2016年2月18日木曜日

下痢対策

冬場の〝下痢トラブル〟に要注意!

底冷えが厳しい日が続きます。血流が悪いと足腰が冷えます。そんな時に情け容赦なく襲ってくるのが冬場の「ゆるハラ」です。

 昨年、薬品メーカーが「日本人のお腹のトラブル」に関する調査を実施しています。
 15~69歳の男女1,200人を対象に行なった調査によれば、冬に下痢になることが「よくある」または「時々ある」と答えた人は24%(288人)で、春16%、夏23%、秋16%を上回っています。
 冬のお腹のトラブルを経験したことがある693人に、下痢の原因を聞いたところ、冷え30%、風邪21%、ストレスや緊張20%、食べ過ぎ20%、酒の飲み過ぎ13%でした。男性は「酒の飲み過ぎ」が多く、30、50、60代でトップ。女性は「冷え」が50代を除くすべての年代でトップで、10~40代では、およそ4割とずば抜けて高い数字です。

 また、普段から下痢を起こしやすいと自覚している265人に、下痢で困ったシーンを聞いたところ、忘年会・新年会36%ウインタースポーツ21%初詣21%クリスマス20%。お腹がゆるくなる「ゆるハラ」は、冬ならではのイベントのシーンとピッタリと重なっています。

 さらに、受験生100人を対象のアンケート調査では、合否の不安や成績の心配など、63%が受験ストレスを感じていました。受験当日に起きてほしくない体の不調は、下痢67%、風邪57%、頭痛53%でした。

 ちなみに、食事をすると、飲み水や食べ物に含まれる水分3リットル、消化するための胃液や胆汁などの消化液6リットル、合わせて9リットルもの水分が、毎日、胃腸に流れ込んでいます。小腸は9リットルのうち7リットルの水分と食べ物の栄養を吸収するため、大腸に届く水分は、およそ2リットル。大腸は2リットルの99%の水分を吸収して便を作っています。
 健康な便は水分が60~70%ほど。水分が増えるほど軟便になり、90%を超えると下痢になります。つまり、暴飲暴食すると、水分を吸収するペースが追かなくなるのです。
 酒を飲み過ぎれば、水分と電解質(ナトリウム、カリウム、クロールなど)が増え、脂肪や糖類の分解・吸収が遅れてしまいます。その結果、下痢になりやすくなってしまうのです。
 
 酷寒の冬、「ゆるハラ」を乗り切るには、男性は酒を控えめに、女性は体を冷やさないようにして、暴飲暴食を戒める先人の寸言「腹八分目」に素直に耳を傾けるのがよいようです。

■ゆるハラ・下痢の対策

便の水分が異常に増え、下痢便や軟便を繰り返し、腹部不快感や腹痛を伴う状態を「下痢もしくは下痢症」といいます。
 理想的とされる便の水分量は70%~80%です。これが80%~90%になると「軟便」、水分量が90%を超えると水様便となり「下痢便」の状態になります。

下痢や軟便のメカニズム

正常な腸では「ぜん動運動」により、腸の内容物を肛門側に送ります。腸を通過する際、内容物の水分が体内に吸収され適性な便を作ります。
 しかし、何らかの原因でぜん動運動が異常に活発になったり、水分量の調節機能に障害が起きると、下痢便や軟便になります。
 腸のぜん動運動が過剰になると、内容物が腸を急速に通過するため水分の吸収が十分に行われず、水分の多い下痢便や軟便になります。また、腸の水分吸収が不十分の時や、腸からの水分分泌が増えると、腸の中の水分が異常に多くなり下痢便や軟便になるのです。

下痢や軟便の原因

下痢や軟便は、その原因によって対処法は異なります。2~3日前から症状が起こる前後の思いあたる原因を探ることが大切です。
 以下のような原因が考えられます。
【消化不良】
【食あたり・水あたり・食中毒】
【ストレス・緊張】
【その他】→薬(抗生物質など)の服用・牛乳や乳製品の摂取・風邪・過敏性腸症候群(IBS)・腸自体の炎症や腫瘍(クローン病、潰瘍性大腸炎等)などの器質的な疾患

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下痢や軟便の対処法

下痢は本来吸収すべき水分を排出しているので、脱水症状に気を付けなければなりません。しかし、一気に冷たい水を飲まないように。ぬるめの白湯番茶常温のスポーツドリンクなどを少しずつこまめに補給することが重要です。
 またウイルスや細菌、食中毒による急性の場合は病院で受診すべきです。体の防御反応として、侵入したウイルスや細菌を速やかに外に出そうとして下痢になっているため、市販の下痢止め薬などで止めることはやめたほうがいいでしょう。症状によっては、医師の診断のもとで薬が処方される場合もありますが、ひどい症状が治まったらあまり薬に頼らないようにしましょう。
 下痢止め薬を飲んでいいのは、お腹を冷やしたり、食べ過ぎや飲み過ぎ、過敏性腸症候群の場合です。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン

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