2016年7月6日水曜日

乳がん検診とリスク要因

乳がん検診は必要か?

歌舞伎俳優、市川海老蔵さんの妻、麻央さんが乳がんを患っている、との報道は社会に衝撃を与えました。一般に乳がんにかかるピークは40代後半から50代。しかし麻央さんは30歳になってまもない時に人間ドックでがんが見つかったそうです。
 20~30代の若い世代でも乳がん検診は必要なのでしょうか? 

乳がん検診は大きく分けて2種類あります。超音波検査とマンモグラフィ検査です。40代以上はマンモグラフィが推奨されていますが、果たしてその検査だけで必ず乳がんが分かるのでしょうか? 
 答えはYESとも言えるし、NOとも言えるのです。何故なら、マンモグラフィは乳がんのしこりがある程度大きくならないと映りませんし、超音波検査は医師が見て判断するため、ヒューマンエラーが発生する可能性があります。

 マンモグラフィが無効・有害というデータは数多く報告されています。
 カナダの研究では定期的なマンモグラフィ検診で乳がんの死亡率を減少させることはなく、22%が過剰診断(がんではないのにがんと診断)でした。
 スイスでも医療委員会が「マンモグラフィ健診は乳がんによる全死亡率を低下させない」と結論付けて廃止を勧告しています。それに比して触診は無症状の受診者において、死亡率を減少させる可能性がある、と指摘されています。
 また、スウェーデンの6万人の研究では、マンモグラフィで検出された腫瘍の70%はがんではなかったという報告もあります。

 国立癌研究所(NCI)も、40~49歳の女性における40%が、がんでないのにがんと診断されてしまうことを指摘しています。
 米・ローレンスバークレー国立研究所の研究では、放射線リスクががんを上昇させていることを指摘。さらに別の研究では、乳がんが増加したのはマンモグラフィを導入してからだとも指摘されており、毎年マンモグラフィ検査を受けている人は乳がんのリスクを2%ずつ増加させていると言われています。

 いまだにマンモグラフィ検査を真面目にやっている国は日本だけです。その日本でも乳がんのほとんどが自己検診で見つかっているという事実があります。誤診されないためにも、自己検診と組み合わせることが大切です。
 これは乳がん治療においても同じことが言えます。病院での標準治療を柱としながらも、自分に合った治療法を探し始める人、治療前から別の治療を併用する人が増えてきています。

 抗がん剤治療を始めて、数ヶ月後に抗がん剤が効きませんでしたでは遅いのです。一つしかない身体で一度きりの人生、後悔しない選択をしていきたいものです。

■乳がんの原因について考える

乳がんは他のがん発生同様に遺伝子の病で、細胞の遺伝子異常の蓄積によって発生します。また、発生・進展ともにホルモンに依存している点が乳がんの特徴です。
 正常な細胞が“がん化”するには、がん化を促進する遺伝子(c-erbB-2やc-Ha+rasなど)と抑制する遺伝子が関係しています。このとき、1つや2つの遺伝子変異ではなく、複数の重要な遺伝子変異が蓄積されてがん化していくと考えられています。この中でも「c-erbB-2」遺伝子の過剰発現は、乳がんの20~30%で確認されています。
 

乳がんのリスク要因

乳がんの発生・増殖には、性ホルモンであるエストロゲンが重要な働きをしています。
 これまでに確立されたリスク要因の中には、体内のエストロゲンレベルに影響を与えるようなものがほとんどです。実際に体内のエストロゲンレベルが高いこと、また、体外からのホルモンとして、経口避妊薬の使用や閉経後のホルモン補充療法によって乳ガンのリスクが高くなるという根拠は十分とされています。
 また、リスク要因としての研究結果が増えている牛乳乳製品は嗜好品です。どうしても摂りたい人は、ノンホモでエサや環境にこだわったものを選び、摂り過ぎに注意しましょう。

日本で乳がんが増えているのは?

日本では今、「乳がん」が急増しており、年間約4万人が乳がんに罹っています。乳がん増加の背景には、日本人の食生活の欧米化による肥満や、女性の社会的進出にともなって増加している高齢出産独身の増加などがあります。

要因①  食の欧米化による肥満の増加 

 食生活の欧米化→肥満の女性も増加→脂肪に蓄えられる女性ホルモン量の増加、過剰に

要因②  未婚・高齢出産の増加 

 女性の社会進出等→独身・高齢出産の増加→乳腺が長期間エストロゲンの影響を受け発がんが促進



いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン

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