていねいに洗うことを忘れずに。

■焼成カルシウム水溶液で予防&処理を

焼成カルシウムがなぜノロウイルスに効くの?

一般的な次亜塩素酸ナトリウム剤と同様、「強アルカリ性」の特性によりノロウイルスを不活化します。
 さらにホタテ貝殻焼成カルシウム水溶液からは「活性酸素種(特にスーパーオキシド:O2-)」が発生していることが確認され、この活性酸素種も抗菌・抗ウイルス要因の一つとして注目されています(神奈川工科大学・澤井淳教授)。

次亜塩素系の製品について

1921年に東京・大阪で水道水に加えたのが始まり。その後1957年に水道法が公布され、広域に水道が普及しました。それまで10万人規模だった感染症(コレラ、赤痢など)の患者が大幅に減少したことは、塩素消毒による明らかな功績と言えます。

 しかし近年、次のような重大な課題も表面化しています。
(1)揮発性が高く、効果の持続性がない
(2)高濃度で使用する場合、塩素ガスが発生する。
(3)金属類に対して腐食性があるため、医療用具、食材調理用具には利用が制限される。
(4)水に含まれるフミン酸(有機物)などと反応して、発がん物質のトリハロメタン類を生成する可能性が拭いきれない。
(5)有機物存在環境下では変化を受けやすく、消毒効果(ウイルスの不活化及び殺菌効果)が低下する。

アルコール製品でウイルスを不活化できる?

脂肪で構成されるエンベロープ(envelope:脂質膜状構造)を持つウイルスには有効ですが、濃度の高いアルコールの液状の中に5分以上浸けている必要があります。また、濃度によって効果の対象が変わります。
 そして、ノロウイルスをはじめとするエンベロープを持たないウイルスは消毒対抗性が強く、アルコール類では効果がありません。ですから厚生労働省からは、アルコールではなく、塩素系の使用が指示されているのです。

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ホタテ貝殻焼成カルシウム水溶液は、東京農工大・獣医衛生学の竹原教授(獣医学博士)などの研究により、大腸菌やサルモネラ菌などの様々な菌をはじめ、鳥インフルエンザウイルス(AIV)、鳥アデノウイルス(AVV)、ガチョウパルボウイルス(GPV)、ノロウイルスに対してその有効性が認められています。
 特筆すべきは「有機物存在下」でも消毒効果を持続することです。さらに、他の塩素系消毒剤と併用、混合使用することで、塩素特有の臭いを軽減し、消毒効果の増加が期待できます。
 また、金属製品も腐食を起こさず、天然素材だから安心・安全です。

 当学会でもホタテ貝殻焼成カルシウムの効果に早くから着目し、研究を開始。メーカーの協力を得て、粉末、水溶液、スプレー各タイプの商品化を実現しています。


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光・愛・感謝 村雨カレン

2015年12月11日金曜日

手洗いで感染予防

オムツ替えや嘔吐物処理後に手洗いする人、30~40%

 「自分以外の人のオムツ替えやトイレ介助の後に必ず手洗いをする」割合は33.0%、「嘔吐物を処理した後」でも41.9%――。消費者庁が全国で二千人を対象に行ったインターネット調査で明らかになりました。

 例年、冬季にノロウイルスを原因とする食中毒などが多く発生していることから、消費者庁が最も重要な予防策である「手洗い」の実態を調査。家庭で手洗いを実施する16~65歳の男女、ネットモニター2,000人が調査対象です。1回の手洗いにかける時間は「5~10秒未満」が39.7%と最も多く、「10~15秒未満」が26.3%と続いています。一般向けとは言えませんが、食品取り扱い者向けのガイドでは食中毒発生予防のための手洗いとして「ハッピーバースデーの歌2回(約30秒)の手順に沿った手洗いと約20秒のすすぎ」の計約1分間を推奨しています。
 今回の調査では「30秒以上」は7.2%と最も少ない結果でした。トイレ後の手洗いのタイミングについては「小便後」87.7%、「大便後」92.0%。一方「トイレが汚れていた時」と回答した人も37.8%に上っていた他、「手は洗わない」も2.0%いました。

 「手が汚れる可能性がある行動後に必ず手洗いをする状況」に関する質問では「土や泥、生ゴミに触った後」と答えた人が80%以上を占める一方、「鼻をかんだり、咳・くしゃみをした後」と答えた人は33.9%でした。また、「自分以外の人の世話をするときに必ず手洗いをするタイミング」では「子供の世話をした後」は14.6%、「病気の人の世話をする前」は26.2%、「病気の人の世話をした後」が32.2%。他に「オムツを替えや、トイレの介助をした後」で33.0%、「嘔吐物を処理した後」でも41.9%でした。消費者庁は「食事前、トイレの後には必ず手洗いを」「感染予防、汚染防止のために手洗いをしましょう」などと呼びかけています。

 今回の調査に医療従事者が含まれているかはわかりませんが、米疾病対策センター(CDC)の資料によると、医療従事者の病院における手指衛生の遵守率は職種に差はあるものの、一般病棟で30~40%台、集中治療室でも40%台だそうです。手指衛生が徹底されにくい要因としては、「石けんや殺菌消毒剤による刺激」「手洗い場が不便な場所にある」「忙しい」「スタッフが少なく、患者が多過ぎる(手洗いの時間がない)」「患者からの感染リスクは低い」などと考えているためと分析されています。
出典:https://medical-tribune.co.jp/

■“まず手指衛生の徹底”で感染予防

手指衛生が感染を防ぐ上で非常に重要なポイントであることは、いまや世界の常識になっています。ノロウイルスやインフルエンザウイルスは、咳やくしゃみで出た飛沫を直接吸い込んで感染する飛沫感染以外にも、飛沫で汚染された手指や物、周囲環境の表面から手を介して接触感染しますので、手洗い・手指消毒は非常に重要なのです。

手洗いの注意ポイント

◎石けんを使ったとしても、石けん自体に消毒効果があるわけではないのでしっかりと時間をかけて丁寧に洗わないと効果は半減してしまいます。

◎お湯でゴシゴシ洗うのもNG。皮膚の油分が奪われて手荒れの原因となってしまいます。荒れた皮膚は、細菌が増殖しやすいことが分かっています。

◎家族で共有のタオルを使うと手洗いも台無し。湿ったタオルで増殖した細菌が再び手に付着してしまいます。

 普段の手洗いでは、感染予防対策として間違った方法もよく見受けられます。せっかくの手洗いも、感染の抜け道を作るばかりか、逆効果にもなりかねません。

インフル、ノロだけではない! 新たなウイルスにも注意

現在、乳幼児にぜんそく症状を起こし、重症化すると麻痺が残る「エンテロウイルスD68」の国内感染数も過去最多を記録しています。
 エンテロウイルスD68は、昨年から今年にかけて全米で1153人が感染し、うち14人が死亡しています。国内でも11月青森で10歳男児の重い麻痺症状が確認されました。
 大人では症状が出なかったり、軽症で済む場合が多いのですが、感染源は大人から乳幼児や子供へというケースが一般的です。現時点で治療薬やワクチンは無く、手洗いやマスクによる対策が重要とされています。

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ホタテ貝殻焼成カルシウムで徹底する!

康復医学学会では各種ウイルス対策として「ホタテ貝殻焼成カルシウム」を推奨しています。アルコール系や次亜塩素酸系の消毒液と比べ、効果の程度、持続性、安全性に関して大きなメリットがあります。
 現状、焼成カルシウム水溶液は以下の細菌やウイルスに対して有効性が確認されています。
●細菌=《大腸菌、黄色ブドウ球菌、サルモネラ菌、カンピロバクター、白癬菌、レジオネラ菌、緑膿菌、枯草菌、真菌》、
●ウイルス=《鳥インフルエンザウイルス、鳥アデノウイルス、ガチョウパルボウイルス、ノロウイルス》。

 帰宅時の手洗いやうがいだけでなく、お子様のおもちゃやドアノブ、調理器具などにも使用できます。


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光・愛・感謝 村雨カレン

2015年12月9日水曜日

昼寝のメリット

若手会社員の過半数が職場で昼寝、9割が効果実感 

昼休み、デスクに突っ伏して仮眠をとる人をよく見かけます。15分程度の短い睡眠で、疲れが取れるという人は多く、最近では昼寝を推奨する企業も出てきました。そんな風潮もあってか、若手社会人の過半数が「会社で昼寝をしている」との結果が、不動産・住宅情報の専門サイトの調査で明らかになりました。

 調査は、首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)在住の20~39歳の会社員・公務員の男女552人を対象に、インターネットで実施。「あなたは勤務中、昼休みなどに昼寝をしていますか?」と聞いたところ、「毎日する」が14.7%、「する日の方が多い」が18.1%、「しない日の方が多い」が24.3%、「全くしない」が42.9%でした。「全くしない」人を除くと、若手社会人の半数以上が昼寝をしていることになります。

 「会社で昼寝をする場合の平均的な睡眠時間」を答えてもらった結果、「5分以内」が7.6%、「~10分以内」が18.7%、「~15分以内」が29.2%、「~20分以内」が21.3%、「~30分以内」が14.6%、など。最も多いのは「15分以内」でした。ランチを食べてからデスクで仮眠となると、このくらいが現実的なのでしょう。

 「快適な昼寝のために、あなた自身が工夫していることはありますか?」と聞いたところ(複数回答)、「体を横にする」が19.9%、「耳栓やヘッドフォンを使用する」が15.6%、「枕を使用する」が14.6%、「アイマスクを付ける」が8.6%、「暗い部屋で寝る」が6.3%、「その他」が1.5%、「特になし」が33.5%でした。全体の66.5%が、快適な昼寝のためになんらかの工夫をしています。「タオルをかぶる」(33歳男性)、「座布団の上にうつぶせ」(29歳女性)など、さまざまな声も寄せられました。

 「昼寝の前後ではどのような効果を感じますか?」と複数回答で尋ねた結果では、「寝不足が解消される」が29.1%と最も多く、次いで「頭の回転が良くなる」(22.6%)、「体調が良くなる」(21.5%)、「ストレスが解消される」(14.8%)など、全体の9割が昼寝の効果を実感しています。20~30代の若手社会人にとって、昼寝は午後からの仕事を効率的に行うための「効果的な習慣」になっているようです。

■昼寝のメリットと効果的な方法

もともと人間には、13時から14時ごろにかけて眠るように本能づけられているサイクルがあります。本能に基づいた行為ですから、この行動には様々なメリットがあるのです。

昼寝に隠されたさまざまなメリット

●疲労回復効果

昼寝の質は、夜に熟睡しているのと同じ効果があることがわかっています。その疲労回復効果は、通常の睡眠に比べて約3倍ともいわれています。

●記憶力を高める

アメリカの大学の研究によれば、英語圏で暮らす大学生を『昼寝をするグループ』と『昼寝をしないグループ』の2つに分け、漢字を覚える実験をしたところ、昼寝グループの方が正しい解答率が高かったそうです。脳は睡眠中に情報を取捨選択・整理していますが、昼寝にも同様の効果があるとみられます。

●心臓病のリスク低下

ギリシャのアテネ医科大学やハーバード大学医学部において、昼寝をすることで心臓病のリスクが低下するという検証結果が報告されています。

●ストレス解消

午前中の仕事に集中した脳には疲労が蓄積しています。昼寝により外部の情報を遮断する事で、脳は休むことが出来、リフレッシュされます。

より効果的な昼寝の方法

本格的に寝入らない:昼寝の目的は脳を休ませ、リフレッシュさせることです。
時間は10~20分:効果が表れるのは、昼寝の時間が10分過ぎから。逆に30分を超えると、脳はレム睡眠に入ってしまい覚醒に時間がかかります。
昼寝の前に一杯のコーヒーを飲む:カフェインは摂取してからその効果が表れるまで約2~30分の時間を要します。それはちょうど目覚めるタイミングと重なるのです。
アイマスクをつける:ただ眼をつぶり、頭をからっぽにするだけでも効果はあります。
昼寝の前後には水分補給を:人間の体は脱水症状を起こすと疲労を感じやすくなり、昼寝の効果が半減してしまいます。
※喉を乾かすことはさまざまなリスクを伴います。口を閉じ、鼻呼吸を心掛けましょう。

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康復医学学会の研究素材「ラフマ」は脳内セロトニンに影響し分泌を促進します。精神的な疲労を改善するとともに、血圧を安定させ心臓負担を減らします。すっきりと覚醒しますので昼寝前にもラフマエキスのサプリメントをお勧めします。


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光・愛・感謝 村雨カレン

2015年12月4日金曜日

糖質制限ダイエットの落とし穴

明治期、ドイツ人医師が感嘆した日本人の体力

Erwin von Bälz

1876年、明治政府の要請で東京医学校(現・東京大学医学部)教授として招かれたドイツ帝国の医師エルヴィン・フォン・ヘルツの日記に、面白いエピソードが残されていました。
 ベルツは、草津温泉の泉質を調査し、その湯が体に良いことを証明して、草津温泉を有名にした人で、滞在中に日本人女性を妻に娶っています。

 当時、東京など市中の乗りものは人力車がほとんどでした。ベルツは、車夫の強靭な体力に感嘆していましたが、医学的関心からその体力がどれくらいか測りたくなったようです。そこで行なったのが、車夫と馬との日光までの競争です。東京から日光までは約150キロの道のりです。
 ベルツは、馬を6回乗り換え、14時間かけてやっと日光にたどり着きました。一方の車夫は、人間ひとりを乗せて交代なしに走り通し、ベルツより遅れること30分で日光に到着したのでした。普通に考えれば、人間よりも馬のほうが体力はあるし格段に速いはずですが、これではまるで逆。ベルツは、たいへん驚きました。この体力はいったいどこから来るのだろうか、と。

 そこで、道中での車夫の食事内容を聞き出します。車夫の弁当の中身は《玄米の握り飯と梅干し、味噌大根の千切り、たくあん》だけでした。聞けば平素の食事も、米・麦・粟・ジャガイモなどの典型的な低タンパク・低脂肪食とのこと。この内容に、ベルツは驚愕したといいます。

 その後ベルツは、2人の車夫を雇い、一方には肉食を与えて競争させてみました。しかし肉料理を食べたほうの車夫は疲労が募って次第に走れなくなり、「どうか普段の食事に戻して欲しい」と懇願したそうです。

 車夫の普段の食事は一見貧しく、質素に見えますが、実は理に適った食事でもあったのです。
 まず、食物繊維が多いこと。また、酵素も酵母も多く、エネルギー代謝を助けるビタミンB群もあります。ミネラルも豊富で、車夫の腸内は発酵という現象が起こっていたと思います。足りないのは、ビタミンB12くらいです。
 また、ベルツは、日本人女性について「こんなに乳が出る民族は見たことがない」とももらしています。

 彼はドイツに帰国後、このことを報告し、ドイツ国民に広く菜食(穀物、野菜類の摂取)を提唱しています。明治時代の日本人の食事の内容は、耐久力や健康面に関しても大きなメリットがあったのです。

■糖質制限ダイエットの危険な落とし穴

糖質制限ダイエットとは

近年、「糖質制限ダイエット」や「低炭水化物ダイエット」が人気です。食事から糖質を極力制限し、そのかわりに肉はいくら食べてもいいというダイエット法です。
 やせる理由に挙げられているのは、インスリンというホルモンです。食事で摂った糖質は体内で消化され、ブドウ糖として血液に送られます。そこでインスリンが分泌され、細胞に取り込まれます。しかし、血液中にブドウ糖が増え過ぎるとインスリンが過剰に分泌され、増え過ぎたブドウ糖はどんどん細胞に取り込まれます。そして、取り込まれた一部が脂肪に形を変え、皮下脂肪として蓄積されるのですが、タンパク質や脂肪はインスリンが分泌されにくいので、いくら食べても、脂肪が増えにくいというのが、人気の秘密のようです。

長期間続けると糖尿病でない人は病気リスクが高まる

しかし、このダイエット法はとてもリスクが大きいと言う研究者も多いのです。なぜなら、ブドウ糖だけを栄養とする臓器が人の体には四つもあるからです。
肺の粘膜」、「神経組織の内膜」、「眼の水晶体」、「血管壁」です(よく言われることで、脳もブドウ糖を栄養源としますが、ブドウ糖がない場合はアミノ酸からブドウ糖を作る糖新生や脂肪を分解して作るケトン体を栄養源にするので、この四つには入りません)。
 このダイエットを長期間続けると、四つの臓器に栄養が不足することになり、最終的には肺気腫神経痛白内障を起こすリスクが高まります。血管もダメージを受けます。

 アメリカでは、このダイエット法を「アトキンス・ダイエット」といい、多くの人が行なっています。確かに、やせることはやせます。ただ、動脈硬化の促進が見られるなど、体調は悪くなる人が多いのも事実です。
 血液がドロドロになり、微小循環が悪化するのです。腎臓にも多くの負担がかかり、腎炎や腎不全なども発症しやすくなります。
 何よりも、腸内環境が悪化します。腸内で起きる発酵現象がなく、タンパク質の摂りすぎで起こる“腐敗”や脂肪の摂りすぎで起こる“酸敗”が起きてしまうからです。そして、その結果生じた窒素残留物が、がんを含め多くの病気を発症させるのです。また、発酵がなければ、善玉菌のビフィズス菌が作る有機酸(短鎖脂肪酸)も作れません。

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炭水化物とうまく付き合って健康にダイエットを

前回説明した短鎖脂肪酸の力を理解すれば、糖質制限ダイエットの怖さはご理解いただけると思います。糖類、デンプン、セルロースなど炭水化物は、体に有用でとても大事な栄養素なのです。要は食べ過ぎがいけないのです。
 痩身より健康が第一です。糖尿病でない人なら、量や食べ方を工夫して炭水化物と上手に付き合っていくことが必要です。体内の消化酵素を制限して代謝に回すためにも、食物酵素の豊富な食材を十分に摂りましょう。
 「HM-3000(特系霊芝)」による微小循環の改善と免疫機能の調整があれば完璧です。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン

2015年12月2日水曜日

健康のカギ「短鎖脂肪酸」

2週間の食事の変更で大腸がんになりやすい体に?

大腸がんの少ないアフリカの人の食事を2週間変えただけで、瞬く間に大腸がんになりやすい腸の状態に変わってしまった――米国、英国、フィンランド、南アフリカ、オランダの国際共同研究チームが、科学誌に報告しました。

 南アフリカの農村地域では大腸がんは1万人当たり5人未満と少なく、一方、アフリカ系米国人1万人に65人と、10倍以上もの差があります。この差は何なのか――。

 米国食はアフリカ食より動物性タンパク質と脂質が多く水溶性の食物繊維が少ないことが、がんリスク増加の原因と考えられます。米国人は、大腸の胆汁酸の水準が高いほか、大腸の“短鎖脂肪酸”の量が低く、粘膜の増殖性のがんリスクにつながる検査値が高いことが分かっています。

研究チームは、50~65歳のアフリカ系米国人と南アフリカ農村地域の住民20人ずつに宿泊所を用意し、がんリスクに影響を及ぼす他の要素がない環境で、それぞれの食材と調理法で準備した食事を交換して2週間食べてもらいました。
 南アフリカの人は、高食物繊維・低タンパク質の食事を西洋風(低繊維・高動物性タンパク質・高脂肪の食事)に変え、アフリカ系米国人にはその反対を行いました。前後に便と腸内を大腸内視鏡で検査し、腸内の化学的・生物学的性質変化を2週間測定しました。

 その結果、米国人の方は腸内の炎症レベルが下がり、がんのリスクと関係する化学物質が低下。アフリカの人は、がんに関係する計測値が劇的に増加したのです。
 具体的には、腸内壁の細胞交替の速度、食物繊維の発酵の程度、がんリスクに関連する細菌の代謝活動、炎症に関する検査値などが、それぞれお互いのものに変わってしまいました。
 特に米国人では、腸内細菌の種類が変化。抗がん作用を果たすとされている“短鎖脂肪酸”の一つ「酪酸エステル」の産生増加がありました。酪酸エステルは、免疫の調整役である制御性T細胞(Tレグ)を増やすとして注目されています。腸内フローラの働きについては見逃せません。アフリカ系米国人では、食物繊維がおよそ10gから50g以上に増えたことが、がんリスク検査値の低下につながったと見られています。動物性タンパク質と脂肪の減少も役立ったようです。

 わずか2週間食事を変えただけで、がんリスクにつながる検査値が減少しました。逆に言えば、大腸がんのリスクを減らそうと思えば、食事内容を変えるだけで早期に成果は出てくるということです。
 決して遅すぎるということはなさそうです。
(Medエッジニュース)

■健康のカギを握る「短鎖脂肪酸」

脂肪酸には、炭素数12以上の「長鎖脂肪酸」、7~11の「中鎖脂肪酸」、6以下の「短鎖脂肪酸」があります。「短鎖脂肪酸」は、大腸内で、善玉菌が持つ酵素の働きによって行われる食物繊維(糖質)の発酵で生じます。
 短鎖脂肪酸は飽和脂肪酸です(不飽和脂肪酸には、短鎖及び中鎖脂肪酸は存在しません)。飽和脂肪酸は、肉類の脂肪や乳製品の脂肪に多く含まれ、中性脂肪やコレステロールを増加させ、動脈硬化を促進させる悪者‥‥これは間違いです。飽和脂肪酸がなければ、細胞膜はボロボロに崩壊し、細胞が存在できなくなります細胞膜形成に欠かせない栄養素なのです。ありすぎたり摂りすぎたりすると問題なだけの話です。

ミトコンドリアの活性、免疫の強化に

短鎖脂肪酸は、炭素の鎖の連結が短いために分解が容易で、すぐにエネルギー源として働きやすいのです。※体脂肪として蓄積されるのは、鎖が16以上ある脂肪酸であり、短鎖脂肪酸ではありません。近年大きな注目を集めている酢酸、酪酸、プロピオン酸も短鎖脂肪酸です。
・「酢酸」は脂肪合成材料です。
・「プロピオン酸」は肝臓における糖新生の材料として使われています。
・「酪酸」は大腸の主要部分の栄養素となります。

 これら短鎖脂肪酸は、水溶性の食物繊維や糖質の発酵で生じ、免疫機能の向上や、健康増進・維持への有益性が認められてきました。短鎖脂肪酸の95%は大腸粘膜から吸収され、すべての消化管と全身の臓器の粘膜上皮細胞の形成・増殖を担い、粘液を分泌させる働きをしています。
 胃液も腸液、膵液、胆汁もすべて短鎖脂肪酸が作っており、大腸粘液などは100%、短鎖脂肪酸をエネルギー源としています
 さらに、細胞内のミトコンドリアに働き、エネルギー活性化を促進します。また、腸のpHを上げ、殺菌力を高めます。がんのアポトーシス(プログラムされた細胞死)にも関わっています。
 つまり短鎖脂肪酸は、人間の体液(粘液)のかなりの部分を作り、細胞のミトコンドリアを活性させ、粘液の強化に寄与しているのです。

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短鎖脂肪酸を増やす食事を

短鎖脂肪酸を増やす材料は、熟した果物、わかめ、昆布などに含まれる水溶性の食物繊維です。穀物、大豆、キノコに含まれる不溶性の食物繊維も材料となります。
 ほかには、酢(黒酢)、梅干し、酢の物、らっきょう、ピクルス、漬物、キムチなどの発酵食品も、短鎖脂肪酸の材料になります。


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光・愛・感謝 村雨カレン