2016年4月27日水曜日

疲労回復にはビタミンB1

寝ても抜けない“酒疲れ”はビタミンB1不足!?

Aさん(35)は会社の飲み会で痛飲して以降、体がだるくて仕方がない。充分寝ているのに体に力が入らず、食欲もない。イライラが続き、手足のむくみもある。気になって病院へ行くと、「ビタミンB1欠乏症」と診断された。

 「ビタミンB1には糖質をエネルギーに変え、脳や神経を正常に保つ働きがあります。B1が不足すると必要なエネルギーが作れず疲れやすくなる上、神経が乱れてイライラする、足がむくむ、心臓に問題が生じるなどして、最悪、亡くなることもあります」(弘邦医院 院長)

 かつて日本ではビタミンB1欠乏症は「脚気」(かっけ)と呼ばれ、結核と並ぶ2大国民病でした。
 精製した白米を食べるようになった江戸時代以降に患者数が増加。心不全などで、大正時代までに毎年数万人が命を落とした怖い病気で、日露戦争では日本兵の3人に1人が脚気に倒れ、2万8千人が死亡しました。

 現代では、豚肉、ウナギ、イクラ、玄米などビタミンB1が豊富な食品を普通に食べていれば問題ありません。但し、偏食ダイエットによる食事制限、一部の降圧剤などにより、B1不足に陥る可能性もあります。
「これまでビタミンB1は小腸で吸収されると考えられていましたが、最近の研究で胃の壁細胞で取り込まれることが分かってきました。そのため胃を切除した人や、一部の降圧剤など胃や腸での栄養吸収を阻害する薬は注意が必要です」(同院長)

 しかし、ビタミンB1欠乏症を最も警戒する必要があるのは、大量にお酒を飲む人。アルコールを体内で分解するには多量のビタミンB1が使われます。またビタミンB1は水溶性のため、大量のお酒を飲むと尿と一緒に排出されやすくなり、しかもアルコールは消化器の働きを低下させビタミンB1の吸収を悪化させます。そのため、食事をしてもビタミンB1不足で十分なエネルギーを作れなくなり、疲れを感じるのです。

 さらに怖いのはB1欠乏症が進行すると、認知症のような症状を起こすこと。「これはウェルニッケ脳症といい、脳内の神経障害により、まっすぐ歩けなくなったり、眼振が起きたり、物忘れをしたりします。中には本人が意識していないにも関わらず、作り話をするようになるケースも。見た目は病気と分からないから、人間関係を損なう原因にもなります」(同院長)。
 もちろん、B1不足、即、発症というわけではありません。軽度なら断酒し、3~5日のビタミンB1投与で多くは改善します。しかし、症状が重いと治療が長引くことがあります。疲れはビタミン不足が原因の場合があることも知っておきましょう。

■ビタミンB1不足を解消する

ビタミンB1は、 豚肉、うなぎ、玄米等に多く含まれ、その働きとして、糖質がエネルギーに変わるときに、必要な補酵素の役目をします。ビタミンB1欠乏症になると、食欲不振、倦怠感、手足のしびれ、むくみ、動悸等が見られます。代表的な欠乏症は脚気(かっけ)。過剰摂取しても排泄され、毒性は知られていません。
 ビタミンB1は「疲労回復ビタミン」とも言われ、肉体疲労に効果があります。ストレスで精神的な疲労を感じると、甘いものを食べたくなります。そこで糖質を摂ったとき、代謝を促すためにどんどん使われるのがビタミンB1です。結果、精神的な疲れに加え、身体のだるさや疲労感も招くという負のスパイラルに陥ってしまいます。

ビタミンB1の豊富な豚肉を効果的に摂るには

豚肉を夕食に取り入れるなどして、ビタミンB1欠乏症にならないように注意が必要です。
 豚肉と一緒に調理すると疲労回復ビタミンの吸収率を上げてくれるのが、にんにくニラ玉ねぎなど。全部ニオイが強い野菜ですが、この香り成分「アリイン」にパワーがあります。食べ方のコツは細かく刻んで香りをツンと出すこと。アリインは刻むことで「アリシン」という成分に変わり、油と一緒に加熱すると「アホエン」に進化。その状態で豚肉のビタミンB1とくっつくと、「アリチアミン」という成分に変わり、疲労回復の効果が期待できるのです。
 但し、炒め物については内閣府より「炒め野菜に発がん性物質のリスクあり」という最新研究が発表されています。

病院の栄養点滴に匹敵する疲労回復飲料!?

実は、毎日豚肉を摂らなくても、日本には昔から体力回復に即効性のある飲料があります。「甘酒」です。庶民は質素な食生活の中で夏を越すのは楽ではなかった江戸時代、甘酒を飲んで夏を乗り切っていました(甘酒は俳句の“夏”の季語です)。
 ご飯に米麹と湯を加えて温めておくと甘酒ができますが、分析してみるとブドウ糖がきわめて多く、20%以上にもなります。
 また、米のタンパク質も麹菌の酵素によって必須アミノ酸群に変えられて豊富に含まれています。そして、特筆すべきは、麹菌が繁殖するとき、ビタミンB1、B2、B6、パントテン酸、ビオチンなど、生理作用に不可欠な重要なビタミン群を作り、これを米麹にきわめて多量に蓄積させているということです。
 甘酒は米麹とお湯だけでも簡単に作れます。甘酒の一杯が豚肉に変わるほど、疲労回復に効果的なのです。また、ぬか漬けの“ぬか”もビタミンB群の宝庫です。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン

2016年4月22日金曜日

ウォーキングのメリット

「1日1万歩」は逆効果? 健康に良い歩き方とは

健康意識の高い人ほど、「毎日1万歩で健康になる」「歩けば歩くほど健康になる」などと考え、買い物や散歩などを通して積極的に歩こうと励んでいると思います。

 しかし、そんな世間の常識に、東京都健康長寿医療センター研究所の医学博士が「NO」を突きつけました。「実は、1日1万歩以上歩いていても、健康を害してしまうことがあるんです。

 たとえば、ある旅館の女将さん(77)は、毎日1万歩以上歩いていたのに、骨粗しょう症になってしまいました。というのも、女将さんが歩いていたのは館内だけ。着物を着ているため小股で歩いており、歩数は多かったのですが、歩き方の“強さ”が足りなかったのです。充分な強さのない静的な動きの場合、疲労しやすくなりますし、骨や筋肉に刺激が少ないので、骨粗しょう症や要介護になるリスクの高いロコモティブシンドローム(運動器症候群)になる危険性があります」

 さらに、ある男性(70)は、毎日愛犬の散歩をしていたにもかかわらず、うつ病を患ってしまったといいます。その男性は犬の散歩で疲れてしまい、それ以外の時間はソファで横になって過ごしていたとのこと。「自分は毎日散歩している」という思い込みで安心してしまい、実際には日々の運動量は不充分で不調をきたしてしまったのです。
 つまり、「1万歩歩いている」「毎日歩いている」という自己判断はアテにならないのです。

 「正しいウォーキング法は、『歩数』と『運動強度』という2つの観点から考えなければなりません。今まで歩数を気にしていた人は多かったのですが、ほとんどの人は強度を考えていませんでした。強度とは、重力に逆らって上下運動する際に起こる刺激のこと。これが、骨密度や筋肉量の維持に大きな影響を与えます。中之条町の住民の膨大なデータを分析したところ、理想的なウォーキングは、ずばり1日の総歩数8,000歩、そのうち20分間は“中強度の歩行”をすることだとわかりました」(同医学博士)。
 中強度の歩行とは、“なんとか会話ができる程度の速歩き”のことです。鼻歌が歌えるくらいの状態だと遅すぎ、競歩などのように会話ができないほどの歩き方だと速すぎるそうです。

 正しいウォーキングを行えば、要介護生活、うつ病、認知症、脳卒中、心筋梗塞などの心疾患などの万病の予防が期待できるということです。
出典:女性セブン2016年4月14日号

■ウォーキングのメリット

歩くことは脳の高度な機能

人間は無意識に歩けますが、歩くことは高度な頭脳の働きが必要な動作です。一定の速度で歩くだけでなく、周囲環境に配慮しながら様々な動作を同時に行っており、高度に脳を働かせています。

ウォーキングの効用

【ストレス解消】

歩き始めて約20~30分すると脳内で快楽ホルモンのドーパミンやベータエンドルフィンが分泌されます。これらがノルアドレナリンなどのストレスホルモンから脳を守るのです。

【高血圧症の改善と予防】

歩くことには血圧を下げる効果があります。歩行による有酸素運動で心肺機能を高め高血圧になりにくい体にします。

【心肺機能の向上】

血圧の安定により、血中コレステロールが改善される等の効果が加味されて、心臓病の改善や心肺機能が高まります。

【肝機能の改善】

多く歩けば歩く程、肝臓の健康状態を表すGOTとGPT値が低くなります。また、脂肪肝を改善にも効果的です。

【糖尿病の改善と予防】

歩くことで血中のブドウ糖を消費して血糖値を下げると共に、脂質代謝を活発にしてインシュリンの働きを活性化します。

【高脂血症、動脈硬化の改善と予防】

ウォーキングによって、血中の中性脂肪を分解する酵素が活性化すると言われています。

【腰痛、ひざ痛等の改善】

歩くことで筋力が増し筋肉が鍛えられると、関節に掛かる負荷を減らすことができます。また、リンパの流れや血行が良くなり関節修復機能が改善します。

====================================

SFTフットグラッピング(ウォーキング法)

康復医学学会が推奨する、気功学的ウォーキング法です。地面を足の指でつかむように意識しながら歩きます(靴を履いていてもできます)。足を地面から話すときに指を大きく開き、着地したときに地面をつかむようにします。
 できるときに「あそこまで」と目標を決めて500~1,000歩程度を目安に歩くだけでよいのです。足腰を効率よく強化できるほか、第二の心臓といわれるふくらはぎを動かして全身の血流を良くします。また、足に意識を集中して行うことで、ストレス解消にも役立ちます。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン

2016年4月20日水曜日

お酒と睡眠

よく眠るために“寝酒”をするのは危険!?

寝酒はお酒を飲む男性の半数以上がしているそうです。しかし、その寝酒がいびきと睡眠時無呼吸症候群の原因となっているのをご存じですか? 寝酒をすると血液中の酸素も減っているのです。
 「酒は百薬の長」とも言われるとおり、適度な飲酒はストレス解消・コミュニケーション促進・食事の美味しさを倍増させる等々、色々なメリットを私たちにもたらしてくれます。その反面、間違った過度の飲酒はデメリットにしかならない事も心得ておく必要があります。

 寝酒は、神経の緊張を緩和する作用があり、確かに寝つきをよくする効果はあります。しかし一方で、過度の摂取をした場合、ノンレム睡眠・レム睡眠のバランスが崩れやすくなるため、睡眠の質が低下してしまうのです。睡眠の質が悪いと、成長ホルモンの分泌が減ってしまって脳と体の修復が不十分になり、体にさまざまな支障をきたします。

 寝酒の悪影響はそれだけではありません。寝酒をするといびきがひどくなり、睡眠時無呼吸症候群も悪化します。これは、アルコールで筋力が落ちることと、のどの奥がむくむことが原因。気道が狭くなって、いびきや無呼吸になりやすくなるのです。実際、寝酒する習慣のある男性を調査したところ、血液中の酸素が減っていることが判明しました。原因は睡眠時無呼吸症候群です。飲酒量が増えるほど、酸素濃度が減っていたのです。

 睡眠時無呼吸症候群の人は、十分な時間睡眠をとったとしても「寝覚めが悪い」「昼間眠い」「頭痛がする」のが特徴。眠りが浅いため日中、強い眠気に襲われ、居眠り運転をして大事故につながることもあります。
 しかも、睡眠時無呼吸症候群の人は合併症のリスクも上昇心筋梗塞・狭心症は2~3倍脳卒中は4倍高血圧症は2倍糖尿病は2~3倍にリスクが高まります。人によっては寝酒が突然死の原因となる可能性もあります。睡眠中に無呼吸状態が続くと、心拍数が上昇。心臓や血管に負担がかかり、心筋梗塞や脳卒中などの突然死をおこすことがあるのです。

 不眠症の解消に寝酒を飲む人の多くは、「睡眠薬は怖い」という先入観があるようです。ちなみに不眠解消に寝酒をしているのは日本人が世界一多いそうです。しかし、寝酒よりも睡眠薬の方が遥かによいと言う医療関係者が多いのも事実。

 「酒は百薬の長」とするために、お酒はおいしく適量を飲む、飲酒は就寝3~4時間前までに済ませるなどのことを心掛けたいものです。
出典:http://nice-senior.com/

■睡眠と飲食の関係

寝る前に食事をすると、睡眠中も消化のために胃腸は働き続け、その間は身体が深い睡眠に入りにくくなってしまいます。
 また、胃に食べ物が入ったまま眠ると、睡眠中は脈拍や血圧が下がって、血流が抑制されるので胃腸の動きは鈍くなり消化や吸収の効率が下がります。すると、消化不良を起こして下痢や便秘になりやすいほか、逆流性食道炎の原因にもなります。

 寝酒も同じです。お酒を飲むと、寝付き自体は良いと感じますが、実はお酒を飲んで寝ると、睡眠中に肝臓でアルコールが分解されて発生するアセトアルデヒドという物質が交感神経を刺激してしまい、眠りの質を悪化させるのです。さらに寝酒は、起きている場合と比べて睡眠中のアルコール分解速度が半減してしまいます。これは、睡眠中はアルコール分解酵素の働きが鈍くなることが原因と考えられています。

睡眠ホルモン「メラトニン」を活性させるには

睡眠前には睡眠ホルモンの「メラトニン」が分泌されます。メラトニンは、①深部体温を下げる ②副交感神経を優位にして、気持ちを落ち着かせる ③呼吸や脈拍、血圧を低くする‥‥という作用で私たちの身体を眠りに適した状態にします。
 メラトニンの材料は、脳内セロトニン(神経伝達物質)です。そして、セロトニンの材料は必須アミノ酸「トリプトファン」です。
 それならトリプトファンを多く含む食材を摂ればいいと思いますが‥‥。

 体内に摂り入れたトリプトファンは消化管から血流に乗って、セロトニンを合成する酵素がある「小腸」と、脳幹の「縫線核」を目指します。しかし、セロトニンの量は小腸が90%、脳内がその5%ですから、ほとんどが腸内セロトニンの材料として使われてしまいます。また、腸で生成されたセロトニンは血液脳関門を通過できません。つまり、食事で脳内セロトニンを増やすのは不可能に近いのです。
 また、セロトニンを伝達する「セロトニン神経」を活性化させることも重要です。そのためには太陽の光とリズム運動が効果的だと言われています。

===================================

 「天然ラフマ葉」のエキスは、脳内セロトニンの産生促進とセロトニン神経透過性の安定が確認されています。
 また、アミノ酸の一種「グリシン」は、深部体温を下げて睡眠に誘う効果があることがわかっています。グリシンだけでは眠れない人も、ラフマエキスと一緒に摂ることで、子供のころのような熟睡ができ、また心地よい目覚めが期待できるようです。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン

2016年4月15日金曜日

溶血性尿毒症症候群(HUS)

給食でO-157、後遺症で19年後死亡

20年前の夏、堺市の学校給食が原因で9千人以上が被害者になったO-157による集団食中毒の後遺症で昨秋、25歳の女性が亡くなりました。成人した今も、通院や治療を余儀なくされる元児童もいます。
 被害者の家族は、不安を口にしています。

 被害児童の親を中心にした「安全な給食を求める親の会」の代表を務めた、堺市南区の主婦Aさん(60)は「こんなことがあると思わなかったので、ものすごくショックです」と話しています。
 亡くなった女性は1996年の発生当時は小学1年生でした。小学1年と2年だったAさんの娘も腹痛などの症状を訴えました。Aさんは当時、市に対して症状が出た児童の経過観察が重要だと訴えました。それでも約20年が経過し、新たな犠牲者が出ることは予想できなかったといいます。

 O-157などの腸管出血性大腸菌は、血管を傷つけるベロ毒素を作ります。この毒素が腎臓に運ばれ、発症するのが溶血性尿毒症症候群(HUS)で後遺症が残ることがあるのです。

 市によると、2014年度時点で、死亡した女性を含む5人が高血圧などで治療や経過観察が必要と診断されました。受診の必要があると判断された元児童は5人を含め20人にのぼっています。いまも、経過観察のため通院している女性の母親は「娘はいま普通に過ごしているのでショックです。当時、HUSを発症した子の親は心配していると思う。市は検査を促すべきでは」と話します。

 「腎臓の機能が低下するHUS患者の2~4割が腎臓に後遺症が残ることがあり、今回の女性のように、一般に高血圧や腎機能障害を合併しやすい。HUS発症から間もない急性期に死亡する患者が8割以上と言われている。亡くなった女性のように、10年以上たった後に後遺症から容体が急変し、死亡することもある。そのため、重症患者の長期間の経過観察が必要となっている」(大阪労災病院・小児科部長)。

【O-157集団食中毒】 堺市で給食を食べた児童が1996年7月12日夜から、発熱や下痢などを相次いで訴えた。市は検便などからO-157が原因と断定。市によると、罹患者は児童7,892人を含む計9,523人にのぼり、翌年までに市内の3小学校の女児3人がHUSにかかり死亡。3女児のうち1人の遺族が起こした損害賠償請求訴訟で1999年、大阪地裁堺支部は市に約4,500万円の支払いを命じ、判決は確定したが、感染源の食材は特定されなかった。

出典:朝日新聞デジタル160331

■溶血性尿毒症症候群(HUS)と後遺症

大腸菌のほとんどは無害ですが、なかには下痢を起こすものがあり「病原性大腸菌」と呼ばれています。病原性大腸菌には4種あり、うち腸管出血性大腸菌はベロ毒素というものを出して、溶血性尿毒症症候群(HUS)などを起こします。O-157は、この腸管出血性大腸菌の代表的な細菌です。
 HUSは腎臓や脳などを侵す病気です。HUSは、赤血球の破壊による貧血や、血小板という出血を防ぐ細胞の減少を引き起こしたり、急性腎不全になったりします。また尿毒症のため脳に症状が現れて、けいれんや意識が損なわれることもあります。

腎血管性高血圧症とは

高血圧二次性高血圧症の原因となる病気はたくさんありますが、そのうちの一つは腎臓の機能が悪くなることなどで起こってきます。それが腎血管性高血圧症で、昨秋なくなった女性(本通信1枚目参照)の死亡原因は腎血管性高血圧症による脳出血でした。
 腎血管性高血圧症は、腎臓の動脈が狭くなることが原因です。腎臓の動脈が狭くなると、血液が十分に供給されないため、血管が狭くなった側の腎臓から血圧を上昇させるタンパク(レニン)が作られ、その結果として、血圧が異常に高くなってしまうのです。放置すると腎不全や心不全、脳卒中など死に至る病に進展します。

HUSは抗生物質では防げない

ベロ毒素産生性大腸菌の治療では、ベロ毒素が症状を起こしているため、抗菌薬で大腸菌を排除しても、残ったベロ毒素による症状が続きます。
 抗菌薬がHUSの予防につながるかどうかは、研究者の間でも結論が出ていないため、勧めていません。

==============================

予防には「手洗い」や「食材の加熱」が一番

O-157は生焼けのひき肉殺菌処理されていない牛乳やチーズ、あるいは汚染された水(井戸水など)によって感染します。予防のためには十分な手洗い食品の加熱を心がけましょう。

 当学会のおすすめする「ホタテ貝殻焼成カルシウム」は様々な感染症に対する予防効果が確認されており、天然の酸化カルシウムですから安心・安全です。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン

2016年4月13日水曜日

栄養学

“栄養学の父”フォイトが犯した2つの間違い

 「最も理想的な栄養は、高タンパク、高脂肪、低炭水化物である」。19世紀半ば、こう唱えたドイツ人栄養学者がいます。それが、カール・フォン・フォイト(1831~1908)。1863年から45年間、ミュンヘン大学生理学教授を務めたドイツ生理学会の重鎮。彼は高タンパク、高脂肪の動物食を推奨しました。そして、炭水化物は「栄養価が低い」と否定しました。「肉や卵、牛乳や乳製品をたっぷり食べなさい」「炭水化物は栄養が乏しいので控えなさい」と栄養指導したのです。この考え方は栄養学のスタンダードになりました。そして彼は“近代栄養学の父”と呼ばれています。

栄養学的に説明のつかない事例も多い
しかし後に「マクガバン報告」や「チャイナ・スタディ」は、この“近代栄養学の父”の理論「最も理想的な栄養は、高タンパク、高脂肪、低炭水化物である」が、根底から間違っていたことを暴露し告発したのでした。そして現在、多くの学者・指導者たちが「われわれの食事と栄養学は、間違っていた!」「先進諸国の食事はひどいものになっていた」と嘆かせることになったのです。

 ドイツ栄養学は“戦場の栄養学”だったのかもしれません。肉食により血液が酸性に傾き、攻撃的、かつ瞬発力がつく、さらに体格をより大きくする‥‥フォイトは勇敢なドイツ兵を養成するために、敢えて肉食礼賛の栄養学をねつ造したにかもしれません。それはドイツ帝国の軍部の要請にもかなっていました。その軍国主義に応えたことで、フォイト栄養学は近代栄養学の基礎の地位を得たのではないでしょうか。

 フォイトは、もう一つ決定的な間違いを犯しています。それがカロリー理論。一日摂取する食物を窯で燃やして、そこから得られる燃焼エネルギー(熱量:カロリー)で生命はエネルギーを得ていると考えたのです。まさに人間を「機械」とみなす発想です。摂取カロリーが基礎代謝熱量を下回ると、次第にやせ細り、最後は餓死すると結論付けました。
 しかし、人間は生命体で、鉄の窯は物体。このカロリー理論も誤りでした。小食者、不食者の存在がフォイトのカロリー理論を根底から否定しました。

 こうして近代栄養学の二本柱、肉食理論とカロリー理論は、いずれも崩壊したのです。しかし、この二大理論は、いまだに現代栄養学の中枢に鎮座したまま、世界中の栄養学テキストを支配しているのです。どう思いますか?

■体は、栄養素だけでは動かない

糖質脂質タンパク質の3大栄養素、これにビタミンミネラル食物繊維を加えて6大栄養素、を加えて7大栄養素、さらにファイトケミカル(ポリフェノール、カロテノイドなど)で8大栄養素といわれます。これらが私たちの生命活動のエネルギー源となります。
 外部から摂り入れた食物から、体に必要なものを取り出して利用し、不要なものは排泄しながら絶えず新しい細胞に入れ替えています。

全ての化学反応が必要とする酵素enzyme)

あらゆる生物の中で起こるすべての化学反応は、酵素なしでは行えません。食べたものを分解してエネルギーを取り出す代謝過程(異化)も、そのエネルギーを使い、単純な化合物から自分の体の部品を作り出す反応(同化)も酵素の力のおかげ。植物なら種子からの発芽も実が熟すのも、葉が色づくのもすべて酵素の働きです。

酵素を消耗させ、健康を損なう現代の食生活

もちろん、食べたものを消化するにも酵素(消化酵素)が使われます。そして、エネルギーを作り出したり、細胞の入れ替えや組織の修復をしたり、有害な毒素(老廃物)の排泄をしたりという役割にも酵素(代謝酵素)を必要としています。重要なのは二つの酵素のバランスです。ポイントは消化酵素の占める割合が小さいことが健康な状態ということです。

 酵素は毎日作られていますが、1日の生産量も決まっており、またトータルでは一生で一定量しか作られません

 食べ過ぎや、インスタントなどの加工食品や加熱食、食品添加物、白砂糖、高GI食品、高タンパク食品、トランス脂肪酸などの悪い油、医薬品など“人工的で不自然な食品”を摂る生活は大量の酵素を消費し、代謝や解毒に回る酵素が絶対的に不足させ健康状態を損ねます。老化も進み、寿命も短くなるのです。

=====================================

摂った栄養を効率よくエネルギーにする食生活

まずは食べ過ぎないこと。昔から言われている腹八分目を意識しましょう。
 また、消化を助ける酵素を含む食品(生野菜、果物、生魚、生肉)」発酵食品(味噌、ヨーグルト、納豆、漬物など)」を加熱食品と同量くらい摂り、精製食品(白砂糖、精製塩、小麦粉、白米)の量を減らし、化学調味料やマーガリン、添加物を摂らないように心がけましょう。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン

2016年4月8日金曜日

危険な「脳疲労」

“脳疲労”早く気づいて 医師が警鐘

福岡県の精神科医が「『脳疲労』社会―ストレスケア病棟からみえる現代日本」(講談社現代新書)を出版しました。
 IT化による仕事の形態の変化や、スマートフォンの普及などで、現代人は脳が疲れやすくなっていると指摘。国内に100万人以上の患者がいるとされるうつ病の発症も、脳疲労の状態を自分や家族が早めに気づくことで防げるといいます。

 同医師によると、脳疲労とは「脳の働きの一つである集中力や判断力が低下し、通常の就労や生活に支障を来す状態」。
 人間は本来、視覚、聴覚、嗅覚など五感を使って情報を得たり、コミュニケーションを取ったりしてきましたが、現代人は「目と手(指)」ばかり使い、その結果、五感と認知の異常が起き、脳の副腎皮質刺激ホルモンが過剰に分泌し、うつ病の発症につながると指摘します。
 職場では、パソコン作業のように体を動かさず脳を使う業務が増え、疲労の部位が肉体から脳へと大きく変化しました。職場以外でも「パソコンやスマホを手放せない状態が続き、脳が疲れやすい生活が日常化していることも脳疲労の原因」とみています。
 インターネットの普及により、業務を速く処理できるようになった半面、“即答を求める社会”になっていることも脳疲労を引き起こすストレスの一因として挙げています。
「業績の悪化や人員削減に伴う長時間労働。それに加え、少子化で兄弟げんかの経験が少なく、幼いころから叱られた経験も乏しく、真のコミュニケーションを取ることなく成長した“打たれ弱い”人々が増えているのではないか」(同医師)

 脳の機能が著しく低下し、肩凝りや頭痛がひどくなるだけでなく、胃痛、下痢、動悸など複数の自律神経失調症状が現れます。この“脳不調”が、うつ病という診断がつく前の「前うつ状態」です。脳不調は、運動などの気分転換が逆に症状を悪化させることもあるので、休養と専門科受診が必要です。
 脳疲労を防ぐには「仕事にかけるエネルギーは7割程度に留め、残りの3割は趣味や家族のために使ってほしい」と同医師はいいます。

 進学や就職などで、生活環境が大きく変化する時季。同医師は、特に新入社員に向けて「力まず、半年から1年ぐらいかけてゆっくりと環境に慣れるくらいの心構えを」とアドバイス。上司に対しても「自分が新人だったときと今の若者とは違うということを念頭に置き、コミュニケーションを取りながらじっくりと育ててほしい」と話しています。
(出典:2016/03/19付 西日本新聞朝刊)

■「リラックス脳」の作り方

脳疲労は危険、「うつ」や重大な病気の引き金に!

心身の健康を維持していくためには、体を休めるだけではなく、脳をリラックスさせ、脳疲労を回復させることが大切です。
 脳のリラックス状態とは、副交感神経が優位に働いている状態のこと。逆に交感神経が優位の状態では、脳も活発に働いて疲労していきます。この『リラックス脳』『働き脳』の切り替えがうまくいくようになれば、脳疲労も軽減されます。

 脳疲労の状態が続くと、精神の安定を促す脳内のセロトニンが減少し、うつ症状に陥りやすくなってしまいます。さらに、血圧の上昇などの症状が出ることもあり、重大な病気の引き金になる恐れもあります。
 いつも代わり映えしないライフスタイルを送っている人は、脳がリラックスしづらくなっているので要注意。例えば、何か緊張することが終わったときに『ホッ』として頭がぼんやりしたことがある人は多いと思いますが、それは脳がリラックスしている状態なのです。脳をリラックスさせるためには、あえて緊張状態を通過することが必要になるのです。

脳のリラックスには「変化」が必須

脳をリラックスモードへと切り替えるためには、「緊張」と「緩和」のメリハリが大切です。日々の生活の中に意図的に変化を仕掛けていくことが、そのメリハリづくりに繋がります。「疲れているから」という理由で休日はいつも家でゴロゴロしているという人が多いかもしれませんが、実はその行動が逆に脳のリラックスを阻んでしまっているのです。

 日頃の生活の中に“変化”を散りばめて、自分で緊張するシーンを作り出してみましょう。脳疲労も解消し、心身をしっかり休められるようになるはずです。

===========================
ラフマ葉エキス配合『アンチストレス』

朝の目覚めをスッキリさせると、日中の脳疲労も軽減!

広島大学の研究などで、朝、自己覚醒できた日は日中の脳疲労も減るということがわかっています。

 脳内セロトニンを産生し、目覚めがスッキリすることで知られる「ラフマ葉」のエキスは康復医学学会の主要研究テーマの一つです。副作用や薬への相互作用もないので安心・安全です。
 これまで自己覚醒の習慣がなかった人も、ラフマ葉エキスのサプリメントで、気持ちよく目覚める人が増えています。ストレスや脳疲労でしっかり休めない方におすすめです。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン

2016年4月6日水曜日

感染力が強いロタウイルス!

花粉の季節は、ロタウイルスの季節

 冬~春にかけて流行するウイルス性胃腸炎の原因としては、「ノロウイルス」「ロタウイルス」の2つのウイルスが有名です。さくらの季節とともに、ノロウイルスの感染件数は低くなるといわれていますが、それに代わって増えてくるのがロタウイルス感染症です。ロタウイルスというと「冬」のイメージがあるかもしれませんが、実は3~4月が流行のピークとなる感染症なのです。

 ロタウイルス感染症とは、「冬季嘔吐症」「白色弁性下痢症」「嘔吐下痢症」と呼ばれることもある乳幼児がかかりやすいウイルスによって起こる病気で、現時点で治療薬は存在していません。したがって、症状に対する治療が中心となります。
 激しい嘔吐と下痢を繰り返し、便の色になる胆汁の分泌を妨げるため、お米のとぎ汁のような水便が一日に何度も出ます。脱水による衰弱が起こりやすいですから、嘔吐が激しくて水分が取れない場合は、できるだけ早く小児科医の診察を受けるようにしましょう。

 ロタウイルスもノロウイルスと同様、消毒用アルコールではウイルスが死にません。アルコール性の手指消毒薬を過信しないようにしましょう。
 嘔吐物やおむつは、塩素系の漂白剤で消毒するほうが好ましいとされています。また、乳児の場合、下痢のせいでおしりが荒れたり、ただれたりしやすいので、ぬるま湯で洗ってあげるようにするとよいと言われています。

 一般的には、嘔吐は1~2日でおさまりはじめ、下痢も長くても1週間程度で収まることが多いようです。胆汁が分泌されている証である茶色い便が出てくるようになれば治癒に近づいているといえますが、まずは、ウイルス汚染が疑われる生ものなどを与えたり、生ものを扱った食器をそのまま乳幼児に使わせたりしないように意識することが重要です。

 子どもがロタウイルス胃腸炎を発症すると、その家族も次々と感染することがよくあります。家庭内の二次感染を防ぐためには、嘔吐物の処理も重要なポイントです。嘔吐物を乾燥させてしまうと、ホコリといっしょに舞い上がり、ウイルスを含んだ粒子は空中に1時間以上もとどまることがあります。したがって、乾燥する前に処理することが大切です。
(出典:読売新聞)

■ロタウイルス感染性胃腸炎

ロタウイルス胃腸炎では、感染してから約1~4日で下痢や嘔吐の症状を起こし、発熱や腹痛をともなうこともあります。同じように胃腸炎の原因となるノロウイルスと比べると、発熱を伴う例がより多く、下痢の期間が少し長い傾向があります。乳幼児においては、激しい下痢で急速に水分が失われ、何回も吐いて水を飲むのも大変になります。さらに、発熱も加わることで、脱水症状で重症化する危険性が高くなります。また、稀に脳症を合併することで、けいれんや意識低下を起こして重症となることがあります。

感染力が非常に強いロタウイルス

 ロタウイルスは特に乳幼児の重症急性胃腸炎の主要な原因病原体で、ロタウイルス感染症により世界では5歳未満の小児が約50万人の死亡があるとされ、その80%以上が発展途上国で起こっています。しかし、ロタウイルスは環境中でも安定で、感染力が非常に強いためたとえ衛生状態が改善されている先進国でもその感染予防はきわめて難しい状況です。
 わが国におけるロタウイルス感染症による死亡者は稀ですが、それでも感染者数は非常に多いため、小児感染症における重要な病原体の一つであることは疑いの余地のないところです。

ロタウイルス胃腸炎の対策と感染予防

臨床的にロタウイルス胃腸炎の治療法はなく、下痢、脱水、嘔吐に対する治療が点滴、経口補液、整腸剤の投与などで行われます。合併症があるときには合併症に準じた治療が行われます。小さな子どもは脱水に弱いので、病院受診までの水分補給が初期対応のポイントです。下痢がひどいと、ナトリウムなどの電解質も失われます。薬局では下痢による脱水に適した、専用のドリンクも売っています。小さいお子さんのいる方は、いざという時のために準備しておきましょう。なお、この専用ドリンクは、基本的に糖分とナトリウムの濃度を調整した水なので、自家製でつくることもできます。

 予防の基本は、流水と石けんによる「手洗い」です。嘔吐物は、乾く前に処理するようにしましょう。処理の際にはマスク、手袋もあると安心です。処理後はしっかりと手を洗います。
 また、ロタウイルスによる下痢症状が終わっても、便の中に1週間以上もウイルスが排出されることがあります。しばらくはオムツ交換後の手洗いもしっかり継続しましょう。

ホタテ貝殻焼成カルシウム水溶液
を使用した『ノロアタックスプレー』
================================

ホタテ貝殻焼成カルシウムでの消毒がおすすめ

ロタウイルスの消毒については、『ノロウイルスの消毒方法(食品安全委員会)』が参考になります(ノロ用ですが、ロタウイルスにも利用できます)。次亜塩素酸ナトリウムの使用を奨励していますが、抗ウイルス効果が有機物存在下で弱まる、健康被害が心配などの問題があることも事実です。特に小さな子どもの使用は避けたいもの。
 康復医学学会では、効果の持続性と安全性に優れた「ホタテ貝殻焼成カルシウム」の使用をおすすめしています。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン

2016年4月1日金曜日

認知症対策

オランダの“住人全員が認知症の村”

アムステルダムから車で約20分の田園地帯に、高い塀にぐるりと囲まれた“村”があります。ここは、オランダ企業が運営する介護施設「ホグウェイ」。オートロックと監視カメラで厳重に管理されています。

 要介護の高齢者が集団で暮らすケア施設(09年開設)ですが、近年、英・米をはじめ世界のメディアが取り上げてきました。「この介護施設に入居できるのは認知症患者だけで、現在152人が暮らしています。他にない特徴として約1万2000㎡(甲子園球場のグラウンドほど)の敷地が一つの街のように機能していることがあります。住居の他、カフェや映画館など、入居者がくつろげる環境を整えています」(ホグウェイ広報担当)。

 この構想の発案者は現地の老人ホームで働く女性ヘルパーたちでした。そのうちの一人が、ホグウェイの創設者であり現在の施設代表者です。「代表を含め、発案したヘルパーたちの親は認知症やアルツハイマー病を患って亡くなりました。彼女たちは“親に適切なケアを受けさせてあげられなかった”後悔の念から、調査・研究を重ねました。そして、患者を病院や施設に閉じ込めるのではなく、極力それまで通りの生活を送らせてあげることが、どんな治療にも代えがたいケアになると結論づけたのです」(同前)。ここまで大規模な取り組みは、福祉に手厚い欧州でも他に例がなく、英ガーディアン紙が「認知症患者のためのテーマパーク」と報じたことでさらに注目が高まりました。

 先日、日本の最高裁で注目の判決が下されました。07年に、愛知県で91歳の認知症男性が徘徊中に列車にはねられた事故で、鉄道会社が男性の妻と長男に損害賠償を求めていた裁判の判決です。最高裁は家族に賠償責任はないと判断しましたが、一方で「家族が責任を問われる場合もある」としています。日本の認知症患者は予備群を含め推計800万人。患者が事故を起こすリスクを家族だけが背負う社会でいいのか、事故を防ぐために患者を閉じ込めることは許されるのか、様々なことを考えさせられる裁判でした。

 そうした問題を解決するヒントが、ホグウェイにあるのかもしれません。認知症患者が違和感なく日常生活を送れるように、レストラン、スーパー、美容院などが併設され、施設内は店員も美容師も周囲が全員スタッフで、約250人が配されています。このような環境では、認知症患者のさまざまなトラブルは起きにくいと言えそうです。ちなみに入居費用は月額5000ユーロ(約62万円)とのこと。
出典:週刊ポスト2016年3月18日号

■脳血流の増加、そしてプラズマローゲン

ほとんどの病気は、血の巡りを良くすれば、発症を防げるし、治すこともできます。

 認知症においても脳血流を増やすことで、予防するだけではなくて、認知症の進行を食い止めることが可能です。
 脳の血流量は、年齢とともに直線的に低下します(右図)。

 認知症は、アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症(FTD)の4つに分けられますが、いずれの場合も脳の末梢血管の流動性が低下していることにおいては共通しています。

期待の物質「プラズマローゲン」

(c)レオロジー機能食品研究所
認知症に良いとされる成分のうち、今注目されているのが「プラズマローゲン」です。プラズマローゲンは、抗酸化作用を持つ、人や動物の体内にあるリン脂質の一種です。

 20世紀末にアメリカで、健康な人とアルツハイマー型認知症の人では、脳の中のプラズマローゲンの量に差があることが突きとめられ、ここからプラズマローゲンは認知症改善研究のカギとして脚光を浴びたのです。
 日本でも、脳疲労研究の第一人者、藤野武彦先生をはじめ、さまざまな研究者による研究開発がすすめられています。

 ひどい物忘れなどを引き起こす認知症は、脳の神経細胞が死んでしまうことが原因と考えられています。そういった症状が進んでいる脳内では、プラズマローゲンが減少していっていることが研究で分かってきました。プラズマローゲンを増やすことで、脳神経の細胞死を防ぐこともできるということです。
 この成分は、もともと脳内の細胞が働くのになくてはならない物質。これが不足すると脳の機能が弱まり、認知症やアルツハイマー病などを発症するとみられています。実際にアルツハイマー病患者にプラズマローゲン配合の食品を摂取してもらう臨床試験によって優位な結果も出たというデータもあり、その効果に注目が集まっているのです。

=======================================

認知症における康復医学学会の研究

脳は脂質成分が多いため酸化されやすく、円滑な血流が必要な組織です。そのため、脳の酸化を抑え、血流を良くすることが、認知症予防につながります

 康復医学学会の主要研究生薬「HM-3000(特系霊芝)」は、脳血流の改善作用があることで、早くから認知症患者の症状改善の実証例があります。
※認知症と霊芝についての詳細はこちら →http://www.koufukuigaku.org/kenkyu_reishikounou_06ninchishou.htm

 近々、HM-3000による認知症改善の実証例が学会発表される予定です。また、現在、プラズマローゲンと霊芝の組み合わせの研究も進めています。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン