2017年12月21日木曜日

玉子

オレンジ色の黄身は、添加物の色!?

●だいぶ前から不思議に思っていたのですが、黄身の色がオレンジ色に近いくらい濃い色の玉子が増えているような気がします。なぜでしょうか?

 実は、生鮮食料品といえども間接的に"隠れ添加物"が使われることがあるのです。黄身の色は鶏が食べるトウモロコシや草に含まれる色素で決まります。ところが、多くの玉子の黄身の色が飼料に混ぜた添加物でコントロールされているのです。配合飼料メーカーが玉子メーカーであることも多く、十数段階の黄身の色見本を元に飼料を配合して日本人の"濃い黄色信仰"の玉子を作っています。つまり添加物で厚化粧した玉子ということ。ヨードやビタミンE入りの栄養を強化した特殊玉子も、飼料にそれらを添加して作られるそうです。

 それらの栄養素は他の食品で充分摂取できるものです。人工的に何かを添加した玉子は、生鮮食品として不自然なものを感じます。採卵場の実態も、鶏肉用鶏舎と同様に窓のない小さなケージ(かご)に閉じ込めた密飼いが一般的です。

「玉子を選ぶ基準もやはり、鶏が健康的な環境やエサで飼育されたかということにつきる」と話すのは、長年加工食品や添加物の研究をしている安部司氏。
「岩手県に知り合いが営んでいる館ヶ野森アーク牧場というところがあります。養豚のほか、オランダ原産の鶏で有精卵を生産しているのですが、放し飼いでのびのび育てています。エサは抗生物質や遺伝子組換え飼料は一切使わず、ハーブを配合した飼料です。鶏が健康ならば免疫力があり、放し飼いでも鶏インフルエンザなどにはかかりにくいのです」(同氏)

 ちなみに「平飼い」は鶏が鶏舎内の地面を自由に歩きまわれる飼育、「放し飼い」は屋外でも飼育することを指しています。また、殻が茶色い赤玉と白玉は品種の違い、有精卵と無精卵は雄と雌が一緒に飼われていたかどうかの差。どちらも栄養的には差がないとのこと。
「平飼いの玉子をスーパーでも見かけるようになりました。10個198円の特売玉子と比べると値段は当然高いですが、おいしさや安心度の面で、それだけの価値はあります」

【玉子選びのポイント】

◎「放し飼い」や「平飼い」で飼育された鶏の卵を選ぷ 
◎「抗生物質や抗菌剤不使用の飼料で育てた」など、表示してあるものを選ぶ 
◎ ヨードやビタミンなどの栄養強化玉子はあまり必要ない
(出典:『「安心な食品」の見分け方』安部司著/祥伝社) 

■陰陽五行説で玉子を考える

●中国医学の最古典書の一つ『黄帝内経素問』では、不健康な状態を"陰"と"陽"で表し、「陰は寒、水、下、右、腹、裏、内であり、陽は熱、火、上、左、背、表、外である」として、"どちらにも偏らない中庸の状態"を「健康」と考えています。

 そして、生薬や食物は、その味と性質によって5つに分類されています。

【五味】 酸・苦・甘・辛・鹹 
【五性】 温・微温・平・微寒・寒

 食用の玉子の味は「甘」。性質は、玉子の黄身は「平」白身は「微寒」で、それぞれ異なります。

 玉子はビタミンCと食物繊維以外の栄養成分が含まれた、ほぼ完全栄養食品です。体を潤して空咳や口の中の渇きを癒します。血を養い、不眠、めまい、精神不安定などの症状を改善する効果も期待できます。

 玉子には必須アミノ酸8種が含まれており、その中の一つメチオニンは、抗うつ、抗アレルギー効果を有します。また、玉子に含まれる鉄分は、体に吸収されやすく、貧血予防に効果的です。玉子の黄身は高コレステロールですが、黄身に含まれるレシチンはコレステロールを溶かす作用があり、動脈硬化を予防すると言われています。

 コレステロールを気にして玉子を避ける人もいますが、健康な人なら1日2~3個は食べてもOKです。

玉子料理の注意ポイント

◆ビタミンCと食物繊維を補って

 完全栄養食品と言われる玉子ですが、ビタミンCと食物繊維は含まれません。他の食品で補う必要があります。

◆温泉玉子は胃弱な人は控えて

黄身は半熟、白身は完全に固まった状態が最も体に吸収しやすい状態です。温泉卵は消化しにくいので、胃腸が弱っている人は控えましょう。

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「食療学」という学問

●中医学では、体の様々な組織・臓器やそれぞれの生理機能は全てが相互に密接に関連しており、その状態は気血・陰陽に左右されるとしています。そのため、病気は体の陰陽バランスが崩れた時に発症すると考えられています。
 この陰陽バランスを調えるための食事療法「食療学」と呼び、医療分野として確立されています。


いつもありがとうございます。
光・愛・感謝 村雨カレン

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