2016年8月31日水曜日

高齢者、認知症と睡眠

細胞へのCaの出入りが睡眠を支配?

人はどのようなメカニズムで眠り、どのようなメカニズムで起きるのでしょうか。疲れたから寝る。8時間ぐらい寝たから起きる。そんな単純なことのように思いますが、細胞レベルでみると、ある原子の働きでコントロールされているといいます。

人の睡眠時間と覚醒時間は一定に保たれています。毎日、同じように過ごしていれば、だいたい同じ時間帯に眠くなり、だいたい同じ時間、睡眠を取って、毎朝、同じ時間に起きます。逆に、睡眠を長く取りすぎて、朝、起きるのが遅かった日は、その日の夜、なかなか眠くならないし、徹夜をした日は翌日、早くから眠くなってしまいます。
 実体験で皆が体験していることなのですが、どのようにしてバランスを取っているのか、何が睡眠時間を測っているのか、これまではっきりと分かっていませんでした。

 東京大学と理化学研究所の研究チームは、遺伝子操作を施したマウスを使って実験を行いました。その結果、細胞内にカルシウムイオンを取り込む遺伝子群をなくしたマウスでは睡眠時間が減少。一方、カルシウムイオンを細胞外へ放出する遺伝子群をなくしたマウスでは睡眠時間が増えたのです。
 これらの結果などから、研究チームは、マウスが寝るためには神経細胞にカルシウムイオンが入る必要があること、逆にマウスが起きるためにはカルシウムイオンが神経細胞から出る必要があると結論付けました。寝るとき、起きるときには、細胞ではカルシウムの出入りが起こっていたのです。

 カルシウムイオンが睡眠時間を調整しているというメカニズムが明らかになったことで、睡眠に異常がある病気の治療に役立つのではないかと研究チームは考えています。
 アルツハイマー病などの認知症では、同年代の人と比べても睡眠が浅く、重度の患者ではたったの1時間程度の短時間でさえ連続して眠ることができなくなる人もいるようです。
 こうした症状は睡眠と覚醒のバランスが異常を来している表れだと考えられています。しかし、残念なことに現状では認知症の睡眠障害に有効な薬物療法はありません。
 特に超高齢社会に突入した日本にとって、認知症の睡眠障害は今後、どんどん大きな問題となってくるでしょう。例えば、将来、カルシウムイオンの出入りを人為的にコントロールするといったことができるようになれば、認知症の睡眠障害のように、現在では対処しようがない症状でも解決することができるのかもしれません。今回の研究成果はその大きな第一歩だとみられています。
(出典:http://www.circl.jp/)

■高齢者、認知症と睡眠について

年齢とともに睡眠が変化する

年齢とともに体力が落ち、老眼になり白髪が増える――それと同じように睡眠にも変化が生じます。
 第一の変化は早寝早起きになること。これは体内時計の加齢変化によるもので、血圧・体温・ホルモン分泌など睡眠を支える多くの生体機能リズムが前倒しになります。
 そして第二の変化は"睡眠が浅くなる"ことです。睡眠脳波を調べてみると、深いノンレム睡眠が減って浅いレム睡眠が増えるようになります。そのため尿意やちょっとした物音でも目が覚めてしまうのです。

認知症の睡眠問題

認知症の方では、同年代に較べてもさらに睡眠が浅く、さまざまな睡眠問題がみられるようになります。重度の認知症の方ではわずか1時間程度の短時間でさえ連続して眠ることができなくなるといわれています。夜間の不眠とともに昼寝(午睡)が増え、昼夜逆転の不規則な睡眠・覚醒リズムに陥るようになります。
 またしっかり目が覚めきれず「せん妄」(もうろう状態)がしばしば表れます。この時には不安感から興奮しやすく時に攻撃的になるため、介護の負担が増します。認知症患者の一部では、夕方から就床の時間帯に徘徊・焦燥・興奮・奇声などの異常行動(日没症候群)がみられます。これも睡眠・覚醒リズムの異常が関係していると考えられています。
 認知症の睡眠障害に有効な薬物療法は知られていません。効果が出ても一過性の場合が多く、長期間使用することは避けねばなりません。睡眠薬や鎮静薬を使いすぎると、強い眠気や誤嚥、転倒・骨折などのために生活の質が低下し、結果的に介護負担が増加します

 認知症の方の睡眠障害への対処法として、「なるべく日中に刺激を与えて覚醒させる」「規則正しい日課で生活リズムを保つ」「夜間睡眠の妨げになる原因をなくす」ことを心がけてください。

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ラフマエキス配合『アンチストレス(R)

睡眠薬は効きやすくなるので注意を!

認知症の方に対する睡眠薬の使用については、高齢者では若年者に較べて睡眠薬に対する感受性が高く(少量で効きやすい)、体内から排泄する力も弱くなるので、注意深く使用する必要があります。
 睡眠薬の前に、「ラフマエキス」など、安全性が十分確認されているサプリメントを使用することをお勧めします。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン

2016年8月24日水曜日

質の良い睡眠

「睡眠のゴールデンタイム」はもう古い?

「22時~2時の睡眠のゴールデンタイムに寝なければ」と、美容に敏感な女性などから聞くことがあります。この「ゴールデンタイム」に眠りにつくと、効果的な睡眠が取れ、お肌も美しくなるということから言われてきました。
 この時間帯は、細胞の成長や修復を行う「成長ホルモン」の分泌が高まるためとされてきました。成長ホルモンの分泌がきちんとされることで、身長の伸びや、肌のターンオーバーが正常に行われるとされ、健康や美容などの分野でも、睡眠のゴールデンタイムは重要視されてきたのです。

 しかし最近になって、このゴールデンタイムに異を唱える説が出てきました。成長ホルモンは眠りについてからの3時間に最も多く分泌されることが明らかになってきたのです。その後も睡眠のリズムに合わせて、成長ホルモンの分泌は山を描くように増加や低下を繰り返します。従来のゴールデンタイムは、寝始めに分泌が増えるという成長ホルモンの特徴が、少し誤解されて表現され、それが一人歩きしてしまった可能性もあります。

 成長ホルモンの分泌にはいくつかの山があるので、ある程度の睡眠時間を確保することも必要です。その意味では、従来言われてきたゴールデンタイムの解釈もあながち間違っているとは決めつけられないかもしれません。

 眠ってから3時間でピークとなる成長ホルモンの分泌を促すには、質の良い睡眠が大切です。つまり深い眠りを得ること。質の良い睡眠を取るには以下の方法が良いとされています。

【食事は就寝する2~3時間前に終え、寝る前の飲食は控える】
 胃腸も寝る態勢を整えること。覚醒を促すカフェイン含有飲料や、浅い眠りの原因となるアルコールは避けましょう。
【寝る2時間前に入浴する】
 寝る直前よりも2時間くらい前の方が、就寝時に体の深部体温が下がり始めることで、スムーズに入眠モードに入れます。
【スマホやネットを使用しない】
 スマホやパソコン、テレビから出る光は、脳を覚醒モードにしてしまいます。メールチェックは、早めにするか、翌朝に。
【日中に太陽の光を浴びる】
 日光を浴びると、神経伝達物質(脳内ホルモン)「セロトニン」が分泌されるようになります。このセロトニンが、夜になると入眠モードに誘う物質「メラトニン」に変化するのです。

 この他にも、自分なりの入眠儀式「ルーティン」を行うと体の休息モードが入りやすいなどとされています。

 成長ホルモンの分泌が高まる「睡眠のゴールデンタイム」は、寝てから3時間が勝負。睡眠時間を確保するとともに、質にも気を配ることが大切です。 
(出典:https://www.circl.jp/)


■「質の良い睡眠」の重要性

 私たちは睡眠しているとき、「レム睡眠(浅い眠り)」と「ノンレム睡眠(深い眠り)」をおよそ「90分間の周期」で繰り返しています。この周期でいうと、最初の2周期、入眠してから3時間ほどで深睡眠という深い睡眠の90%をとることができます。 深い眠りの間は体の改善・修復する時間。浅い眠りの間は記憶の再編と固定の時間と考えられており、それぞれに重要な役割を果たしています。

「質の良い睡眠」はリズムと深さが鍵!

快適な睡眠は、「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」が約90分間の周期で数回繰り返されます。この睡眠リズムが乱れ、「深睡眠」が減ったり「中途覚醒」が増えたりすると、睡眠の満足感は低下。また入眠直後の深睡眠は、心身のさまざまな機能の回復や成長を支える「成長ホルモン(GH)」の分泌を促進します。GHの分泌量が低下する中高年にとって、深睡眠の重要性が注目されています。


睡眠障害でメタボや生活習慣病に!

睡眠の質の低下(睡眠リズムの乱れ)は、生活習慣病のリスクを高め、また症状を悪化させることがわかっています。必要な睡眠が十分にとれていないと「食欲を抑えるホルモン」と「食欲を高めるホルモン」のバランスが崩れて「食欲が増大」。 睡眠リズムの乱れや夜型の生活は肥満を招く大きな原因となり、こうした肥満によって糖尿病や高血圧などのリスクが増加することもあきらかにされています。

「ストレス睡眠」に陥らないように

ストレスを抱えたまま眠ってしまうと、寝つきが悪く、嫌な夢を見たり、目覚めが悪くなったりする「ストレス睡眠」に陥りやすくなります。睡眠がストレスを受けているからです。これを避けるためには康復医学学会が推奨する「ラフマエキス」が効果的です。脳内セロトニンを増加・活性させて、精神疲労を緩和し、睡眠の質を改善します。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン

2016年8月10日水曜日

認知症対策は微小循環の改善から

認知症予防に システム運用始まる

認知症の予防や薬の開発に役立てるため、数万人規模の健康な人の生活習慣や認知機能などのデータを登録する初めてのシステムの運用が先月(7月)の5日から始まりました。

 この登録システムは国立精神・神経医療研究センターなどのグループが開発した「IROOP(アイループ)」です。
 登録の対象は40歳以上の健康な人で、事前にインターネットに登録したうえで、半年に一度食生活や睡眠時間などの生活習慣に関するアンケートに答えたあと、電話で認知機能をチェックする簡単なテストを受けます。
 登録は無料で、登録した本人は自分の認知機能がどのように変化したか確認できるほか、希望した人には認知症薬の治験の情報が提供されるということです。

 研究グループでは、登録者を全国に募集して今後5年間で4万人の登録を目指すということで、今後は登録者の同意を得たうえで、蓄積したデータを基に認知症と生活習慣の関係を分析して、予防や薬の開発に役立てたいとしています。
 研究グループの代表で国立精神・神経医療研究センターの水澤英洋理事長は「認知症はまだまだ解明されていないことが多く、システムを有効に活用して認知症の予防や治療に関する研究を進めたい」と話しています。

「自分で変化を把握していきたい」と話すのは東京都江東区の自営業Sさん(51)。83歳の母親が10年前に認知症を発症し、認知症はひと事ではないと考えるようになりました。Sさんは、自宅にいながら認知機能テストを受けることができ、時間の経過によってどのように変化しているか把握できると知り、「IROOP」に登録しました。アンケートは食生活や睡眠時間、それにふだん行っている運動などおよそ160の項目で、それに答えたあと、電話でおよそ15分間の認知機能のテストを受けました。
 登録を終えた佐伯さんは「昔よりも記憶力がかなり落ちていると感じたが、半年ごとに登録して自分で変化を把握していきたい。治験の情報も教えてもらい、自分に合う物があれば参加することも検討してみたい」と話しています。

■康復医学学会と認知症

緊急医療などに関して西洋医学はとても重要なものです。しかし、老化や慢性病に対しては不得意分野といわざるを得ません。では東洋医学ではどうなのでしょうか。

「免疫」だけでは語れない

例えば東洋医学を「免疫」で語る人がいます。免疫は確かに大切なシステムです。しかし、東洋医学の基本理論は“?血(おけつ)”を解決すること(=血液の医学)であり、免疫とは全く違う理論体系を持っているのです。この?血とは、西洋医学でいえば微小循環の“血流の滞り”のことであって、免疫だけではあらわせません。

微小循環改善による認知症対策

体の中で微小循環システムと関係しない細胞は存在しません。つまり、毛細血管の流動性を良くすれば正常な細胞活動は活発化するのです。微小循環は細胞へ栄養と酸素を運び、老廃物と二酸化炭素を回収して戻ります。認知機能の改善には脳内の血流を良くすることが重要だということはわかっています。微小循環システムを効率的に活用するしかありません。
アルツハイマー型認知症の原因になるアミロイドβタンパクは、発症の25年も前から溜まりだすというデータがあります。高齢期が65歳だとすると、早い人で40歳から溜まってしまう事になります。アミロイドβタンパクとインスリンに関係がある事がわかっていますので、糖尿病にならないよう、この時期から注意が必要です。
 このように、糖尿病をはじめ、脂質異常症・高血圧・脳卒中・うつ傾向など、さまざまな生活習慣病の症状として認知症が表れることがあり、もとの病気を治療すると改善することも多いのです。生活習慣病も康復医学が得意とする分野です。
 康復医学における認知症予防・改善策は、生活習慣病対策同様に微小循環理論を応用しています。

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早くも期待の声! 

認知機能改善サポートサプリ

康復医学学会の長年の研究テーマ、認知症の予防・改善サポートサプリメントが間もなく発売されます。霊芝の特異成分「ガノデリン酸A」(Ganoderic acid A)の効能を最大限に生かす配合により、高血圧・高血糖・脳血管障害に対し微小循環血流を改善し、認知機能を改善します。


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光・愛・感謝 村雨カレン

2016年8月3日水曜日

熱中症と自律神経

汗をかけない現代人が増えている?

暑い日が続く季節ですが、電車、バス、会社、スーパー、自宅と、どこにいてもクーラーがきいている環境になりました。節電 節電と言われても、夏の猛暑にはクーラーが欠かせない現代の日常生活。しかし、冷房のきいている快適さと引きかえに、「自律神経」のはたらきの低下によるさまざまな不調があらわれています。

 自律神経とは、意識せずに体温、消化、代謝、免疫など、体の機能を自動調整する体の神経の働きです。大別すると「交感神経」と「副交感神経」がありますが、この2つの神経の働きが低下し、エネルギーの代謝にも影響して、疲労やダイエット効果の低下により太りやすくなったりします。皮膚の新陳代謝が滞れば肌のシミ・シワ・くすみができやすくなります。免疫系に影響が及べば、病気にかかりやすくなります。そして、「ホルモン系の失調は、月経前症候群(PMS)やプレ更年期を引き起こすことも」(順天堂大准教授)。
 自律神経が乱れる主な理由は、日常のストレスや生活環境が地球の自然環境とはかけ離れてきてしまっているからです。
 自律神経の役割の一つ、体温調節は、汗をかいたり震えたりして自然環境に体内環境を合わせますが、現代は冷暖房完備が当たり前で、夏は屋内外の温度差による不調に悩まされる人が多いようです。

 そして、この時期、猛暑の体温調節にも深く関わっているのも自律神経です。通常「寒い」「暑い」と肌が感じると脳が情報を送り、自律神経を働かせます。暑さを感じると、血管を拡張し、熱を放出します。自律神経が麻痺したり、激しい温度差で混乱したりすることによって冷房病の症状が出ます。
 最近の冷房病には「汗をかけない」という症状が見られるようになりました。この症状は、70年代以降に生まれた人に多くみられる症状です。人は汗をかくことで体温を調整します。肌の表面にはエクリン腺という汗腺の一つが約230万個あります。このエクリン腺の中には機能しているものと、していないものがあるのです。機能している汗腺を「能動汗腺」といいますが、現代人はこの「能動汗腺」の数が少なくなってきています。ですから、汗をかかないのではなく、かけないのです。この現象を「能動汗腺衰退症」といいます。能動汗腺に力がないために、体温の調節能力が落ち、熱中症耐性が低下すると考えられています。

■熱中症:自律神経と体温調節

 人は体温を一定に保つことが重要ですが、体内で生産された熱と、体外へ放出される熱のバランスがうまく取れていないと体温を一定に保つことはできません。重要なのは体温を調節するシステムです。

体温調節の要:自律神経

通常は、体内で作られた熱で血液の温度が上昇し、温まった血液が体表を通るときに皮膚から放熱して体温を下げます。しかし、猛暑の夏など、体表からの放熱だけでは間に合わない場合、皮膚に分布する汗腺からどんどん汗が出てきて皮膚の表面をぬらすことによって温度を下げる働きをします。汗腺も自律神経に支配されており、発汗を促進するのも交感神経の役割です。

熱中症とチアノーゼ

 血液中の酸素濃度が低下して、唇や爪の色が紫色になるチアノーゼですが、通常、健康な人の血液では、酸素とヘモグロビンが結合していて、それが血液の赤い色を作っています。しかし、熱中症で体温調節が限界を超えると皮膚血管の拡張のために皮膚に血液が集中し、発汗などのため血液粘度も上昇し血流障害を起こします。
 重症の場合、心負担→血圧低下→チアノーゼを経て虚脱状態や意識障害などになります。

普段からの良好な血流の維持が大切

現代人の汗をかけない原因の一つに、東洋医学でいうところの「瘀血(おけつ)」の問題があります。つまり、微小循環血流の滞りです。血液は酸素や栄養素とともに体内の熱を運ぶ役割も持っていますから、微小循環血流を改善し、血流を良好に維持すれば、体温調節システムも効率よく働きます。
 当学会の主要研究生薬「HM-3000(特系霊芝)」の微小循環の改善作用と、「ラフマエキス」の自律神経調整作用が、熱中症の予防にも役立ちます。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン